食品業界

「い·ろ·は·す」のデザインが地球を守る!?<グッドデザイン賞 過去受賞作>

(YouTubeより引用)

サンボマスターの「世界を変えさせておくれよ」に乗せて阿部寛さんがコマ撮りで動くこのCM。皆さんも一度は見たことがあるのではないでしょうか。2009年に発売開始された「い·ろ·は·す」。そのボトルは、ペットボトルは固いという常識を打ち破る驚異の柔らかさ。当時小学生だった私は、飲み終わった後にボトルをしぼれるということに衝撃を受けました。バリバリバリ…!そんな心地よい音とともにボトルが小さくなっていくのが楽しくて仕方がなく、夢中になってい·ろ·は·すボトルをしぼっていました。

 

先日、グッドデザイン賞とは?の記事を書いているときに、過去の受賞作品の中に、そんな思い出のある「い·ろ·は·す」が名を連ねているのを見つけました。今回は「い·ろ·は·す」がグッドデザイン賞を受賞した理由に迫ります!

 

受賞の理由

い·ろ·は·すがグッドデザイン賞を受賞した理由ですが、実はその名前に全て表れていたのです!公式ページに書かれている「ILOHAS」。よく見るとIとLの間にスペースが。そう!これはただの英語表記ではなく、「I LOHAS」というメッセージになっていたのです!い·ろ·は·す恐るべし…!

とは言ったものの、LOHASって何?と思う方も多いのではないでしょうか(私も調べるまで何のことかわかりませんでした)。LOHASとはLifestyle Of Health And Sustainabilityの略で、健康・環境・持続可能な社会を意識する生活スタイルのことです。い·ろ·は·すは、そもそもの存在意義である安心安全でおいしい水を提供するだけでなく、環境にやさしいボトルを作ったことと、環境問題について考えるきっかけを提供するボトルデザインが評価されてグッドデザイン賞を受賞しました。

 

環境にやさしいボトル

い·ろ·は·すは国内のペットボトルの中で最軽量。その重さはわずか12gしかありません。ペットボトルはただ軽ければいいというものでもなく、製造・流通過程でボトルが変形しないようにしなければいけません。それだけでなく、飲むときに強く握れない・柔らかすぎて持ちにくくなるなど、ペットボトル軽量化には課題が山積みでした。

い·ろ·は·すはボトル下部にくびれを入れることで両方の課題を一気に解決。樹皮使用量を従来のペットボトルより約40%カット。この大幅な軽量化によって約3,000tにも及ぶCO2の削減が見込まれました。これだけではなく、植物由来の素材を一部に使用することで使用している石油の量を減らしています。さらに、キャップも従来製品に比べ約14%の樹脂使用量の削減。サイズを小さくして、樹脂使用量を従来の約35%に抑えたラベルなど、い·ろ·は·すは細部まで「環境にやさしい」ことに気を使っていました。徹底したこだわりぶりには脱帽です…!

 

つぶせるペットボトルはただ楽しいだけでなく、自分がゴミを減らしてる!エコしてる!と実感できることが嬉しかった記憶もあります。

実は消費者にこのように思ってもらうことがい·ろ·は·すがデザインされたもう一つの理由だったのです。消費者がつぶす=ゴミ削減という行為を経験することによって、エコやリサイクル活動への積極的な参加の啓発を目指していました。

 

編集後記
今回調べてみて、い·ろ·は·すがグッドデザイン賞を受賞した理由は徹底した環境への配慮がなされているからだとわかりました。「何かをよくしたい」という思いから生まれるデザインには、意味のないものは一つもないのではないでしょうか。皆さんも普段何気なく使っている身の回りの物のデザインについて調べてみると、色々な発見があるかもしれません。

 

(画像提供:公益財団法人 日本デザイン振興会)

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