社会問題

【大学生が入管に行ってみた】品川にある東京出入国在留管理局での面会レポ

 

こんにちは!ガクセイ基地メンバーのりこです。今回は品川にある東京出入国在留管理局に面会に行った日のことをレポートしたいと思います。

 

なぜ今回面会に行くことになったのか、きっかけは支援団体へのインタビュー記事です。まだチェックされていない方は難民についての理解を深めるためにもぜひ読んでみてください!

 

こちらの記事を読んでいただいた後に面会レポを読むと、より一層理解が深まると思います。

 

もし「入管ってそもそもどんなところ??」という方がいれば、まずはこちらのサイトを見てどんな施設なのか見てみてください!↓

出入国在留管理庁とは(法務省)
「入管」とは?外国人収容の実態や課題をまとめました(NHK)

 

なぜ面会に行くことになったのか

 

まずは私がなぜ入管に面会に行くことになったのか、それは上でも触れましたが、支援団体BOND〜外国人労働者・難民と共に歩む会〜にインタビューをさせていただいたことがきっかけです。

 

BONDは関東を中心に難民・外国人労働者の支援をしています。入管収容施設での継続的な面会、当事者の話を聞く会などのイベント企画、情報発信など、日々ミーティングを行い学びながら活動している団体です。

 

この取材を通して、実際に社会問題になっている入管の現状を自分の目で見たいと感じたため、面会に付き添わせていただきました。

 

今回の面会ではBONDが日頃から行っている面会活動の「付き添い」という形態で、いつもの面会を隣で拝見してきました。

 

面会までの流れ

 

①最寄駅品川駅で待ち合わせ後、品川駅南口のバス停【品99】品川埠頭行きに乗車

 

②東京出入国管理局前に到着

 

③面会受付カウンターに行き、身分証明書(※1)と面会申請書類(※2)を用意する

 

※1 在留カード,特別永住者証明書又は旅券その他身分を証明する文書

 

※2 面会申請書類には自分の名前・住所・職業・その他個人情報と、今回面会する人の名前と国籍・面会理由などを書く。2人で面会に行く際もそれぞれ1人1枚ずつ書く。

 

④面会前にロッカーに荷物をしまい、金属検査をする

 

面会には紙と鉛筆以外は持ち込みが禁止されているので、それ以外の荷物は全て鍵付きのロッカーにしまいます。

ポケットの中身なども金属探知機で確認されます。

この段階でも一度身分証明書を確認され、最後のチェックを受けます

 

⑤面会部屋へ

金属検査が終わると両サイドに部屋のドアが並んでいる廊下に通されます。鍵を渡されるので決められた面会部屋に入り、面会の対象者が部屋にくるのを待ちます。

面会部屋は面会者側と収容者側で区切られており、頑丈なパネルで仕切られています。こちらで操作できるマイクが備えられており、マイクに向かって話すとパネルの向こうに声が届きます。

一方が話すと一方の声は通らない仕組みになっているので話しにくく感じました。面会時間は1人30分。時間になると入管スタッフが時間を告げにきます。

 

⑥面会終了後

面会終了後は面会対象者に別れを告げ、部屋から出て鍵を閉めます。入ってきた方へ戻り、スタッフに鍵を返したら終了です。

最後に差し入れ(※)があるか聞かれ、ある場合は入管スタッフに預けます。

時間の許す限り平日は何人とも面会可能なので、もう一度受付から同じ手順を踏みます。ただし、同じ人に1日に2度以上面会することはできません。

 

※差し入れに関しては細かい規定があるので出入国管理局の公式HPをご覧ください

 

面会でどんなことを話したか

 

私が面会に行った日は合計3名の方と面会することができました。それぞれ話す内容は違うので、一概に何を話すのかいうことは難しいですが、大体全員に聞くことをあげるとしたら…

 

・最近の体調について

・同じブロック(※)に助けを必要としている人がいるか→いれば名前を教えてもらう

・コロナやインフルエンザの流行の状況

・難民申請や仮放免申請の進み具合

・その他必要手続きの詳細                                などです。

 

※ブロックとは
入管の部屋は1~4名の相部屋で、相部屋が10ほど集まって1つのブロックとされます。原則部屋間での移動は禁止されていますが、フリー時間という制度があり、その間はブロック内であれば部屋の行き来が自由になっています。

(私が行った時はインフルエンザやコロナが流行していたので、感染予防のためフリー時間がなくなっていました)

 

これに加えて家族について皆さん心配をされていました。

 

・家族が遠くから品川まで毎日面会に来てくれるのでその負担が心配

・持病持ちの家族が心配

・家に奥さんだけ残しているのが申し訳ない

 

入管内では携帯電話をいじることができないので、家族とのコミュニケーションも実際に面会をするしか方法がありません。それも日本国内に家族がいればいいですが、国外にいて何年もあえていない方もいらっしゃいます。

 

面会を通じて考えたこと

 

「 I miss you…」

 

これは面会の時に私たちが座る側に書かれていた落書きの文字です。

 

家族が面会にいらっしゃった時に書かれたのでしょうか。この1つの落書きで入管問題の深刻さに気付かされます。

 

私は日本人の両親をもち、日本で生まれ育ち、純日本人として国家に守られながら生きてきました。家族や友人と会うことを誰かに制限されたり、ましてやインターネットが使えない、いつ出してもらえるのかわからない施設に無理やり連れ込まれたことはありません。その恐れすら頭に思い浮かびません。

 

その私にとっての当たり前が全く当たり前ではないことを、この入管問題を通して知りました。そしてこの問題を学ぶにつれ、これは決して他人事ではなく、日本人であるからこそ問題意識を持って変えていかなければいけないと認識しました。

少しでも問題を解決するためにはまずは「知る」ことが大事だと切実に感じます。

 

「I miss you」と書かれた方が、いつか家族と平和に暮らせる日本を作れるのはこれから社会で活躍する私たちなのではないでしょうか。

 

冒頭に説明のあった支援団体BONDの記事はこちらから↓

【支援団体BONDに聞く】日本の難民政策の実態と私たち学生ができること

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