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今は服をリペアする時代!パタゴニアから学ぶ、これからの時代に大切なこととは?

突然ですが、みなさんに質問です!

今あなたのクローゼットの中にどれだけの服があるかパッと答えられますか?

その中で肥やしアイテムになっている洋服はありませんか?

 

これは、パタゴニアでの取材の中で実際に私たちに質問されたものです。

 

この質問に答えられなかった人は自分の消費行動を見直してみるのはいい機会だと思います。

(ちなみに私も答えられませんでした。)

 

今回はパタゴニア日本支社のロジャースさんとガクセイ基地のメンバー3人で話したファッション×環境について紹介します!

 

 

コンテンツ
・Worn Wearとは?
・消費行動の現在
・責任ある消費とは何か

 

 

Worn Wearとは?

着ることについてのストーリーを祝い、衣類を長く着用し、修理不能になった製品を簡単にリサイクルするための方法を提供するプログラム。

今ある衣類(資源)は有限であり、環境負荷を抑えていくための行動は我慢や耐え忍ぶものではなく、楽しく、とても豊かなものであると伝えている。

 

Worn Wearの3つのRの柱
Repair(修理)
Reduce(軽減)
Reuse(再利用)

 

 

2019年の夏にCollege Tourを行ないました。大学生を対象に行った目的は、これからの未来を担う学生と環境に対しての意識を高め、「責任ある消費とは何か」を共に考えるためです。ツアーでは、服の修理やセルフリペアの方法を共有し、壊れても直せる、再び着られるというのを体験してほしいのです。パタゴニアのミッションである、『私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む』を果たすために行っています。

 

―Worn WearのコンセプトにBetter than new とありますが、新品よりもずっといいとはどのようなことでしょうか?

資源の無駄遣いをしないというのではなく、ものに対する愛着を持ってもらうということです。愛着が湧けば、大切に扱うようになりますよね。

そのためには、吟味された生活を実践し、どのように行動するかがとても大切になります。加えて、製品自体のクオリティや、その製品のフットプリントを確認することもおすすめします。

壊れやすく、すぐゴミになってしまう製品ではなく、長く持てるものに「環境に配慮した」という付加価値のついたものを購入することができればより良くなるのではないでしょうか。

 

私たちの消費行動に責任を感じますね。

そうですね。

吟味した上で安易に買わないことも、責任ある消費だと思いますし、大学生の行動が変われば、企業の製品の作り方も変わるかもしれません。

 

―College Tourを行って学生の考えや行動が変わったのは実感しましたか?

そもそも環境問題に興味・関心を持ちづらい学生の皆さんにも、「責任ある消費」を考えるきっかけになったと思います。そして、学生同士でディスカッションなどをして、アイディアが生まれるなど、多様な価値観や考えに触れることができたと実感しています。

また、college tourを行った大学の一つ、徳島大学では、Tシャツを雑巾にして小学生にプレゼントするという取り組みも生まれました。近くにある小学校で雑巾が足りないことを聞いて、大学でいらなくなったTシャツを集めて雑巾にしてプレゼントしていました。今ある資源を再利用して小学生とのつながりも生まれました。

 

また、衣類をリペアしたことによって、自分自身の気づきもあります。ある女性は黒やグレー、白などのシンプルな洋服を着ることが多かったそうです。しかし、穴が開いたところにピンクのワッペンを貼り付けました。リペアし終わるまでは、抵抗があったそうですが、その明るい色のおかげで自分の気分も上がったそうです。自分の好みの色を発見した瞬間でした。

消費行動の現在

皆さんはクローゼットの中に服が何着入っているか認識していますか?

私は分からないです。

まずは、自分のクローゼットを見直してみてください。

そこで、まだ着ている洋服はどんなものでしょう。着心地の良いものですか?丈夫なもの?デザインが気に入っていますか?それとも??その中には作った人の思い入れを感じられる着ていて心がハッピーになるものだったり、また、丈夫で長く着られるからいつまでも長く着れるものかもしれません。

そして、次から衣類を選ぶ際に、クオリティが高く丈夫で長く着られるもの、着回しができるもの、更には環境に配慮したものを買ってみてはどうでしょう?そうすることで、モノにストーリーが生まれます。

なんとなく買ったもの、すぐに壊れてしまうものに囲まれて生活するのは吟味ある生活とは言い難いですね。ストーリーのある衣類に囲まれると自分自身の幸福感にもつながってくるのではないでしょうか。

 

責任ある消費行動とは何か

ファッションに関連した環境への取り組みと言うと、難しいように感じるのですが、学生でも簡単にできる行動はありますか?

たくさんありますよ!

例えば毎日の行動を変えるのはどうでしょう?

・マイボトルを持つ

ペットボトルを辞めてマイボトルを持つだけでもプラスチックごみを減らすことができます。

・フェアトレードやオーガニック製品を選ぶ

マイボトルにフェアトレードのコーヒーを注文するのはいかがでしょう?

一部のコーヒ―スタンドではフェアトレードやオーガニックのものを販売しています。

 

私の大学の周辺では、タピオカやコーヒースタンドなどが多いですが、皆プラスチックや紙コップを使用しています。マイボトルを持つだけでかなり変わるような気がします。

そうですよね。学生の皆さんが変えるくらいの勢いで行動する勇気を持つことも必要なのではないでしょうか?

 

皆さんは、消費に対する責任とは何だと思いますか?

私たちがcollege tourで、『買う前に72時間考える。』という話をしました。買う前に考えることによって衝動買いを防ぐことができ、お財布にも環境にも優しくなります。

学生はお金が十分になく、安いうちに買っておこうと思ってまとめ買いをしたり、クオリティが他の商品よりも劣っているものを買い、1年も着ないで捨ててしまう。そのような声もしばしば聞きました。年間で何にいくら費やすのかを計画するのも節約につながり、自分にとって本当に必要なものに気づかされるかもしれません。

 

それは簡単にできますね!

また、お財布に優しいという点で、古着を買うことも素敵な行動だと思います。まだ着られる洋服が捨てられずに、誰かの手元に行き、そこでまた新たな着ることについてのストーリーが生まれます。

流行りのものを買うのではなく、古着でも自分が本当に必要とするものを買うべきですね。

その通りです。世の中には、流行を作り出し、購入に繋げているものもあります。皆さんも流行のものには敏感かもしれませんが、買ったところでまたすぐに新たな流行が生まれていますよね。そうすると流行りだからと言って買ったものは、すぐに着られなくなってしまうことって経験ありませんか?

 

環境問題と言うと難しいと思われがちですが、自分たちの行動で楽しむこともできますね。

今話した古着についても、その他環境に対しても、一人ひとりができることから始めればいいのです。それがやがて習慣になっていきます。自分が行動することによって同じような思考を持った人たちが集まってきます。そうすれば、どんどんいい環境を作っていけるのではないでしょうか?

 

―ファッションに限らず、環境について様々なお話をしました。帰ったらクローゼットを見直したり、消費行動を振り返るために日記をつけたりと、今後の自分自身の生活を豊かにするためのヒントを得られたような気がします。

また、モノに囲まれる毎日よりも自然の中にいた方が幸福度が高いことを思い出しました。今環境のために何をすればいいか、真剣に向き合うきっかけになりました。今回取材でお話したことを、ガクセイ基地を通じて是非広めていきたいです。

本日はありがとうございました。

 

 

編集後記
ファッション産業が年間10億着以上の新品の服が捨てられているという事実を知り、ファッションでどうサステナブルに生活するかについて考えた。その時にパタゴニアのWorn Wearを知った。新しいもの、流行りもの好きな日本人にとって、新しい価値観であり、抵抗のある人もいるかもしれない。しかし、「もったいない」精神があるはずの日本人なのに、過剰な個包装、新しいものにどんどん飛びつくなど、そのマインドから遠ざかっているように思える。江戸時代は古くなった服を別のものに変えたり、量り売りの食品店があったりと、資源を大切にしていた。私たちは江戸時代の生活に戻ることは出来ないが、捨てる前に「これは本当にゴミかどうか?リサイクルやリユースできないか?などを考えるのもいいかもしれない。

 

 

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gakuseikichi

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