スキルアップ

シリーズ アメリカの大学① 選抜基準は何なの?

 アメリカの大学シリーズをこれから先展開していく予定です。まず第1弾は出願!海外大の人がどのような価値観に基づく選抜を受けているのかという日本人学生にとっても面白いトピックを、出願システムを通して見ていこうと思います!

 

ペーパーテストは比重が少ない?

    日本の人にとって受験というと、試験場で一斉にペーパーテストを解いて高得点の人が合格を勝ち取るというイメージですよね。しかし、アメリカにおいては、第三者機関が行う共通試験のスコアを大学に提出する以外にこれといった試験はまずありません。読み・書き・数学の基礎学力を測るためのSATという試験に、外国人はTOEFLが加わることが多いですが、この2つ以外のテストスコアが必須になっていることは稀です。

 

 もちろん、この他にいくつも得意科目のアピールのために受けてスコアを出すことのできるプラスαの試験はありますし、ハーバードやスタンフォードを受ける受験生はほぼ全員そのような試験を受験していますが、こちらは受けるかどうかは本人次第で、またほぼ全ての大学に共通して成績を提出可能な試験となっています。

 

 ここで挙げたペーパーテストの選考基準の中での比重は日本ほどには高くありません(そもそも日本の試験は一般入試だとほぼ100%テストで審査ですからね)。数ある選考基準の1つという扱いになっていますし、何よりトップ校に行く人は全員ハイスコアを取るので差がつかないのです。

 

 では、一体他にどんな選考基準があるのでしょうか?

 

 

一流の成績と「個性」が求められる

 

 まず重要なのは、学校の成績です。アメリカのトップ校に出願する人はここが圧倒的に優れています。日本でも名の知れたMITやコロンビア大などでは、かなりの出願者の成績平均値が満点マイナス0.1以上の部分にあるようです。学校の成績が高いというのは、単に学力が高いという以上に、自分が下した決断(その学校に行くという決断)に対する責任感や、集団として授業を受ける中で成果を出す能力を持っているということを意味するため、高く評価されるのかもしれません。

 

 アメリカのトップスクールに行きたい人はここまでで並べた数字で評価される部分においては、まず非の打ち所がないものを持って出願してきます。

 

 

 よって、大学は、ここから様々な観点(芸術的な素養・スポーツの実績・洞察力・ボランティアの実績・これまでの自らの活動と将来のビジョンの繋がりなど)から生徒を分析し、一流の個性を持っていると思われる高校生を選抜します。審査する側の最終目標は、様々な個性に彩られた多様性のある入学生の集団を作ることです。

 

 あくまで個人的見解ですが、アメリカの大学には、様々な活動を通してリーダーシップを発揮し、自分を磨く中で将来のビジョンを少しずつ描いてきたことは、単に少しテストの点数が良いことよりもはるかに将来性を感じさせるものだという考えがあると思います。

 

 

 

 ちなみにエッセイとは自己紹介と志望動機を書く作文みたいなものです。このエッセイについては近いうちに専門記事を書く予定です。

 

 

自分の日米併願タイムライン

 ここでは僕自身の個人的な日米の大学併願タイムラインを年表形式で書いて見ます。興味の湧いた時期だけでも見てみてください。

 

 

高校2年生

10月 アメリカの一流大学について調べ始める

11月 漠然とプリンストン大学に憧れ始める

         部活で最後の演奏会・指揮者として参加

 

 

12月 日本の受験勉強をしようと思い始める

1月   アメリカへの思いが膨らみネットサーフィン

2月   本気でアメリカの大学を志し、親に伝える

 

 

3月   情報収集(留学アドバイザーを回ってみる)

   初めてSATを解き、悲劇的な出来に終わる

 

 

高校3年生

4月      学校のOBにアゴス・ジャパンを紹介して頂く

   練習として以前のお題でエッセイにトライ

   TOEFLの模擬試験を解く・90点以上で一安心

   本気で受験勉強(日本)開始

   文集委員長を始める

5月   SATをネットのサイトで練習し始める

      日本の受験勉強・学校の授業で積極的に発言

 

 

6月   SAT Subjectという試験を受験

   800点満点で数学800点・物理780点

   TOEFLを意識した勉強を始める

7月  1学期の成績にひとまず安心

      夏のインターンシップに向け調整が進む

   SAT専門授業をアゴス・ジャパンで受講開始 

      自分でその年のエッセイを書き始める

   エッセイにチューターから指導を受ける

8月   日本の受験とSATの勉強を進める

    TOEFL初受験・103/120を獲得し一安心

    最後にインターンシップを経験 

    第1回東大実戦模試を受験、英語に救われる

    大量にエッセイを書きまくり、ひとまず完成

 

 

9月    SATの勉強に一時集中

    グルーバンクロフト基金出願

10月     初めてのSAT、1500/1600を獲得し大喜び

    アゴス・ジャパンでエッセイ指導受講開始

    必要なエッセイが増加し慌てる

    TOEFL (2回目)を受験 101/120

    日本の受験勉強を継続

    TOEFL・中間試験・SAT Subjectの地獄

11月   SAT Subject物理で800点を獲得

    第2回東大実戦模試を受験・英語に救われる

    12月のSATに向けて集中勉強

    エッセイが仕上がってくる

 

 

 12月     SAT2回目 1420点に終わる

        →家で数分間フリーズ

     志望校最終決定

        グルーバンクロフト基金の奨学生になる

     東大のセンター足切りが怖くなる

     エッセイを仕上げて、12月30日に出願

1月   センター試験用の勉強

      アメリカの大学の面接

      センター受験・東大のみに出願

2月   東大2次試験を受験

 

 

3月    各大学から合否の通知を受け取る

 

 

今回のまとめ 

 今回このような記事を執筆したのは、僕自身がアメリカの大学を受験する中で価値観を変えられたからです。日本においては、大学においてさえテストのスコアが極めて重視されているきらいがあると個人的には思っています。それに対してアメリカでは、異なる考え方が交錯する議論において生産性を上げる意見を言うこと・様々な経験を通して自分を磨くことなどがベースとなる目標としてあり、あくまでテストスコアは副次的要素という扱いになっています。アクティブラーニング・主体性などという言葉が流行っていますが、僕個人の見解としては、こういった価値観に基づいたアメリカの大学の学生のしていることを少し自分の中に取り入れる(少し意識してリーダーシップを取ろうとして、その為の本を読む・少しだけ授業で発言してみようとする)のは極めて有意なラーニングだと思います。

 

 異なる教育理念に触れることは僕らが自分たちを成長させるきっかけを提供してくれます。この記事を読んで下さった皆さんの生活が少しでもより充実しますように!

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gakuseikichi

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