スキルアップ

【大学の転部は難しい?】転部経験者が試験の内容や対策法を教えます!

 

「大学が楽しいと思えない…」

「自分の専攻を変えたい」

「転部できたらなと思うけど、どんなことをしたらいいの?」

 

大学生活を送っているものの、自分の専攻に満足できず大学に行っている意味が分からなくなってしまう。

筆者も自分の大学での専攻に迷い、実際に転部試験を受け、新しい学部で学び直すことを決意しました。

今回の記事では、筆者自身の経験を活かして、転部を考えている人の背中を少しでも押せるような記事になれば幸いです!

 

私がなぜ転部を決意したか

 

 

本題に入る前に、私が転部を決意した経緯について少しお話しできればと思います。

転部のきっかけは大きく、3つあります

 

自分の学科の内容で卒論を書くことを考えた時に、書きたいトピックが思いつかなかった

 

私の学部はフランス文学部だったので、当然ですが研究対象は「フランス文学」

フランス文学を理解するにはもちろんフランス語をある程度理解しなければいけないので、週に6コマ、フランス語の授業を受けていました。

元々言語を学ぶのは好きだったので、フランス語の授業は積極的に取り組めていたのですが、フランス文学の授業になるとなぜか興味を無くしてしまいました。

3年生になるとフランス語はほぼやらなくなり、文学的な授業が増えて行くということだったので「この先やっていけないかも」という気持ちが募ってきました。

 

なりたい職業について考えた時に、将来の仕事と直結するようなことを学びたかった

 

大学生活を送るうちに、就きたい職業についてより具体的に考えるようになったのも大きかったと感じます。

私はもともと世界史が好きで、そこから現代史について関心を持っていました。そのうち「ジャーナリスト」という職業に関心を抱き始め、新聞学科の授業を取るようになりました。

一方で、自分の学部で学ぶのは19世紀のフランス文学でよく使われている手法・表現の仕方。自分では意識していないつもりでしたが、より一生懸命取り組んでいるのは自分の専攻の授業ではなく、他学科の授業でした

 

学部の雰囲気やカリキュラムが合わないと感じた

 

私の学部にはゼミがなく、ある先生のもと、何かの話題についてみっちり研究するというよりも、個人の興味があるものをそれぞれが見つけて、担当の先生に見てもらうという形態をとっていました。

他の学部のゼミの様子を見ていると、ある研究分野に対して興味のある学生が集まり、お互いに刺激し合いながら研究成果を高めていくという形態で、私の思い描いていた大学での勉強像により近いものでした。

 

この記事を読まれている方の中には転部しようか悩んでいる方もいると思いますが、「なぜ転部したいのか」というのは転部試験を受ける上で大事な軸となりますまずは最初にそこを自分のなかではっきりさせることが重要だと思います!

 

試験について

 

次は私の受けた転部試験についてご紹介します。

もちろんですが、学校によっても学部によっても教授によっても転部試験は変わりますのでなるべく全員に言えることをご紹介できたらと思います。

筆記試験

 

問:最近の社会的争点を一つ取り上げ、それについて国際関係と地域研究の双方の観点からそれぞれ適切と思われる複数の先行研究を引用しながら分析し、論じなさい。

 

私の転部希望先が国際政治経済を扱う学部だったので、このような問題が出されました。

時間は60分で、A3の紙が3枚渡されました。かなり自由度の高い問題だったので相当焦りましたが、条件を一つ一つ確認しながら書いていきました。

ここで私が甘かったのが「先行研究」について。先行研究とは、その分野に関して過去に言及された論文や書籍のことです。現在問題になっている社会問題に関してはかなり勉強していたのですが、「先行研究」についてはまったく勉強していませんでした。

そのため先行研究を引用することができず、筆記試験の直後にあった面接で最初に言われたのが「あなたの解答に先行研究が入っていませんが…」ということでした。

その時点で「落ちたな」と確信しましたが他の部分でカバーできたのでしょうか。

とにかく政治経済や経営、法学、文学など文系の学部を受ける方は、「先行研究」というのも一つ勉強する切り口として頭に入れておくことをおすすめします。

 

また、理系にも文系にも言えるのは「専門知識」をどれだけ勉強しているか。

転部試験は「再入学」ではないので、教授は転部後この人は授業についていけるだけの「基礎知識」を持っているのか見ています。

最低でもその学部の1年生が身につけているだろう、予備知識や文献には目を通しておくことをおすすめします。

 

ここが重要
・転部後研究したい分野の先行研究に目を通しておこう
・その学部に関する基本的な専門知識は頭に入れておこう

 

面接

次に面接についてです。学校によっては筆記試験に合格した人だけが面接を受けられる場合もあるようですが、私の場合筆記と面接の両方を一度に行いました。

どんな質問をされ、どのように答えたか、そしてどのように突っ込まれたかを紹介できればと思います。

 

基本的な質問

おそらくどの学校の転部試験の面接でも聞かれるであろう質問です。

 

・なぜ転部したいと思ったのか

・なぜ今のままの学部ではダメなのか

・なぜ今の学部を受験生時代受験したのか

・将来の夢は何か

・転部して学びたいことは何か

 

基本的な質問ですが、とても重要で誤魔化しが効かない。面接官が一番重要視する質問でもあると思います。ここは時間を惜しまず、転部試験受験前に一番時間を割いて準備すべきところです。「それなら転部しなくてもあなたの学部で勉強できるじゃん」と突っ込まれないように自分の中でしっかりと用意しておくことが大事です。

 

学部の勉強に関する質問

勉強に関する知識は筆記試験で測られるのもそうですが、面接時にも聞かれることがあります。例えば…

 

・今までどんな本を読んで、あなたが興味のある分野に関する知識を広げてきましたか?

・私たちの学部の1年生が読むであろう基本的な書籍に目を通してありますか?

・印象に残っている論文はありますか?

・最近面白いなと思った研究などはありますか?

・論文や書籍はいつもどこで探すことが多いですか?

 

などです。実を言うと私はこれらの質問にうまく答えることができませんでした。正直論文を読んでいなかったからです

面接官である学部の先生方は「研究者」なので誤魔化すことは絶対にできません!泣

なのでしっかりと答えられるような予備知識、専門知識は頭に入れておくことがマストです。

 

その他考えておくといい質問

 

・あなたが私たちの学部に入ることで私たちの学部の生徒にどんなメリットを与えられる?

・高校時代は何してたの?

・あなたの学部の勉強を通して学べたことは何?

・あなたの勉強したい内容ならば〇〇学部でも学べるよね?なんでうちの学部を選んだの?

 

 個人的に「あなたが私たちの学部に入ることで私たちの学部の生徒にどんなメリットを与えられる?」と質問された時は「えっと…」となってしまいました。

転部試験は学部と受験者のマッチングだと思います。「学生の学びたいことと学部が教えていることがマッチしているのか」を測るのと同時に、「この学生を入れることで何か我々に利益があるのか」が測られているのでしょう。

 

ここが重要
・転部をしたい理由が面接の全ての軸にあるため、丁寧にしっかり考える
・転部試験は学部と受験者のマッチング。転部することが双方の利益であることをアピールしよう

 

 

対策法

 

では最後にどういった対策をしたらいいのかについて紹介します。

筆記試験

 

私が受けた学部が国際政治経済系だったので、学習面の対策法は同じような学部の方にしか参考にならないかもしれませんが….

 

①世の中のニュースにアンテナを貼ってみて、なぜそれが起きているのか歴史レベルから勉強する

例えば今のパレスチナ問題。今どことどこが揉めているのかということだけではなく、元々なぜその問題が起きたのか?歴史的にどのような背景があるのか?世の中の人たちはどう捉えているのか?

 

世の中の様々なニュースを多角的に自分で考えてみると、より立体的にその問題が見えてくると思います。

 

②先行研究に目を向ける

前の章でも散々書きましたが、先行研究に目を向けることは実に重要です。転部を許可するのは研究者兼教授の方々なので、「この人はよく勉強してきているな」と思わせるには論文や研究を引用することが一番の近道です。そして自分の解答にも大きく説得力を持たせることができるでしょう。

 

③論文や文章の書き方をもう一度勉強する

学部にもよるかと思いますが、転部試験で一問一答形式の問題は少ないでしょう。大体が記述の問題のはずです。そうした時に基本的な論文の書き方ができていないと内容がいくらよくても説得力を持たすことはできません。

 

論文の書き方についてはこちらの記事で詳しく説明しております

【論理的な文章が書けない】大学生必見パラグラフライティングによる論理的なレポートの書き方

 

④自分の学部の勉強にも一生懸命取り組む

転部するために転部先の分野の勉強を一生懸命してしまいがちですが、自分の学部の勉強にも一生懸命に取り組むことで、学部試験のみならず面接などでも自分の学部について聞かれた時に役立ちます

「転部はするけど、今までの自分の専攻分野でこんなことが学べました、こんな視野を持つことができました」と言えることは必ずプラスに働きます。

 

面接試験

 

①マインドマップを書く

例えば真ん中に「転部をしたい」とかいて、そこから「なぜ転部をしたいのか」「転部後どんなことをしたいのか」「将来はどんなことをしたいのか」と広げていきます。

マインドマップのいいところは、漏れなく自分の考えを紙に表せる点だと思います。

面接で聞かれそうな問題に対して一個ずつ考えるというのも確かに大事ですが、まずはマインドマップを書いて「なぜ私は転部をしたいのか」という全ての根幹になる理由をじっくりと分析することが重要だと思います。

マインドマップの書き方について詳しく説明されている記事があったので貼っておきます!

 

②論文や教授、気になるジャーナリスト、研究者の名前は暗記しておく

当たり前ですが面接時にカンペなどありません。自分の頭の中にあるものだけを使って面接でアピールしなければいけません。

なので例えば「最近気になった研究者はいますか?」「最近読んだ論文の中で面白いなと思ったものはありますか?」と聞かれた時に

読んではいたんだけど名前が出てこない…」「内容までは暗記していない…」

と困ってしまいます。(実際に私も出てこなくて悔しかった)

全部暗記しろとはもちろん言わないし、それは不可能です。でも気になった節や名前などは自分の頭に入れておき、即座に答えられるようにしておくことがおすすめです

 

まとめ

 

長々と細かく書いてしまいましたが、転部試験に関してより具体的なイメージを持ってもらえたでしょうか?

念を押して言うようですが、転部試験は学校、学部、教授によって全く変わると思います。なので私が実際に受けたものを参考にしすぎず、「転部は学部とのマッチングだ」と意識して貰えれば、自ずと自分のやるべき対策が見えてくると思います。

「他の学部に移りたいなあ」と思う人は大勢いても、実際に「転部試験を受けよう」と思う人は少ないと思います。なので転部試験を受けると決めた人は、自分の決断に勇気を持って、ぜひ頑張ってもらいたいです!

 

余談ですが、私は転部試験を受ける直前、「もう落ちてもいいや!転部試験対策のためにめちゃくちゃ自分と向き合えたし、たくさんのことを学ばせてもらえた気がする!」と感じました。大変なことも多いけど、大変な経験は必ず自分の力になります!

 

微力ながら応援しております!📣

 

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riko

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