How To 学生生活

読書レポートの書き方

「大学で読書レポートの課題が出たら、どうすればいいの?」

今回は、そんなあなたの疑問に答えます!

参考:大竹秀一, 『だれも教えなかった レポート・論文書き分け術』, エスシーシー, 2005.

読書レポートに書く内容

レポートに書く内容は、通常次のような場合が考えられます。

① 本の内容の要約だけで良い場合。

② 内容の要約に自分の意見・批評や感想を付け加える場合。

 

②については、出題のポイントは以下の3点です。

読解 内容をどこまで正しく読み取ったか

要約 それを的確に文章に要約できたか

意見・批評・感想 内容をどのように受け止め、文章表現しているか。

 

 

意見・評論と感想の違い
意見・批評 論点に対する是非、賛否、真偽、適否などを自分の立場を決めて判断し、説明するもの。本の内容に対する知的な反応が求められる。
 
感想 読書の体験報告みたいなもの。感情、印象、思い、それに意見や批評に属する知的反応が混入することもある。意見、批評に比べて主観の度合いが一層強い文章になる。

 

書き方の方針と攻略法

方針

大学での読書レポートにおいて、まず大事なのは「きちんと本を読む」ことです。

この本を読む狙いはどこにあるのか?授業と関連付けて先生はなぜこの本を指定したのか?

そして、重点はどこか? ポイントをよく考えて読みましょう。

実際に本を読み終わった時、「この本は、〇〇の××について〜〜ということを書いた本である」と言えるようでなくてはなりません。

 

攻略法

その1◎「題名」「目次」を見る

本の内容を読み取るには、まず「題名」に着目しましょう。

「題名」は本の内容の最も短い要約となっています。よく分からない場合も多いかもしれませんが、その時は「目次」をみましょう。順序よく、書いてある内容が紹介されています。

 

その2◎目次に従って「縮約」を作る

縮約とは、規模を縮小し簡約することです。

目次の分け方に従って読み、それぞれの部分の要約を書いてみましょう。ノートやメモ用紙に書き出してみてください。

 

その3◎縮約から全体の要約へ

縮約をさらに短くまとめて、本全体の要約を書いてみましょう。

本の一番言いたいこと、述べたいことのエッセンスがそこに現れなくてはなりません。この時、核心部分を一言に凝縮すれば、題名が意味するものになるはずです。

 

その4◎自分の意見、批評、感想を工夫する

内容要約に加えて、それに対する自分の意見や批評、感想などを書かなくてはならない場合があります。上記その2の際に自分の意見や批評、感想も一緒にメモをして、まとめましょう。

 

読書レポートの種類

読書レポートと言っても、二種類考えられます。

 

「学び方」読書レポート

授業に関連して、その分野の必読書とされる古典的な著書、専門的な学術書、参考書などのいわゆる「かたい」本を読む場合は、何よりも内容の理解が大切です。この時、講義を聞くように本から学ぶつもりで読まなくてはなりません。つまり、本を読んで内容を覚えるために課題が出されているのです。

レポートの中心に書くべきものは、自分が本から読み取った内容です。先生はレポートを読んで、学生が本をきちんと読んだか、内容を正しく学んだかを見ようとしています。

 

手順

①内容の紹介、要約

最初に見出しをつけ、あとは客観的文章で書きましょう。「私」を主語にした文章はなくていいということです。

②著者について

本を読む時は誰でも、著者がなんという人か、どんな人物なのか気になるものですよね。著者を見ることは、本の内容を理解することにも役立つし、その課目(特定の教科)についての理解を深めることにもなります。

これも①と同じく、客観的文章で書きましょう。順番は、①の前においても良いし、③に組み込んでも良いでしょう。

③自身の意見、批評、感想

これまでの内容の要約や著者に関する記述が客観的文章で書かれるのに対して、主観的文章で書くことになります。材料は攻略法その4です。総合して仕上げましょう。

 

「学び方」読書レポートでは、「こういう点がよく理解できなかった」といったことを書くのも良いでしょう。謙虚に学ぶ態度が感じられる書き方を心がけてください。

内容がよく理解できた場合は、「大変興味深く読むことができ、理解できた」「こういうことを教えられた」などというトーンで書きましょう。本に対する批評は難しいもので、ある程度の学識を備えた人でなければ無理です。

「学び型」は講義の延長であり、学ぶための読書です。分量も「内容の紹介、要約」の部分が一番多くなると考えられます。レポートの規模(制限字数)にもよりますが、少なくとも全体の半分以上と考えて良いでしょう。

 

「味わい型」読書レポート

「学び型」読書が講義の延長であり、本は教科書の代わりに教わるものであるのに対して、「味わい型」読書の対象になる本は、味わって読む本、自分自身の考えや感じ方と付き合わせながら読む本であることが多いです。学術書のようなかたいものではなく、小説や随筆のようなものであったりします。

 

出題の狙いが「読書、要約、意見・批評・感想」であることは「学び型」の場合と変わりません。攻略法1から4は材料になります。レポート全体の形式としては次の二つが考えられます。

①「学び型」と同じ三部形式で

内容の紹介、要約の部分は「学び型」ほど多くなくて良いでしょう。しかし、「意見・批評・感想」の部分の比重がずっと重くなります。

②自由形式で

これは三部形式の枠にとらわれず、自由に書くものです。「読書感想文」と言われますね。内容と意見を混ぜ合わせて、自分の思う通りの順序で書けば良いでしょう。主観的文章が大いにものをいうところです。新聞の書評欄と同じスタイルになります。

内容の理解とともに学生の受け止め方、考え方、感受性、個性といったものも表れます。自分が表に出て感じたこと思うことをストレートに書いて良いものです。

 


「きちんと読む」ことを忘れずに、取り組みましょう!

 

 

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