学生団体 N.G.I. 代表 川崎 樹
副代表 押本 あかり
N.G.I.は多摩地域を拠点に、様々な大学に所属する学生が中心となり、主に子どもたちを対象としたイベントやワークショップを企画運営している団体です。
Q:団体の理念を教えてください!!
― 私たちの理念は3つありまして、一つ目が、“地域愛醸成”す。多摩地域を中心に活動していて、子どもたちに自分が住んでいる多摩地域について‘私たちが住んでいる多摩地域もこんなにいいところがあるんだよ!’と知ってもらうのが地域愛醸成になります。二つ目は‘多世代交流’です。普段には会うことが出来ない、子どもと大学生あるいは親子さんの世代と大学生などが関わることが出来、多世代間の交流が可能になります。最後は‘学びのきっかけ’です。私たちにイベントは‘教育イベント’として何かしらに教育要素を入れるように工夫しています。私たちは子どもたちにこれを学んでほしいではなく、‘学びのきっかけ’としていろいろな経験をやってもらい、興味が湧いたら、そこから「自分で考えて学んでね!」というきっかけ作りをすることが、私たちの計画するイベントになります。
Q: “学びのきっかけ”とおっしゃったんですが、その内容は何がありますか?
– たとえば、前回のイベントになると、‘のらぼう’という地域の野菜を子どもに知ってもらおうというのがひとつの学びのきっかけで、この、のらぼうを使って世界の料理をするんですが、この料理をすることもひとつの学びのきっかけになります。あと、イギリスのスーコン、メキシコのケサディアなどの世界の料理を作ることで世界のことにも興味を持ってほしいという気持ちもあって、世界に興味を持つきっかけみたいな、そういう要素がありました。
≪第17回 それいけ!たまレンジャー!!≫
Q: 団体の活動は何ですか?
― 「ネットワーク多摩学生委員会」を前身団体とし、「学生の地域への思いは、より良い社会構築の礎を創る」をスローガンとし、設立しました。現在は、「人と人とのつながり」重きを置き、様々なイベントを行っております。
Q :もっと詳しく活動の内容を教えてください!
- 学生団体N.G.I.: 私たちの活動は大きく分けて2つがあります。ひとつは私たちのメインイベントであるたまレンジャーです。これは年に2回(8月の夏と3月の春)しています。
まず、今年3月にも開催した‘それいけ!たまレンジャー!!’は規模としては子ども30名前後のイベントです。今回は「作って学ぼう、のらぼう菜」というイベントでのらぼう菜を知ってもらおう、世界の料理を知ってもらおう、この地域に愛着を持ってもらう、多世代交流をやろうということで、それをイベントの目標に掲げました。
≪第16回 それいけ!たまレンジャー!!≫
第16回のそれいけ!たまレンジャー!!を紹介すると、この時は多摩川を舞台にサバイバルをテーマにやってみようという事で、タイトルが「とれ・しれ・遊べ サバイバル」ということでした。その時は過去最高規模の定員30名を超えたんですね。やった内容は仕掛け・ろ過装置作り・竹を利用した手作りの水鉄砲です。仕掛けというのは魚をとる仕掛けで、ペットボトルで仕掛けを作って川で魚を捕まえてみました。原則としては仕掛けを川に仕掛けするがは禁止されていて、この場合はちゃんと許可を取って実施しました。教育の目的でも会ったし、捕まえても、食べる目的ではないのですぐ放したりしたんです。当日まで何回か自分たちが仕掛けをやってみたんですけど、一匹も取れなくて、イベントの時も取れなかったらどうしようと思ったのですが、イベントの当日に取れて、やはり子どものパワーがあったのかとおもったんですね。(笑)次は‘水をきれいにしてみよう’ということでペットボトルでろ過措置を作りをしました。用意していた材料を何個使ってもいいから自分たちできれいになる方法を考えて入れてみよう、といって子どもたちが話し合って作るということをしましたね。
- ガクセイ基地 : 大人でもやりたいと思うぐらいおもしろそうですね!
- 学生団体N.G.I.:そうですね!大人が楽しくなかったら子供にとっても楽しくないですね! 実験ぽっくて、子どもたちがやる気をなくすのではないか心配していたんですけど、高学年の男の子が熱中してやっていて、印象に残ったんです。最後までやっていて、ここまで水がきれいになったと喜んでいました。次は完全なお遊びで、竹の水鉄砲を作ってそれで遊んでみるということをしたんですね。この竹も、竹を取らせてくれる人が協力してくださり、私たちが直接に皆で取りに行って、暑い中で大量に切りました。本当に大変でした!それなのに水鉄砲があまりうまくいかなかったですよ。それでも子どもにはこういうのは楽しいみたいで、家でもうちょっと試行錯誤をしてみれば出来るんじゃないかと言ってくれましたね。最後にアルファ米という非常時用の保存食を食べる体験をしました。このアルファ米は、加熱しなくても熱湯だけ入れればご飯になるという保存食です。これを寄付していただいて、‘実際に食べてみよう’ということでお昼に食べてみました。これは防災教育の意味でやっていて、私たちが試食で食べてみたところ正直あまりおいしくなかったのに、子どもたちの反応は以外においしいといってくれてよかったなと思いました。
- ガクセイ基地:本当に活動の一つ一つに意味がありますね。
- 学生団体N.G.I.::はい!毎回テーマを絞って、ひとつのテーマに沿ってイベントを作っていけるように考えています。
もうひとつの活動としては、他の団体さんのイベントに協力として参加する形のコラボイベントを開催することが主な活動です。コラボをする団体のイベント内容により内容は違くなります。たとえば、イベントの中でひとつのブースを出さしてもらう形でイベントをして、5月に立川子ども劇場さんという団体が主催しているイベントである‘とびっきり祭り’でひとつのブースとして50名ぐらいになる子どもたちと一緒に設計図もないまま、子どもたちが思った通りの‘ダンボール迷路’を作るイベントをしたりしています。それと、お化け屋敷をつくったり、プラバンアートをするブースを出てもらったりします。
Q:メンバーの構成を教えてください!
ー だいたい15~20人ぐらいで大学生は大体が玉川大学や帝京大学の学生が多いです。そして、一人だけ、高校生メンバーがいてその子は実はそれいけ!たまレンジャー!!の第1回からずっと参加してくれて、大きくなって高校生になったら“じゃ、入る”ということで、メンバーになってくれました。そして私たちよりそれいけ!たまレンジャー!!に関しては先輩なんですね! 大学生の専攻は教育系が多くいますが、教育学部とかに指定するわけではないです。子どもと遊ぶのをメインに考えてきた人は教育学部が多かったりするのですが、あとはイベントを作るのをやりたいとメインに考える人は経済学部や経営学部からきます。イベントをやるためには色々交渉したり、書類を作ったりとか必要なので、キャリアアップをためにくる人も多いですね。
Q:一番の反応がよかったイベントは何ですか?
― 集客の面で見たら第16回が一番良かったし、子どもの反応が一番反応がよかったイベントは第15回のそれいけ!たまレンジャー!!で写真を撮ったらすぐ出ちゃうインスタントカメラ‘チェキ’を使ったイベントでした。この場合は富士フィルムからの協賛で子どもたちの分チェキをもらって行われました。「Mr.tからのSOS!?~写真を撮って未来を救え~」では皆と写真を撮りして思い出を作ることをしました。あと撮った写真は写真集に入れて、自分が飾ったり、コメントを書いて家に持って帰ったりなどをしたら、子どもの反応が一番よかったです。子どもが写真機で写真を撮る機会があまりないというところで反応がよかったのだと思います。私たちより写真のセンスがいい子どももいて、びっくりする作品も出たりしました。
≪第15回 それいけ!たまレンジャー!!≫
Q:イベントのアイディアはどうやって出るんですか?
― 一番最初に皆に、ただやりたいことを出してもらいますね。‘どんなことをやりたいの?’とか‘夏といえば何だろう’、‘夏だから川を使ってみたいね’などから、やりたい場所でもいいし、やりたい内容でもいいから何でも出して、そこからどんどんと話が盛り上がって、話がまとまっていくんですね。
Q:次のそれいく!またレンジャー!!の企画についてちょこっと教えていただけますか?
―まだ、確実に決まってはないんですが、今回のテーマは’水‘です。ピタゴラスイッチみたいに水を使った仕掛けを作りたいと思っています。たとえば、水車だったり、ダムだったり、今回もろ過装置を使うつもりです。グループに分けて各自の措置を牛乳パックやペットボトルを使って作り、最後にそれを集めてピタゴラスイッチ見たいに作ろうかなと思っています。それだけではなく、お楽しみ企画として、’どうせ水を使うんだったらびしょびしょになりたくない?‘という考えでイベントの最後に子供たちと水掛合戦みたいな遊びを、水風船を使ってやります。さらに、今新しく’つかめる水’というのを試作しています。ある薬品を使って作ったんですが、子どもたちに家でも作れる水風船より、普段出来ない経験をさせたいということあって、こういうこともやってみようかと考えてみました。当たったら水になっちゃうし、食べても無害な成分なので、これを使えるのではないかと、試作中であります。
Q:イベントを行う際、気を使ってやっていることは何ですか?
子どもたちを私たちの活動に参加させたいという方々もいますが、‘学生だから大丈夫なの?’と考える親もいらっしゃるので、そういう人たちに安心してもらうために私たちは後援、後ろ盾をつけてもらう形で活動しています。市の市役所や、市の教育委員会とかに後援になってもらったりして、少しでも参加者に安心して参加してもらうために工夫しています。第15回は開催する市と教育委員会の後援と富士フィルムの協賛で、第17回は共催で行って信頼性を高めるための努力しています。
Q:広告はどんな形でしていますか?
イベント広告サイトやFacebookにも告知したり、市報に広告を載せたりしています。私たちのイベントは対象は子どもだけど、申し込みをしてくれるのは親御さんだから、親御さんの目に付き安いところに広告を出しています。その中で集客が一番いいのは市報です。
Q:二人がこの団体に入ったきっかけは?
(副会長)大学内の説明会のお知らせを見て行ってみようかなと思った時、一人は心細くて彼を誘っていきました。私はボランティアに興味があったんですが、彼は完全に私について行ったんですね。
(会長)それで‘何で入ったの?’といわれたら‘正直に理由はないです。’といいます。でも活動が楽しくてずっとやってきましたね。
(副会長)今、代表にもなってますね。
(会長)ただ、ついていっただけなのに、何で私が代表をやっているんだろう。(笑)
(副会長)先輩たちもいい人たちで、そういう出会いがあったから続けられたのもありますね。
Q:やりがいを感じる瞬間はなんですか?
―まず、子どもたちの笑顔を見た時です。私たちが考えたイベントを通して子どもたちが笑ってくれた時、そして“楽しかった”や“また来たい!”と言ってもらった時はさらにうれしさを増してやってよかったと思いますね。また次回も来てくれたら本当にうれしいですね。そしてイベントが終わった時の達成感、“やったぜ!”みたいな(笑)
Q:これからの目標は何ですか?
直近の目標は次のそれいけ!たまレンジャー!!を成功させたいのが目標ですし、長い目で団体の目標はちゃんと独立した団体になりたいというところですね。ネットワークたまという団体からの予算がなくなり、今は先輩たちの出資金で団体を運営しています。でも、これにずっと頼りきりというわけにはいかないので、“どうやって自分でお金を集めていくのか”や、“できることならスポンサーの方についてもらう”とかいう部分を、まずクリアしていくのが目標かなと思います。そしてこれだけではなくメンバーが多くないので、もうちょっと人が増えればいいなと思います。とにかく人を増やしたいです!!今は玉川大学と帝京大学の二つの大学だけからメンバーが集まっているのを出来ることなら、色んな大学から集まるような団体になりたいと思います。
Q:最後に何か一言をお願いします。
会長:一番言いたいのはうちの団体に入ってください!(笑) 自分は副会長につれてもらった立場なんですけど、つれてくる前は、ほんとうにこういうことをする気は全くなかったです。普通に遊んで大学生活を過ごせばな~と考えたんです。多分、ほとんどの学生がこういうのをするのはめんどくさいと思う人が多いと思います。でも一回ちょっと見ようかなっていう気持ちをもって小さいイベントとかに参加したりすると、‘これ面白いじゃない!’と感じる時がくると思うので、それを大事にしてもらって、自分から少し行動してもらえたらなと思います。
副会長:本当にこういう事だけではなくて、いろんなことが学べるし、輪が広がるというか、色んなことが広がっていく。自分が子どもと触れ合うのが好きでやっただけじゃなくて、キャリアアップにもつながるし、さらに、違う大学の人とも触れ合え、他の団体の方とも知り合うことも出来ましたね。だから、いろんな意味で自分の視野とか可能性を広げられるんじゃないかなと思います。
取材後期
―本当に自分たちが何を目的でやっているのをしっかりしていて、さらに、大きなイベントも毎年2回以上をすることに感心しました。取材の応じてくれてありがとうございます。これからも子どもたちに普段には経験できないことを紹介してください! (作成者 : ジョンジュヒ)
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