現地の声、ASANTEを学生の力で生み出す/ASANTE PROJECT

2020年8月5日

「アフリカ」皆さんはこの言葉を聞いて何を想像しますか？

きっと多くの人が貧困、紛争、、、といったマイナスのイメージを持たれているのではないでしょうか。

また日本からは遠く離れているため、現状を知ることもできないし、日本にいながらでは支援のしようもないと思われているかもしれません。

今回は、アフリカの素晴らしさを伝えつつ、現地のニーズに合った支援を行っている学生団体ASANTE PROJECTにお話を伺いました。

ASANTE PROJECTとは

上智大学中心の東京本部と大阪大学中心の大阪支部で計30人ほどが活動している学生団体。アフリカの中でもタンザニアを拠点として活動する。

―活動内容を教えてください。

年に2回、2～3週間ほど現地に赴いてタンザニアの幼稚園で物資・設備支援、授業サポートを行っています。

日本ではSNSでの発信や高校へ赴き講演を行う広報部、企業様から協賛をいただくための渉外部、ワークショップなどの企画を行う企画部の3つの部署に分かれて活動しています。

またアフリカフェスティバルや上智大学の学祭などでアフリカで購入したコーヒーやキテンゲと呼ばれるアフリカの鮮やかな柄の布を使ったハンドメイド商品を扱う「ASANTE MARKET」を出品しています。

―なぜ小学校や中学校ではなく、幼稚園を支援先として選んだのでしょうか。

タンザニアは小学校よりも幼稚園の支援が必要だと感じたからです。

現地の小中学校にも赴いてみて、タンザニアはアフリカの中でも就学率が高い印象を受けました。学校に行く子どもは多いイメージです。またそのほとんどが公立であるため、設備等は整っているようでした。

一方タンザニアの幼稚園は私立で先生一人が運営しているケースが多いです。かつ、タンザニアの幼稚園では読み書きや計算、英語等を教えるため、就学前教育を受けるかどうか、またはその質によってその後の教育格差に関わるのです。そのため幼稚園で子供たちが適した環境で学べるように設備を整え授業をサポートすることが求められていると考え、支援先として選びました。

―今まで行った中で最も大きなプロジェクトはなんでしょうか。

以前にも大きなプロジェクトは達成していたのですが、私が携わった中では昨年の春に行った教室建設プロジェクトです。資金不足で新しい教室の建設が十分に進んでおらず、がれき等があり授業を行うには危険な環境だったので、建設をサポートすることを決めました。建設資金はASANTE MARKETや企業からの協賛で得た資金を用いました。またそもそもタンザニアは物価が安いため、私たちがイメージするよりも安く建設することが可能でした。

建設の半年後に建設した学校を訪問したのですが、私たちが支援したことにより先生にも余裕が出て、トイレを綺麗にしたり、スロープを付けたりと学校改善に向け取り組んでいました。

―現在、新型コロナウイルスの影響下での活動を教えてください。

まず対面での販売が難しい状況であるため、今年の5月からASANTE MARKETのオンライン販売を開始しました。また新型コロナウイルスの影響はアフリカにも及んでいるので、タンザニアの現地で協力してくれているNGO団体と連絡を取りアフリカの状況を得て、SNSを通して発信しています。次にいつ渡航できるかもわからないので、現地に赴いてではなく、日本からの物資支援を行うことも検討しています。

本日はありがとうございました。

編集後記

私自身、アフリカに興味はあるが遠い存在だと思っていたので、インタビューを通して学生でも現地の人々と触れ合いながら支援が行えること、そしてよく報道されるアフリカの負のイメージはほんの一部に過ぎず、実際にはとても魅力的であることを知ることができた。

またアフリカに行かなくても、ASANTE PROJECTさんのSNSを通して、アフリカの現状を知ることができるし、ASANTE MARKETの商品を購入することで支援することもできる。

ぜひ興味のある方はASANTE PROJECTさんのSNS、オンライン販売サイトをチェックしてみてください！！！