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【卒論準備!】論文とレポートの違い

今日から6月が始まりました。夏休みから本格的に【卒業論文】の執筆が始まると思いますが、準備はよろしいでしょうか?

 

ガクセイ基地では2週にわたり、卒業論文への対策法をお伝えします。今回は、今まで書いていた「レポート」と「論文」の違い論文執筆の注意点についてお伝えします!

 

目次
1 論文とレポート
2 論文を書く際の注意点

 

参考:大竹秀一, 『だれも教えなかった レポート・論文書き分け術』, エスシーシー, 2005.

   松本茂, 河野哲也, 『大学生のための「読む・書く・プレゼン・ディベート」の方法』, 玉川大学出版部, 2007.

   渡辺哲司,『大学への文章学—コミュニケーション手段としてのレポート・小論文』,学術出版会, 2013.

   石黒圭, 『この一冊できちんと書ける! 論文・レポートの基本』, 日本実業出版社, 2012.

 

論文とレポート

まず、論文もレポートも文書による公共的なコミュニケーションです。読者がいて、その人たちに読ませるものですよね。特に大学教師とのコミュニケーション手段です。

 

論文とは、卒業論文か、そうでなければ何かまとまった研究や主張を述べた比較的分量の多いものを指します。

論文に入らないものは全てレポートと呼んでいます。テーマや設問が定められた、短い論文なのです。レポートは幾つかの種類に分かれ、その多くは意見レポート読書レポートと呼ばれます。

 

意見レポート

あるテーマについて、わからないところは調べたりもするが、自分の考えや意見を述べ、論じることに力点を置くもの。事実の究明もあるが、むしろある問題についての自分の判断や解釈、批判、対応策などを述べるもの。

議論の土台となる事実を正しく、しっかりと踏まえていることが前提となる。その上で、事実に冷静に分析し、論理的な思考を働かせて結論を導かなければならない。

 

読書レポート

先生に指定されたを読んで、内容を要約したり、それについて自分の意見や感想などを述べたりするもの。本の内容要約だけのもの、内容要約に自分の意見とか批評などを付け加えるもの、読後の感想を書くものなどがある。

読書レポートの書き方はこちら!

 

論文とレポートの大きな違いは、論文は「自分で」問題を作って自分で答える文章であることです。レポートは「教師から」与えられた問題に答える文章ですよね。大抵は授業の終了時に、授業の内容に関連したテーマ・問題が示され、それから1−2週間ぐらいの期間で解答を書きあげて提出するよう求められます。

 

共通点は、どちらも体系的にまとまった構造を持っていなくてはならないという点です。また、問題を作り、評価する人はどちらも大学の教師ですから、良いレポートと良い論文とは本質的に同じものでしょう。

 

それでは、どのような点に気をつければよいのでしょうか?

 

論文を書く際の注意点

まず、レポートと論文に共通して注意するのは以下の4点です。

 

1 パラグラフを中心に書く

文ではなく、常にパラグラフをひとつのまとまりとして考えましょう。パラグラフとは段落のことです。ひとまとまりの一貫した話題や考えを表現します。

話題を変えたり、別の考えを導入したりする時には、パラグラフを変えてください。読み手から見て要約しやすいものが良いでしょう。通常、200〜400字程度をめどにして書きましょう。

 

2 接続表現に注意して論理的に書く

自分の考えを分析しながら文章を書くことが重要です。特に、パラグラフを変えた冒頭の文章では前のパラグラフとの関連を示すために、ややくどいくらいに接続表現を使って内容の関係性を明確にしたほうが良いでしょう。

 

3 事実と意見の区別

読んでいる側から見て、はっきりと区別できなければなりません。事実命題は、その根拠となる証拠を示す必要があります。

 

4 文書執筆の論理

知的所有権(著作権、出版権、版面権)、個人情報の保護、個人の誹謗中傷、差別的発言などについて十分注意する必要があります。

盗作は厳禁です。著作権を保護するためには、引用、参考の典拠をはっきり示す必要があります。引用とは、原文のままに引くことであり、参考とは、著作の内容をまとめて、自分の言葉に置き換えて書くことを指します。

 

次に、論文を書く際は特に以下のことに気をつけましょう。

卒業論文は、専門家の研究論文を手本にして書くものですから、その文章は研究論文としての性格を備えたものでなければなりません。

 

1 文章単位の階層

上位から「全文」「部」「章」「節」「パラグラフ」「文」という単位に分かれます。通常、卒業論文までは、の分類で十分でしょう。

 

2 実証性に注意して書く

論文は、真理と善の追求が目的です。文献、データなどたくさんの資料を盛り込んである必要があります。勝手な推測、臆断は書かないように気をつけましょう。根拠をあげずに主観で処理してしまうのは好ましくありません。

 

3 学者、研究者になったつもりで書く(感情を込めて書かない)

地味で良い、平明で良い、間違いのないわかりやすい文章を心がけましょう。

 

4 真実を追求する文章を書く

疑問から出発するものが論文です。その疑問を調べようということが文章の基調となる必要があります。

 

よく使われる表現例タイトル
—は、なぜ—なのであろうか。
—この点を調べてみることにする。
—と—とはどこが違うか。
—の違いを明らかにする。
—これを究明していく。

 

 

5 客観的に書く(「私」を書かない)

研究論文の文章の主語は、論文の主題か、それに関係する事柄がほとんどです。

「私」を使うのは原則3つの場合に限定されます。

1 研究の動機や具体例などについて、自分の体験を語ることが必要な場合

2 事実を明らかにした後で、それに対する筆者自身の見解や批判などを述べる場合

3 筆者が論文の進行役を務める場合

例)—最初にこの問題を取り上げる。—次にこの点について検討してみよう。

 

2、3は「私」を主語にした文でなくても書けますね。できれば使わずに済ませたいものです。

 


いかがでしたか?論文はレポートよりもさらに気をつけて書かなければならないようです。

次回はいよいよ卒業論文について、基本的な構造と執筆スケジュールをお伝えします。お楽しみに!

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