身近でよく見かける、グッドデザイン賞受賞の「Gマーク」
毎年、多くの応募作品の中から、選りすぐりのデザインが選ばれます。
実はこのグッドデザイン賞は歴史がかなり古く、1957年に創設されています!これまでの受賞件数は45,000件以上に上ります。
では、私たちが生まれた1997年/1998年/1999年には一体どんな作品がグッドデザイン賞を受賞したのでしょうか?
さっそく見ていきましょう!
目次
【1997年】電気バイオリン YAMAHA サイレントバイオリン SV-100
スポーツ・レジャー用品部門 インタラクション・デザイン賞受賞
<受賞の理由>
みなさんは、「楽器を演奏したいのに近所迷惑になるかも…」と演奏したい欲求を我慢した経験はありませんか?
このサイレントバイオリンは、これまで演奏をしたくてもできなかった、そのような人々に演奏の機会を広げました。
サイレントバイオリンが評価されたのは、「あらゆるメリットが同居しているところ」。
・バイオリン特有の弦の響きや共鳴音を再現
・最小限の部品構成で伝統的なバイオリンのシルエットを残しつつ、軽量化に成功
・音のエネルギーをバイオリンの約100分の1まで低減
自分が生まれた年にこんなにもすごい技術が生まれていたなんて!ととっても驚いてしまいました。
そして私が驚いたのが、YAMAHAの「サイレントシリーズ」が今もなお進化し続けているところ。
自分たちと一緒に成長しているみたいでなんだか嬉しいですね。
【1998年】図書館用収納システム [Space Mover(スペースムーバー)]
教育部門 グッドデザイン金賞受賞
<受賞の理由>
私の大学にもある!と思った方多いのではないでしょうか?
人類の知的財産である本の収納をこれまで一般的であった本箱や書架という発想ではなく、システム的に解決しようとした点が高く評価されました。
私の大学の図書館にも似たものがあります。この可動式の本棚があることで、こんな狭いスペースにこんなにも本が入ってしまうの⁉と初めはその機能性の高さに驚嘆しました。
20年前までは画期的な発想だったものが、現在では当たり前のように私たちの日常の中に溶け込んでいて利用されているというのは面白いですね。
【1999年】パーソナルコンピュータ [バイオL PCV-L700/BP]
商品デザイン部門 グッドデザイン金賞受賞
<受賞の理由>
おお…、今では滅多にお目にかかることがなくなった分厚いパソコン。
しかし、この商品がグッドデザイン金賞を受賞した一番の理由は「省スペース」だから。
未使用時に本体、ディスプレイ、キーボードをコンパクトにまとめることができるなど、省スペース性を徹底的に追究し、家庭での使用に不可欠な要素を、機能的かつ魅力的な形にまとめた点が評価を受けました。
1999年には、「省スペース」と評価されたパソコンも、現代の私たちが見ると「場所をとるな~」と感じてしまう。
まさに時代の流れ、ものの進化を目の当たりにしたようでした。
しかも、それが今の私たちの身近な生活に役立っていたり、さらに進化を続けていたり…
アイデアは一瞬のものではなく、長く受け継がれるものなのだと実感したのでありました。
( 画像提供: 公益財団法人 日本デザイン振興会)
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