時事問題の準備はしなきゃなのに、いちいち国際ニュース確認するのは時間かかりすぎ!
世の中色々ありすぎて面倒なあなたのためにまとめました。
目次
【2016年最後の国際キーワード】
1.安倍首相VS.プーチン大統領
引き分け?それとも一本負け?
▲ 12月16日CNNライブ
「プーチン、11年ぶりの公式来日」
Key word :
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2016年11月20日、ペルーAPEC首脳会談に引き続き、今回は安倍首相の地元である山口県で行われた日ロ会談。北方領土と共同経済活動をめぐった駆け引きの結果は?外交戦で勝ったのはどっち?
❖ 日本とロシア、会談にかけるそれぞれの目的は?
まず、会談の結果をまとめる前に今回の会談で日本とロシアは何を求めていたのか、会談の目的から調べてみよう。要約すると、日本側は日ロ平和条約の締結や北方領土の主導権問題の解決。そしてロシア側は前もって提案した共同経済活動を通じてのクリル列島(北方領土)の経済活性化を望んでいた。だが、今回の会談を控え、プーチン大統領が「日ロ間にいかなる領土問題も存在しない。しかし対話する用意はある」と明確に線を引き、安倍首相としては領土問題を取り上げにくい雰囲気になったのである。
❖ 北方領土は結局返還ならず。
理論的には北方領土の返還のためには日ロ平和条約が結ばれなければならない。その理由は1956年、日ソ共同宣言にまで坂上るが、この宣言によると「歯舞群島及び色丹の返還は両国が平和条約を締結した後」と決めている。というわけで返還の前に平和条約が先行されなければならないのである。しかし、日本政府は北方領土の4島全部日本の両道と主張している立場であり、宣言の通りに条約が締結されると歯舞群島・色丹の2島しか返還してもらえないのではないかという懸念もあるそうだ。
今回の会談では結局、平和条約締結の成果は残せずじまいで、領土返還も見送りになった。安倍首相としては地元にまで招待し、厚いおもてなしをした割にはロシア側の条件(共同経済活動)だけをのむという残念な結果だったかもしれない。だが、ロシアも経済協力や領土問題の解決が平和条約の締結につながる大事なプロセスと認識していると表明したため、これから安倍首相が平和条約締結までどう役割を果たすかに注目される。
❖ 共同経済活動をリードするのは?
ロシア側は極東地域に設置する予定の率先発展領域TORのように、ロシアの法に基づいた制度を適用しようとしている。だがこの場合、北方領土での経済活動がロシアの法案の下で行われることになり、4島に対するロシアの実効支配を日本が認めることにもなりうるので日本政府は明白に反対の意を示している。その代わり、両国が協議し新しい「特別な制度」を作ることを提案し、合意に至った。しかし、納税や司法の管轄権などをめぐってはまだまだ難航が予想される。
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