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皆さんは災害に対してどれだけ備えることができていますか?
非常食や簡易トイレなど災害用グッズを備えることはもちろん、災害に対する知識を備えることも「防災」になります。
30年以内には70%の確率で発生すると言われている首都直下地震。これまでの私は、防災に関して、学校で習ってきたほんの少しの知識だけしか持ち合わせていませんでした。しかし、先日発生した最大震度5強の地震にあったことで防災についてもっと深く学んでみたいと思い、東京・有明にあるそなエリア東京の「東京直下72hTOUR」に参加してきました。
被災地や避難所の様子を再現した実物大のジオラマ展示がございます。
首都直下地震について、なぜ起きるのか?いつ、どのような被害想定なのかを紹介する首都直下地震特設コーナー、地震発生後を生き抜くヒントや備えたいグッズの紹介もございます。また、首都直下地震発生時に緊急災害現地対策本部の候補地となるオペレーションルームも見学窓からご覧いただけます。
東京臨海広域防災公園 HPより
ゆりかもめ「国際展示場」駅から徒歩4分
開館時間:09:30 a.m.〜05:00 p.m.(最終入館は04:30 p.m.)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日が休館日)年末年始、臨時休館あり。
目次
東京直下72hTOURとは?
「東京直下72hTOUR」は、マグニチュード7.3、最大震度7の首都直下地震を想定し、発災から避難までを体験する防災体験学習ツアーです。被災した街並みが忠実に再現されている施設内をタブレットを使ってクイズに答えながら進んでいくスタイルです。
忠実に再現された街並みでは街頭テレビで緊急地震速報が流れ、車は瓦礫の下敷きになり、コンビニでは品物が棚から崩れ落ちていて地震を怖いほどリアルに想像させます。詳細をもっと語りたいですが皆さんにも実際にツアーに参加していただきたいので、明言は避けたいと思います(笑) 入館料もツアー参加料もかからないので、特に関東にお住いの皆さんはぜひ参加してみてください!
引用:https://www.tokyo-odaiba.net/genre/東京臨海広域防災公園%E3%80%80そなエリア東京/
なぜ「72時間」なのか?
題名やツアー名にある「72時間」というのはなぜ72時間なのか疑問に思った方もいるかと思います。この72時間という時間は、巨大地震が起こった際に国や自治体などの支援体制が十分に整うまでの時間と言われています。もちろん、これより短い時間で体制が整うこともあれば、もっと時間がかかることもあり得ます。最低限、この72時間(3日間)をどう生き抜いたら良いのか知ることがとても重要です。
被害について考える
ここでは首都直下地震の現時点で想定されている被害について少し学びましょう。今回は館内で展示されていた情報を簡単にですがご紹介します。
避難者数 約720万人(発災後14日後)
帰宅困難者数 約800万人(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)
(人口の約2割)
死者数 約2.3万人(※冬、夕方、風速8m/sの場合)
(このうち69%が火災で死亡)
負傷者数 約12.3万人(1都3県)
重傷者数 約2.4万人(1都3県)
食料・飲料水 約1日1食不足/1人あたり
約1日分の水が不足/1人あたり
(※避難者720万人、1日3食/1日3ℓで換算)
携帯電話の不通 約46%(※発災1日後)
停電軒数 約1,220万軒(※1都3県)
エレベーター内閉じ込め 最大 約17,400人
地震発生時にとるべき行動
◎落ち着いて自分の身を守り、揺れがおさまったら素早く火の始末をする。そしてドアや窓を開けて逃げ道を確保する。
◎火元を確認し、出火していたら初期消火する。家族など周りの人の安全を確認し、非常持ち出し品を用意する。
きっと役立つ防災知識〜発災前・発災後〜
ー自宅ー
キッチン:転倒が原因で火事が発生しないように対策を行いましょう。転倒しやすい家電は固定し、高い場所に置かないようにしましょう。
リビング:テレビなど倒れる危険性のある家具は金具でしっかり固定しましょう。
寝室:避難経路を確保するため、部屋にはなるべく家具を置かないようにしましょう。
ー外出先ー
エレベーター:エレベーター内で揺れを感じたらすぐに全ての階のボタンを押しましょう。閉じこめられたらインターフォン・非常ボタンを押して、管理センターに連絡しましょう。
道路:ブロック塀や自動販売機など倒れてきそうなものから離れましょう。電線は感電する恐れがあるので特に注意しましょう。
より詳しく知りたい方はこちらから!
また、そなエリア東京は『72時間生き抜くヒント』という発災後に役立つ20つのヒントをホームページなどで公開しています。すごくわかりやすく説明してされているし、内容も参考になると思います。詳しくはこちらから!
過去の震災から学ぶ
館内には阪神・淡路大震災から熊本地震までの震災の被災者の体験談が展示されています。ここでは一部、ご紹介します。
・同じ避難所でもアスファルトの駐車場より木陰のある芝生広場の方が暑さ寒さが和らぐ。
・建物の中よりオープンな公園に支援拠点のテントがある方が人が気軽に集まりやすい。
・いつも小さい電灯を持ち歩いていたのが役に立った。
・玄関によくある飾り物や鏡は危険!!割れて足を怪我してしまう。
・カセットコンロが役に立った。電気よりガスの方が復旧に時間がかかった。
・いらなくなった下着や服を防災用品の中に入れておく。
防災用備蓄 必要なものリスト
ここでは館内で紹介されていた防災用備蓄の必要なものと私があったほうがいいと思ったものをリストアップしてご紹介します。特に一人暮らしの方は自分の家に必要なものが揃っているか、今一度確認してみてください。
- 水
- 食料
- 防災用ヘルメット・防災ずきん
- 衣類・下着
- レインウェア
- 紐なしのズック靴(ゴム底のスニーカー)
- 懐中電灯
- 携帯ラジオ
- 予備電池・携帯充電器
- マッチ・ろうそく
- 救急用品
- 使い捨てカイロ
- ブランケット
- 軍手
- 洗面用具
- 歯ブラシ・歯磨き粉
- タオル
- ペン・ノート
- 紙の地図・ハザードマップ
- 簡易トイレ
ー感染症対策にも有効ー
- マスク
- 手指消毒用アルコール
- 石けん・ハンドソープ
- ウェットティッシュ
- 体温計
ー一緒に持ち出そうー
- 貴重品
そなエリア東京の豆情報
そなエリア東京には首都直下地震発生時に緊急災害現地対策本部の候補地となるオペレーションルームがあります。災害時にこの場所では、現地における災害情報のとりまとめや、災害応急対策の調整をおこないます。
また、このオペレーションルームは映画『シン・ゴジラ』(2016)で『首相官邸地下・危機管理センター オペレーションルーム』として使用されたそうです。映画を観た方は「あー!」となるのではないでしょうか?
まとめ
地震、特に首都直下地震はいつ起きてもおかしくない災害です。しかし、こんなに大切なことなのに学校ではふわっとしか教わらないことが多いです。特に私を含めた一人暮らしの学生は、発災後にどうしたらいいのかわからず、不安になることが容易に想像できます。最低限、72時間、自力で生き延びるために自分から知識を蓄えて突然の地震にも対応できるようになっておきましょう。あなたの蓄えが大切な人を守ることにつながるかもしれません。ぜひ皆さんもそなエリア東京に行ってこの「東京直下72hTOUR」に参加してみてください!
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