退学・休学特集第二弾!
今回は、高校卒業後にアメリカの大学に行ったものの、3年次に休学して日本に戻り、観光ビジネス事業を行なっている、勝俣泰斗さんです!
アメリカの大学へ行くという一大決心をしながら、なぜ休学をしたのか?お話を伺って来ました!
真ん中が勝俣泰斗さん
目次
映画監督からプロデューサー、そして観光事業へ
―よろしくお願いします!
休学のお話の前に…実はアメリカの大学に行った理由が気になってるので、教えていただいてもいいですか?(笑)
わかりました。(笑)
ぼくは映画監督になりたかったんですけど、日本で映画監督になるには専門学校しかありませんでした。ぼくは、専門分野に加え、幅広く学問を学べる環境で、いろんなバックグラウンドを持った人達と大学で出会いたかったんです。だから、4年制の大学に通いたかったんですよ。
また、ぼくは結構気が変わるので、やりたいことが途中で変わるかもしれなくて。そうなった場合、日本の大学よりアメリカの大学のほうが、専攻を簡単に変えられるから良いと思ったんです。
―なるほど。
いよいよ本題ですが、なぜそのアメリカの大学を休学することにしたのですか?
「映画監督になりたい」という方向性が変わったからです。(笑)
長期休暇で旅行した際、たくさんの人を集めてツアーの引率だとかカウントダウン企画をするとかをやっているうちに、今度は「自分の本当にやりたいことは旅とか観光だ」と思って。笑
―やっぱり気が変わったんですね?(笑)
ええ。(笑)
実は休学を決める前にも、プロデューサーみたいなことをしたくなって、ミズーリ州の学校に通ってたのを、「アートマネジメント」というニューヨークの学校に転校してたんですよ。自分が何かを作るというよりは、作った人を「この人すごいですよ」と伝える側になりたくなって。
―やりたいことがいっぱいあっていいですね!
でも、観光をやりたいと思った時、なぜ日本に戻ったのですか?
実は今、東京オリンピックのおかげで、日本に観光ビジネスが来てるんですよ。学校で専門分野の勉強が始まる前に日本で観光ビジネスを思いきりやってみたいと思い、休学をして日本に戻りました。
―なるほど。
せっかくアメリカまで行ったのに、休学して日本に戻る…迷いはありませんでしたか?
迷いはありませんしたね。また、休学費はなかったのでそこの問題もなし。
ただ、親を説得するのが大変でした。「お前は映画監督になるって自分で決めたのに諦めたのか」とか言われてしまって。そのまま大学を辞めてしまう可能性が怖かったのだと思います。
―やっぱり、休学の大きな難関は「親の説得」ですよね…。
どうやって説得したんですか?
とにかく正直に「今はお金と時間をこっちに使いたい」と、半年くらいかけてプレゼンをして説得しました。
最終的には納得してくれ、応援してくれました。
英語も学べるゲストハウス兼シェアハウス
―では、日本でどのように観光ビジネスをやっているのですか?
旅行をしていたとき、僕は旅そのものというより「旅人が周りにいる環境」が好きなんだなと思ったので、まずゲストハウスをやることにしました。やりたいと思ったらちょうどゲストハウスのマネージャーを募集しているのを見つけたんですよ。
東京に戻ってきても家がなかったので「住み込みで働かせてください」と言ったら「マネージャーをさせてあげるよ」と言われ、今はその縁からゲストハウスを運営させてもらっています。
―ゲストハウスってあまりイメージがつかないのですが、どんな感じなんですか?
ホテルほど綺麗じゃないけど、二段ベッドがいくつかあって格安で泊まれる簡易ホテルのような感じです。だいたい利用者の90%が外国人になっています。
また面白いのは、実は英語を勉強するシェアハウスも兼ねてるんですよ。
―え、どういうことですか?
シェアハウスって最近は留学生を受け入れる量が不足していて、そのために「プレ留学」っていう新しいプロジェクトが始まったんです。
近くの日本語学校に通っている外国人にそのシェアハウスに泊まってもらって、さらに英語を一緒に勉強したい日本人にも泊まってもらって、英語を勉強できる環境を、僕のシェアハウスでも取り入れています。
―なるほど!それはいいですね!
ところで、休学をしている今、「休学する前にこうしておけばよかった」と思う事はありますか?
僕はすべきことが見つかったので良かったなと思うのですが、「今の学校がめんどくさいから嫌だ」とかいうネガティブな動機から休学をしてしまうと辛いのではないかなと思います。やりたいことがあってそれが今の大学とマッチしていないから休学する、とかならいいのですが…そうでないと、休学期間という、働き始めると絶対に手に入らない完全に自由な時間を無駄にしてしまうのではないでしょうか。
―休学にも前向きなものと、後ろ向きなものがありますもんね。
最後に、休学することを視野に入れている学生にアドバイスをお願いします!
休学というのはやはり勇気がいることだなと思います。学校に行っている内は結構だらだらしていても授業で単位を取っている限り何となく進んでいる感じがしますが、休学というのは社会の後ろ盾が一気になくなるので、ちょっと何もしていないと止まっているような気になってしまいますから。
ただ、休学費用を度外視すれば休学をしても通常のレールに全然戻れるので、そこは安心していいと思います。
休学中の生活費を仕送りしてもらうというのも変な話なので、休学中の分のお金は自分でなんとかするっていう、保証みたいなのがあるといいのではないでしょうか。
自分の人生は自分の問題、自分で責任をもって頑張りましょう!笑
―ありがとうございました!
(編集後記)
勝俣さんが休学したのは、「自分が今本当にやりたいこと」に注力するためでした。
よく「やりたくないことを我慢することの大切さを学ぶ場所が大学だ」と言われますが、やってみて「違う」と思ったとき、そのままずっとそこでくすぶり続けるのが本当にいいかというと、そうでもないような気もします。
「今やることはこれじゃない」と思ったとき、転校や休学という大きな決断を臆することなくする勝俣さんは、少なくともぼくの目には、カッコよく映りました。
<次回予告>
第三弾は、日本女子大学を休学しようとした際あまりにも高い休学費に理不尽さを覚え大学に直訴したという、佐藤真央さん!
お楽しみに!!(^_^)
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