ビジネス、趣味、勉強…どんなことでも、何かひとつのことを突き詰めている大学生を紹介、応援する“すごい大学生”企画、番外編です。今回は大学生ではなく、なんと高校生です。
TOEIC満点、デザイナーとしてインターンを経験、LIGにスカウトされ現在は“見習いデザインエンジニア”としてアルバイトをされている、スーパー高校生のちゃちゃまるさんにお話を伺ってきました。
ちゃちゃまるさんは「いろんなことをやっていれば、いつかはやりたかったことに繋がる。」と仰っています。一体、どういうことなのでしょうか。
1ページ目:パソコンとの出会いからデザインをするまで、英語の勉強法
2ページ目:ハッカソンに出てからLIGに至るまで、今LIGでやっていること、目指すもの、読者へのメッセージ
好きなものは全部、独学で極める。
今回取材に応じてくださったちゃちゃまるさん
-最初にパソコンに興味を持ったきっかけを教えてください。
Macとの出会いがきっかけです。
実は、小学5年から中学2年までの3年間だけ中国に住んでいました。ただ、中国は治安が悪いので、友達と公園などの外で遊べません。せいぜいショッピングモールなどの守られた塀の中で遊べるくらいです。だから、家に引きこもりがちになりました。僕にとって、この期間は空白の3年間でした。
そんな時に、親がMacを買ってくれたんです。もともと家にもWindowsのパソコンはありましたが、僕にとっては使いづらく好きではありませんでした。でも、Macはすごく使いやすかった。それからは、Macでゲームをしたり、映画を観たりして遊ぶようになりました。そうやって使っているうちに、ブラインドタッチなどの基本的なスキルは高校に入るまでに身に着いていきました。ただ、この時点ではパソコンを使えるだけで、アプリの仕組みやOS、CPUが何を表しているのか、といったパソコンの専門的な知識はなかったです。
-デザインやエンジニアリングといったパソコンの専門的な使い方に興味を持たれたのはいつ頃ですか。
エンジニアリングより先に、デザインに興味を持ちました。きっかけは高校2年の文化祭です。パンフレットやポスターの制作担当になり、パソコンを使った紙面のデザインをしました。これが初めてのデザインのアウトプットでした。
この制作担当はうちの高校の伝統だったので、1年の頃から既に先輩の横で、イラストレーターとフォトショップの使い方を見ていました。だから、1年の時は見よう見まねでイラストレーターとフォトショップを使ってみて、独学で使い方を学んでいました。ただ、この段階ではアウトプットはなかったです。
-独学なんてすごいですね。
僕、結構何をするにも独学です。独学は自分のペースでできるので好きです。高校1年から2年にかけての1年間という速いスピードで学べたのも、独学のおかげだと思っています。その代わり、パソコン以外のものは全て捨てました。本当は良くないと思いますが、学校の勉強にもあまり時間を割いてないです。(笑)
もし学びの対象が苦手科目、僕の場合は世界史だったら授業を受けるなどの受動的な学びがいいのかもしれません。でも、好きなものに関しては自分から能動的に学ぶリソースを探していく学びが、僕には合っていると思います。
パソコンに関しては、Google検索と海外のYoutube動画をよく使って勉強しています。英語圏の動画はITのリソースが豊富なので、英語が得意な人でパソコンを勉強したい人にはおすすめです。
-そういえば、英語も得意なんですよね!高校生なのにTOEIC満点取られたってお聞きしています!英語はどうやって勉強されたのですか。
ドラマを見ていただけなんです。日本の学校の英語の授業は使えないとよく言われるので、学校で勉強する気にはなれませんでした。かといって、学校で勉強する英語の質を高めるために英語圏の学校に留学する勇気はありませんでした。学校で英語を勉強しないとなれば、残りの選択肢は塾か家。でも、塾はお金がかかるし時間も決まっていて好きではなかった。となると、家で勉強するしかない。ただ、学校で勉強して帰ってきて家でも勉強することは精神的に辛かった。(笑) それなら、家で遊ぶ部分を英語を使って遊べばいいのではないかと思ったんです。そこで、元々コメディやお笑い好きだったので海外のコメディドラマを見ることにしました。
実は、海外のコメディドラマはすごく英語の勉強に適していました。ポイントは2つあります。1つ目は、自分の好きなことは記憶に残りやすいところです。ジョークや皮肉など、面白いフレーズは頭に残りやすいです。しかも、英語の日常会話でもよく使われるんですね。2つ目は、笑いどころがわかるところです。海外のコメディドラマには、観客の笑い声の吹込みが入っています。だから、その笑い声の直前の文が面白かったということがわかるんです。もし自分が笑えていなかったら、それは会話の内容が理解できていないことになります。そして、笑えなかった部分だけを勉強する。このサイクルをひたすら繰り返していました。ちなみに文法は一切勉強してないです。全て体感的なノリで身に着けました。
-体感的なノリで身に着くものなのですか?
身につきますよ!(笑) ちなみに、ここにもちゃんとした理由はあります。
海外のコメディドラマは、全部で6シーズンくらいあって、1シーズン10回くらいあります。1シーズンを5周は繰り返して見ていました。5周もすると、だいたい次にどんな返しがくるか覚えてしまっているので笑えないですが、わかるようにはなっています。1回が30分なので、時間に直して計算すると0.5(時間)×10(回)×5(周)×6(シーズン)=150(時間)。つまり、150時間分の英語が蓄積されるわけです。
わかるまで字幕をつけなかったのも理由だと思います。高校生にもなると、物事のなぜを考えるような、論理的な思考をする頭が出来上がっています。だから、字幕をつけてしまうとその台詞に対して“なぜ”を考えてしまう。視覚的に考える脳が出来上がってしまっているんです。でも、赤ちゃんが母国語を勉強する時には、そんなこと考えないですよね。周りの大人が喋っているのを聞いて、だんだん意味を理解するようになる。だから、あえて物事の“なぜ”は考えずに、聴覚的に勉強することを意識していました。そのために、内容がわかるようになってきた3,4周目あたりから字幕をつけて完璧に理解するようにしていました。
あとは、家での独り言も英語にしていました。これはスピーキングの練習です。コメディドラマ以外には、英語でYoutubeも見ていました。英語がわからなかったときから英語で勉強しています。
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