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ネットを通じて国内外へ工芸品の魅力を伝える!/日本工芸株式会社

突然ですが、「工芸品」と聞いて皆さん何か思い浮かびますか?

きれい…高い…それとも何も思いつかない??

私もその一人です。留学中、日本の工芸品についてプレゼンをするとなった時、工芸品について知らないと気づきました…。それは多くの大学生に当てはまるのではないでしょうか。

 

そんな状況を変えようと、国内外に工芸品の魅力について発信している会社、日本工芸株式会社の代表取締役社長、松澤斉之さんにお話をお聞きしました!

プロフィール
松澤 斉之(まつざわ なりゆき)さん
東京理科大学卒業。新卒でヤオハンジャパン入社。大前研一氏の教育事業立ち上げ(現、株式会社ビジネス・ブレークスルー)に参画し、起業家育成学校アタッカーズビジネススクール事務局長就任。新規事業開発支援を特長とするコンサルティング会社、株式会社フロイデ立上げに参画、役員就任(現在、パートナー)。アマゾンジャパン、ホーム事業部にてインテリア・雑貨・工芸関連商品の担当バイイングマネジャー業務に従事。2016年日本工芸株式会社設立。

 

 

―本日はよろしくお願いします!さっそくですが、現在のお仕事の内容を教えてください。

大きく分けて、3つの事業を行なっています。1つ目は、越境ECとして工芸品を自社のサイトで販売すること(個人も購入可能)、2つ目は海外で日本の工芸品を売りたいと考えている企業への卸売です。そして3つ目は、ECや販売についてのサポートや講演など、販路開拓サポート事業を行なっています。

※ECとは:インターネットを利用した小売ビジネスの総称

 

―実際に販売されている工芸品は、1つずつメーカーや職人さんに交渉しているのですか?

基本的には仕入れ交渉していますが、日本の工芸品って無限大にあると行っても過言ではない状況です。ですので、地域の工芸品を集めて取り扱っている地域卸さんや、消費地卸さんに仲介してもらうこともあります。

 

―どうして工芸品について取り扱おうと考えたのですか?

前職のアマゾンジャパンでの仕入れの仕事で、バイヤーとして全国各地の工芸品の生産現場である工房に伺う機会がありました。その中で工芸品の魅力や、職人・メーカーさんのこだわりや創意工夫に感銘を受けたのがきっかけです。関心を持つ中で、工芸品の素晴らしさが多くの人に十分に伝わっていない現状に疑問を持ち、海外をメインにもっと魅力を伝えたいと考えるようになりました。

―工芸品の魅力とは?

もちろん見た目の美しさもあるのですが、工芸の変化しながらも生き抜いているスキルとこだわりがある点ですかね。実は工芸品って、産地の歴史や、地理的要素と関連があってりします。(例えば別府は温泉療養に訪れる中で生まれた竹細工のかごなど)知れば知るほど面白いと感じています。

―大学時代から工芸品に興味があったのですか?

正直ありませんでした。(笑)理系で、入学当初は火山や地震とかを研究する学者になりたかったんですよ。だから、アマゾンでの仕事がなかったら、魅力に気づいていなかったと思います。

―どんなきっかけで将来の方向性を変えたのですか?

海外旅行です!元々、旅行が好きというのと、大学が勉強の話ばっかりでつまらなかったというのがありますね。バングラディシュやフィリピンなどのアジアにはよく行っていて、スラム街とかを歩き回ってました(笑)今と違ってまだかなり治安も悪い地域にも行っていました。

 

―危なそうですね…。特に印象に残っている国はありますか?

そうですね、中国は大学在学中に1年間留学していたので、一番記憶に残っていますね。クリスマスの日に北京に降り立って乗ったタクシー運転手にお金ぼったくられたり。でも、人口の増加から、この国は絶対伸びると思ったので、行ってよかったです。もう20年以上前です。

 

―先見の明を持っていて素晴らしいと思います!そんな松澤さんは、今後の工芸品の将来性についてどうお考えですか?

工芸の市場は縮小しています。今まで主な売上場所だった百貨店の売り上げ減少とともに、20年前と比べると、工芸品産業は1/3程度まで落ちてきてしまっています。若者が工芸品に触れる機会も少なくなってきていますし、生活習慣も変化することで触れる機会が減ってきてしまっています。しかし、現代の生活に合わせた商品を開発し変化しようと試みている工房や若手の職人さんは増えているように思えます。そういう方々とのお取り引きも多いです。例えば、漆塗り職人さんが作る名刺入れなど、ビジネスシーンでも使える形にかえることで売り上げ増加を図る職人さんもいます。

―素敵なアイデアですね!他にも注目していることはありますか?

インバウンドニーズに期待しています。有名観光地以外を巡りたいという外国人観光客をターゲットに、生産工程を見てもらうことで関心を持ってもらおうとしている企業もあり、新しいニーズに対応しています。

そして、和食や日本酒の世界的なブームにも注目しています。SushiやSakeが好きな外国人の方は、お皿や箸も揃えたいと思うはずです。ここに本物の日本製の工芸品への需要があると思っています。今後はこれらに注目して、事業を拡大させていきたいと思っています。

―最後に、より良い学生生活を送るためのアドバイスをお願いします!

自分の体験で語れることをつくりましょう!自分は海外旅行だったけれど、自分の楽しいことを、情熱を持って貫ける人間はかっこいいです。そんな人は、就活もその先の仕事でも良い結果を引き寄せられると思います!

―松澤さん、ありがとうございました!

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gakuseikichi

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