好きをシゴトに! その他の業界

ある日、好きなことに気づく/(株)ヤマップ

新型コロナウイルスによる経済への大打撃は、かつてのリーマンショックをも超えると言われています。 

 

未曾有の事態によって就職氷河期が来ると言われている今、就職を控える大学生にとってこれほど不安なことはありませんね… 

 

こういう時だからこそガクセイ基地は、大学生が希望を持てるような、かつての厳しい状況を乗り越えて現在活躍している社会人の先輩方の前向きなお話を伺う企画を考えました。 

 

その名も「氷河期を乗り越えた先輩達」! 

 

今回は日本国内利用者数No.1の登山アプリYAMAPを開発している株式会社ヤマップのコンテンツディレクター兼PRを担当されている﨑村昂立(サキムラ コウタ)さんを取材させていただきました! 

*YAMAP…電波が届かない圏外の山の中でも、スマホで現在地と登山ルートが確認でき、道迷いによる遭難を防止できるという画期的なアプリ 

 

ヤマップとの出会い 

僕は福岡で育ち、一浪してから一橋大学に行きました。学生時代は、あまり勤勉な学生ではなかったです(笑)。就活では、自分をアピールするのが得意ではなかったので苦戦をしたのですが、ご縁があってワークスアプリケーションズという会社で働くことになりました。その後子どもができたことを機に福岡に帰ろうと決め、面白い会社を探している時にヤマップを見つけ、飛び込んだ感じです。アウトドアや山が特別好きだったわけではありませんが、都市と自然を近づけるというビジョンや、CEOの春山さんの人柄に惹かれジョインを決めました。 

 

前職では企業向けのシステムを売る仕事をしていましたが、このシステムが相手にとって本当に最善なのか、少し自分を偽らないといけないこともありました。ですが、YAMAPは山を愛する人の命を助けることができる。絶対に人の役に立つ。このシンプルさは、僕にとって実は大事でした。 

 

学生時代のゼミ 

ロジカルに考えることは誰にでもできそうでいて、実は訓練をしないとできるようにはなりません。学生の時は、ゼミで自分の発表に対してフィードバックをうけることが多かったのですが、自分の中では理解しているつもりでも0から聞く人にとっては論理の飛躍に見えたり、ロジカルじゃないことがあると気付きました。それをきっかけにものごとを客観的に考える力、一歩引いて自分を忘却する力が鍛えられました。これは仕事にも生きていて、記事などのコンテンツをつくるときなどに集中して書いたあと、もう一人の自分を憑依させてフラットに見ることでより良いブラッシュアップができてますね。それと、他の人のアウトプットに意見をするときって自分を客観的に見る力が付くと思うんです。「あぁ、これ自分もやっちゃうなぁ」って。なので、学生時代の成果物に対して意見を言い合える場はとても貴重だと思います。 

 

才能は人に言われて初めて気付く 

学生の時は小説を書いたり、音楽や映像を作ったり、とにかくモノを作る事が好きでした。それを人からスゲーって言われて初めて「あ、自分はこれが得意なんだ」と初めて認識できましたね。没頭している時は無意識でしたが、人に言われて自分の才能に気づけたことはよかったなと感じます。好きでやっていることは楽しいからやっているので、自分ではすごさがわからないんですよね。 

 

豊かな生き方 

「何を成し遂げたいか」をしっかり把握して就職活動に取り組むのはとても大切な事です。でもそれと同じくらい大切なのは、あなたがどう在りたいかです。例えば、「自然に囲まれていたい」「大切な人とゆっくり過ごしたい」「お祭り騒ぎのように暮らしたい」といったもの。こういうのが自分らしいなぁ、こういうときの自分は好きだなぁみたいな。その両軸を分かっている人は強いと思います。 

 

好きなことがまだ見つけらないからと焦らなくても良い 

やっぱり自分の好きなことを仕事にして生きていくのはそう簡単にできることではないです(笑)。好きという気持ちに従うのも大切だと思いますが、仕事においては、自分のやりたいこと・自分にできること・社会に求められることの3要素があることを知っておくといいと思います。入社してすぐは、できることと求められることが重なる部分を頑張る。できることが増えて、周りからも認められると、やりたいことをやってもいい環境が生まれる。そうやって3つの要素が重なると、自分も会社もハッピーになれる。好きなことを仕事でやるというのは、基本的に自分で勝ち取らないといけないことが多いと思います。 

 

ただ「好きなこと」というものは案外いい加減だなとも思っていて。というのも、人は「知っていること」しか好きになれないんです。 

 

僕は学生のときひょんなきっかけで「リスクテイカー」(川端 裕人著・文春文庫出版)というマネーゲームを題材とした小説を読んで「金融かっけえええ」となりました。実はそれまで「金融=メガネをかけていて面白くなさそう」という偏見があったのですが、それはシンプルに自分が何も知らなかったからだと気付きました。自分の好きなことや興味があることが今決まっていなくても、ふとしたきっかけで知らない世界に触れて好きになることだってあり得ます。なので、今好きなことがないと悩んでいる学生は焦らず色んな事に飛び込めばいいと思います。やっているうちに好きになるって、本当よくあることですから。 

 

今後のヤマップと山 

ヤマップという会社を大きくするために貢献したいです。皆さんは登山というときついイメージがあるかもしれませんが、新型コロナウイルスの影響で以前よりも田舎や大自然が求められている気がします。これを機に多くの人に登山やアウトドアがいいものだと感じてもらいたいです。若い男女が6人集まったときに、「山に行こうぜ」という声が生まれるくらい浸透してくれたらいいなと思っています。 

 

(取材後記) 

好きなことが見つからないからといって今そんなに深く悩む必要はないよという彼の言葉は不思議と自分の中の凝り固まっていた思いが解きほぐされた様な思いがしました。確かに就活において多くの学生が自分の長所はなんだろう?私は〇〇が得意だからこの会社でこういうことをしたいんです!といいます。しかし学生にはまだまだ自分では気付いていない好きなことや得意なことがあるんだというメッセージを受け、これからも広がり続ける可能性を感じられ嬉しくなりました。また登山用アプリYAMAPを使ってアウトドアや登山を楽しむ多くの人の命を守りたいという崎村さんのお考えに触発され、取材翌日に地元福岡の山に登ってきました。改めて大自然に囲まれて生きることの豊かさと緑が生い茂る山の壮大さを肌で感じることができました。 

 

 

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