ソーシャルビジネス特集!
「ちょっと待って、ソーシャルビジネスって何?」
こう思われた方が大半ではないでしょうか。
ソーシャルビジネスとは、一言で言うと、「社会問題をビジネスで解決する手法」のことです。実は最近、少しずつ注目され始めているんです!
とても画期的で素晴らしい手法なので、ぜひ多くの方に知ってもらいたいと思います。
本記事では、ソーシャルビジネスとはそもそもどんなものなのか、一般企業やボランティア、NPOとの違いや発祥などについて紹介します!
目次
一般のビジネスとソーシャルビジネスの違い
一般的なビジネスでも、寄付金や植林活動など社会に貢献する活動をしているところをよく見ます。
それでは一般的なビジネスとソーシャルビジネスの違いは何なのでしょうか。
ソーシャルビジネスが一般企業の営利事業と最も異なるところは、事業の目的として「利益の追求」よりも「社会的課題の解決」に重点を置いているところです。
ソーシャルビジネスは利益を生み出すためではなく、あくまでも社会問題を解決するために存在するのです。
たとえ儲かりそうな事業があっても、それが社会問題の解決として弱かったり、環境や人に害を及ぼすようであれば、その事業は決してしない。
それがソーシャルビジネスです
ボランティアやNPOとどう違うの?
ソーシャルビジネスがボランティア活動などと異なるところは、社会的課題に取り組むための活動資金を、寄付や行政からの助成よりも、ビジネスの手法を活用して自ら稼ぎ出すことに重点を置いているところです。
寄付に依存しがちなNPOやボランティアには、2つの難点があると言われています。
ひとつは、活動資金を寄付に頼っているため、寄付を打ち切られてしまうと活動ができなくなること。せっかく良い活動をしているのに、お金がなくて活動できないなんて惜しいですよね。
もうひとつは、寄付を募り続けなければならないため、その広報や募金活動にかなりの労力を割かなければならないことです。
その難点を軽減するために、ビジネスの手法で社会問題の解決をし、なるべく経済的に自立しようという考え方がソーシャルビジネスなのです。
* ちなみに、NPOだからといって寄付に頼っているとは限りません。NPOは営利ではない(利益を上げてはいけないという意味ではなく、利益があがっても構成員(社員など)に分配しないで、団体の活動目的を達成するための費用に充てる)組織のことであり、収入源は主に会費、寄付金、補助金、助成金、事業収入の5つからなります。
この収入源のうち寄付金が多くの割合を占めるNPOもありますが、事業収入の割合が大きいNPOは、ソーシャルビジネスだと言えるでしょう。
日本ではいつソーシャルビジネスが行われるようになったの?
まず、NPOなどの公共活動が誕生した流れから見ていきましょう。
戦後、日本はヒトもモノもカネもない状態でしたから、まずは自分自身の生活が第一だと考え、困っている人たちへの問題解決は、政府・行政の仕事とされてきました。
しかしすぐに、政府・行政の弱点である、迅速性の欠如や、画一的な対応しかできないといった問題が明らかになります。
そして、経済社会が成熟していくにつれ、行政や企業の取り組みだけでは限界があることに気づいた人たちが「自分たちができることをしたい」という思いを持つようになり、国家や行政から独立した市民による公共活動(NPOなど)が現れ始めました。
しかし、今度はNPOにも問題があることが分かってきました。資金、人材、マネジメント能力の不足などです。
せっかく社会に良いことをしているのに、お金が少ないために事業の拡大、継続が厳しくなったり、低賃金なために特に男性が結婚を機にNPOの職を辞めてしまったりということが多発しました。
そんな中、「人助けをするにも、いや、より多くの人を助けるためにこそ、やはりお金は必要だ」という考え方が新たに生まれ、マネジメント力を重視し、しっかりとした事業性を持った社会問題の解決方法を目指す流れができてきました。
こうして、数年前にようやくソーシャルビジネスが日本でも行われるようになったのです。
まとめ
ソーシャルビジネスについて、なんとなくお分かりいただけたでしょうか?
簡単に言うと、「利益を追求することはないが、あまり寄付に依存せず、しっかりとした事業性を持って社会問題を解決する手法」ということです!
さて、身近にはどんなソーシャルビジネスがあるのでしょうか?
日本でソーシャルビジネスを行っている6つの企業に取材してきました!来週から毎週1社ずつ紹介していきます。お楽しみに!!
【ソーシャルビジネス企画記事一覧】
(本記事:今注目ソーシャルビジネスとは? )
第一弾:証拠に基づき、報道の正確性を検証する/日本報道検証機構
第二弾:強い経営で、障がい者雇用に対する理解を伝える/日本理化学工業
第三弾:みんなの夢を実現する伴奏者でありたい/ソーシャルビジネス・ドリームパートナーズ
第四弾:Facebookのいいね!で、“公共革命”の足がかりに/gooddo株式会社
第五弾:発達に課題があっても受け入れられる社会を目指して ハッピーテラス株式会社
第六弾:多様な経歴やハンデがある人を雇用する/アイエスエフネットグループ
<参考URL>
経済産業省ホームペジ:http://www.meti.go.jp/policy/local_economy/sbcb/
政府広報オンライン:http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201410/3.html
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