皆さん、こんにちは。冬休みも終わり期末試験が近づいてきていると思いますが、いかがお過ごしですか。
今回は『グラフィックデザイナー』として活躍されているSさんにお話を伺うことができました!
Sさんは現在、ワーキングホリデーの制度を使ってポーランドで生活していらっしゃいます。
目次
グラフィックデザイナーの定義
まずは、Sさんの言葉でガクセイに向けて『グラフィックデザイナー』とは?について簡単に説明お願いします!
―身近にあるもの、例えばポスター、ちらしや広告、商品のラベル、ロゴマークやサインなどをデザインするのがグラフィックデザイナーの仕事です。
基本的にグラフィックデザインは3Dではなく、2Dの世界です。3Dになるとプロダクトデザインという名前になります。
ただ、実際にはグラフィックデザイナーと言っても、ウェブのデザインや立体のパッケージをデザインしたりもします。
それは時代の流れで幅が広がってきたということでしょうか?コンピュータがなかった時代にはもちろんウェブのデザインをする人はいなかったと思うので・・・。
―そうですね、色々と幅が広がってきていると思います。他にも、考えをデザインするという仕事もあります。例えば「こういう考えをしたら面白いのではないか」という提案をグラフィックデザイナーがすることもあります。
具体的にはどういうことでしょうか?
―私の仕事でいうと、お菓子のパッケージを作るだけでなく、商品の並べ方やお店の中の具体的な工夫もご提案することもあります。
有名なデザイナーさんがされているのは、展示自体をデザインしたり、施設の内容に携わるというのもあります。
展示のデザインというのは、どういうことでしょうか?
―展示物だけでなく展示する空間も含めてですね。一応空間は空間デザイナーという職業の肩書があったりもしますが、グラフィックデザイナーだけどグラフィックデザインだけをしているわけではない場合が多々あります。
では、「これもできます、あれもできます」という感じで自分でどんどんキャリアを積んでいっていらっしゃる方が多いのでしょうか?
―はい、そうですね。どこまでデザインするかは、結局のところ自分次第です。
グラフィックデザイナーになる方法
Sさんは美大出身とお伺いしましたが、グラフィックデザイナーになるためにはどうしたら良いのでしょうか?
―具体的には、グラフィックデザインのできるソフトが使えることが前提ですね。イラストレーターやフォトショップなどです。
私の所属していた学科は何故かそういったソフトの使い方の授業はなかったので、ソフトを使う課題が出た時は自力で使い方を覚えていきました。
自力でですか?!受け身ではなく主体的に学ぼうとするのでどんどん技術が高まりそうですね。
―そうですね。だから美大でソフトの使い方が習えるわけではありませんでした。美大で何をするのかが大切ですね。「こういうことを勉強したい!」という思いがあれば美大で楽しく学べると思います。
ちなみにSさんはどんな事を勉強していらっしゃったのですか?
―いろいろありますが、私はタイポグラフィー(Typography)が好きでした。タイポグラフィーとは、文字のことです。文字の空間や文字の形によっては受ける印象が違いますよね。例えば、ゴシックとか明朝体などです。
今はオンラインなどで独学で技術を習得することもできますが、それらについてはどうお考えでしょうか?
―もし自分のしたいことが決まっているのであれば、独学という手段は有りだと思います。ただ、美大に行けば、色んな学生がいて、様々な意見を聞くことができるので、自分の枠が広がるかもしれない、と思いますね。
逆に、「したいことは分からないけど美大って面白そう!」と思うなら、美大に行くのも有りだと思います。現に、四年制大学を卒業してから、「やっぱり美大に行きたかった」と思って美大に入り直す人もいます。
学びかたはいろいろで、専門学校や通信制度や夜間を設けている美大もあります。
今日に至るまで
グラフィックデザイナーになろうと思ったきっかけはありましたか?
―私は幼い頃からなんとなく、そういう仕事が良いな、と思っていました。美大に入る前から、絵を描くのが好きで、ポスターなどに興味がありました。
美大に入った当初は、「将来は絵を描く仕事で生きていきたい」と思っていました。でも、周りには私よりもっと絵の上手な人がいて、「絵だけで食べていくことはできないのではないか」と思うようになりました。そこでイラストレーターとしてではなくグラフィックデザイナーとして働いていきたいと思うようになりました。
グラフィックデザイナーとしての仕事はどのように見つけられましたか?
―大学の就職説明会でデザイン会社の紹介を聞きに行き、採用されました。ちなみに一般の就活にも同時にトライしてみました!
やりがいを感じる時や楽しいと思う時、逆に大変だと思う時はどんな時ですか?
―やはり、自分のデザインした商品が世に出ることは嬉しいです。可愛い・素敵だと評価していただいて買っていただけることは喜びです。
逆に大変だと思う時は社会人は誰でも同じかもしれませんが、期限内に仕上げることです。期間が短くても終わらせなければならないということは厳しい面ですね。
現役グラフィックデザイナーから学生へ伝えたいこと
グラフィックデザイナーを目指している学生、目指そうか迷っている学生、この記事で初めてグラフィックデザイナーについて知った学生へアドバイスをお願いします!
―若い時はやる気があれば何でもできます(笑)!!!くじけずに自分の好きなことを突き詰めることも、色んな人に会うことも大切だと思います。
自分の幅・引き出しを増やして!すっからかんの引き出しの数を増やしても意味はないかもしれないですが・・・。経験が感性に結び付くと思います!!!
あと、学校が有名かそうでないかにこだわるかもしれませんが、どれだけ自分にスキルがあるかが本当に大切です。
私が卒業する時に学長が言っていた、印象に残った言葉をひとつ紹介します。
「大学はただの洋服です。脱いだら自分自身しかありません。」
この言葉はずっと覚えています。
実際社会に出てみると、学歴重視して採用するところもあるので一概にはそうとは言えませんが、心の中に思っている分には大切かもしれません。
編集後記
常に感性を駆使してアイデアや考えを見える形にするグラフィックデザイナーという職業について分かりやすく説明していただいた上、学生に向けて、今後の人生設計の参考になるメッセージも頂きました。
記事内に載せさせていただいたイラストはSさんがこの記事の投稿にあたってわざわざご厚意で描いてくださったものです。この場を借りて取材を引き受けでくださったSさんに厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
冒頭でも述べたように、Sさんは現在ポーランドで、ワーキングホリデーの制度を使って生活していらっしゃいます。
ワーキングホリデーを利用しようか迷っている方、高校卒業後・大学卒業後の進路について迷っている方、ポーランドでのワーキングホリデーに興味がある方は引き続きこちらの記事もご覧ください!
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