先週に引き続き、興味深いウクライナについての話になります。
第一弾を読んでからのほうがはるかに話が分かりやすいと思うので、まだの方は是非第一弾から読んでみてください!
目次
ウクライナを変えるには
大学と大学院で専攻が異なるのだけど、難しいとは感じない?
―苦労したことはあったし、今もあるわ。
大学で3、4年既に国際関係学を勉強してきた生徒たちと同じレベルに到達するっていうのはほぼ不可能ってことは大前提として心に留めているの。
特に1回生の1学期は、教授が与える教材だけではなくて、自分で分からないところを調べて皆に追いつこうしていたから、よく勉強したわ。
大学院に入ってから、簡単だって思えたことは1度もないけど、専攻を変えたことに全く後悔はしていないわ。むしろ、誇りにさえ思うわ!
特に好きなのが、授業中にウクライナの話が扱われることね。
あれほど散々ウクライナの状況を憂いた後だから、おかしく聞こえるかもしれないけど、「どうやって国を変えるか」、「どうやって国をより発展させるか」というテーマの時は、自分の中でウクライナの状況について考えるの。
時々「私がもっと勉強して知識を得れば、ウクライナの状況を変えられるんじゃないか」って思ったりもするの。
そう思うならさ、ダシャみたいに、他国でも教育を受けて、自国を変えることのできる能力を持っている人たちがウクライナに帰って能力を発揮していかないと、ウクライナはこのまま変われないんじゃない?
―本当にそこが問題なんだよね。いわゆるエリートって呼ばれる人たちや知識層がウクライナを離れてしまうのよね。
歴史上ずっと前からその傾向があって、才能のある人たちはアメリカを中心に移住してしまって、現地で新たな生活をスタートするから、祖父母世代、親世代、孫世代に渡ってそこに住み続けるんだよね。
それでウクライナには一切帰ってこないの。ウクライナにはないチャンスが他国にはあるからね。
悲しいことに、ウクライナ国内では知識があることにあまり価値がないのよね。
賢くて、クリエイティブでもそこに投資できるだけの資金も機会もないから。
ただ、少なくともウクライナでは教育が無料ということが良い面ね!大学のレベルが世界標準で評価されにくいっていうのはまた別の問題として挙げられるけど・・・。
ウクライナの状況を変えていこうとしている若いリーダーはいる?
―今のところはいないのが現状ね。私は結構SNSで政治のトピックをチェックするのだけど、国全体の利益を考えてというより、自分の利益になるようにしたいという思惑が透けて見えてしまうわ。
今度選挙があって、2人大統領候補がいるのだけど、正直どちらも素晴らしいリーダーになるとは言えないわね。かと言ってその2人以外に良い候補がいるわけでもないんだけどね。
近い将来、自分のためではなくて、国のことを一番に考えてウクライナを変えていってくれるリーダーが現れることに期待したいわ。
でも、リーダーだけではなくて国民自体が変わらなければならないとも思うわ。
人々が崩壊した制度にお金を払い続けていて、変わっていないのだから。
政治家だけではなく私たち国民の問題でもあるわ。
1割の国民だけではなくて皆が国の状況をよく理解する必要があると思う。皆が意識を変えなければ、ウクライナは変わらないわ。
力強いメッセージもありがとう!ネガティブなことばかり話してきたから、ここからは日本人に「ウクライナ良いな」って思ってもらえるように話しましょう!
そうは言っても故郷はふるさと!
ウクライナで訪ねてほしい所はある?
―初めに、ウクライナは美しい国だから、何を見たいかによって行き先を選ぶといいと思うわ。居住目的ではなくて、旅行目的なら純粋に楽しめるはずよ(笑)
日本のような物価の高いから来る人にとってウクライナは天国のように安いらしいから、予算面では困らないでしょうね。
私の大好きな場所はカルパチア山脈よ。夏は緑が綺麗だし、冬はスキーに行くこともできるわ。スケートもできるわ。リゾート地みたいになっている所もあるよ。
海もあるから、もちろん行ってみれば良いと思うけど、クリミア側に行くのはおすすめしないわ(笑)
代わりに、オデッサと呼ばれる街に行くことを勧めるわ。美しくて豪華なオペラハウスがあるから、それを是非見て欲しいな。
首都のキエフは絶対に行ってね!キエフは現代と古代の雰囲気が上手く調和していると言えるかな。面白いよね。東と西がミックスされてるっていう言い方も正しいと思う!
リヴィウは古都なのだけど、地理もだけど文化も西寄りなのね。
リヴィウは昔ポーランドの一部だったこともあるからその当時から「西」っぽさが続いているのよね。ウクライナの西の首都って感じかな。
あと、そこの人々は愛国心が強いから、ザ・ウクライナが感じられると思うよ。
面白いと思うかは分からないけれども、チェルノブイリも一応行き先の候補に挙げておくね。20年、30年前頃、原発事故が起こって・・・。日本でもあったでしょ?
2011年の東日本大震災の時から、原発についてのニュースが続いているよ。原発関連でチェルノブイリの話が取り上げられることも震災前より増えたと思う。
―うん、だから知ってるでしょ?
現在のチェルノブイリを訪ねるツアーのようなものがあるの。私の友だちに参加した人がいるのだけど、彼は興味深かったと言っていたわ。
世界中でチェルノブイリのような場所は滅多にないでしょ?
日本にも行ってみたいと思ってる人はいると思うよ。
―私たちウクライナの歴史にも日本の歴史にも大きく関わっているしね。
チェルノブイリは「死の街」と呼ばれていて、誰もいないし、何もないんだってさ。もちろん事故前は人々がそこで生活していたんだけど、強制的に退去させられたからね。
私自身は行きたいかどうかわからないな。正直少し放射線の影響が怖いし・・・。
ウクライナがこの事故に苦しめられた背景をよく知っているからね・・・。
今すぐに行ってみようとは思わないけど、将来行くかもしれないね。
今日は本当にありがとう!最後に伝えておきたいことはある?
―私はウクライナの良くない事情をかなり話してしまったけど、死ぬほど悪い状況ではないんだよってことを伝えておきたいな!
ウクライナには良い面もたくさんあるし、自分の国のことが大好きよ!
今ウクライナに住むのは一番良い決断だとは思わないけど、人々は素敵だからね!
心配しないで、訪ねれば絶対ウクライナのことが好きになるわ!
私は本来行く予定は全くなかったものの、諸事情によりウクライナの首都・キエフに2泊ほど滞在したことがあります。
予想以上に美しい街並みで、見どころの多い都市でした。
日本のパスポートであれば90日以内の滞在の場合、ビザは不要なので、まだ物価の安い今のうちにウクライナを訪問されてみてはいかがでしょうか?
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