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【好きをつなげよう】「クリスマス・カレンダー」から知るクリスマスの風習『アドベントカレンダー』!

時はすっかり12月。どんどん寒くなってきてコートやマフラーなどの防寒具を出し始めた方も多いのではないでしょうか。12月のイベントと言えば、やっぱりクリスマスですよね。クリスマスイブ、もしくはクリスマス当日は家族や友達、恋人と過ごされる方ももちろんいらっしゃるでしょうし、一人でという方、いや自分はバイトに行く…なんて方もいると思います。
クリスマスは特定の日、2425日で祝われがちですが、実はクリスマスというのは特定の日だけではなく、それまでも特別な期間としてあるのです。
さて、本日は2018年にネットフリックスにて公開された「クリスマス・カレンダー」を通して、『アドベントカレンダー』について紹介・解説していきたいと思います。

作品紹介

主人公アビーはカメラマン。才能があるのですが、売れません。そのため、町のスタジオで毎日代わり映えしない家族写真や証明写真を撮影しています。クリスマスが近づいたある日、そんな彼女は実家へと帰りました。家族はクリスマスの準備に大忙し。そんな中、アビーの祖父が彼女に古いアドベントカレンダーを渡しました。それはもう亡くなった彼女の祖母のもの。彼女は戸惑いながらもそのカレンダーを受け取ります。さて、アドベントカレンダーを受け取ったアビーのその後は…?

 これから先は実際の映画をご覧ください。とても心を温まるストーリーになっています。 

【ネットフリックス:「クリスマス・カレンダー」公式リンク】

『アドベント』って?

アビーがもらったアドベントカレンダー。いやいや、そもそも「アドベント」、「アドベントカレンダー」って何?って方もおられるのではないでしょうか。

「アドベントカレンダー」の「アドベント」は、クリスマス前の約4週間のこと。1225日の約4週間前の日曜日からクリスマス・イブまでを言い、『待降節』(たいこうせつ)とも言われます。今年の場合は1128日からになりますね。
キリスト教ではクリスマス、すなわちイエス・キリストの誕生を待ち望み、準備する期間として過ごします。「アドベント」とはそもそもラテン語由来の言葉で、Adventus(アドベントゥス)から来ています。この単語は「到来」を意味しており、キリストの到来のことを表しています。キリスト教の風習として、アドベントには多くの教会で「アドベントクランツ」という四本のろうそくが立てられます。日曜日ごとに一本ずつろうそくを灯し、クリスマスの時にはすべてのろうそくがついた状態で礼拝を行うことになっています。

【四本のろうそくの画像:ライター所属の明治学院大学横浜キャンパスの礼拝堂の写真】

『アドベントカレンダー』って何?どう使うの?

『アドベントカレンダー』とは、121日からクリスマス当日までの24日間をカウントダウンする、期間限定の特別なカレンダーのことを言います。先ほど紹介したアドベントの期間に使用します。紙や布製のカレンダーに24個(25個の場合も)のポケットや扉がついていたり、24個の袋や箱に分かれていて、毎日一つずつ開けると小さなお菓子やプレゼントが入っているというものです。一気に24日分開けてしまいたい気持ちを押さえながら(こういうのって一気に開けたくなりますよね(確信犯))、1日1日を楽しんでクリスマスまでの日数を数える。そんな習慣としてヨーロッパを始め、アメリカなどの欧米諸国を中心に広く定着しています。

諸説ありますが、アドベントカレンダーのルーツは19世紀初頭のドイツ。121日からクリスマスまでの24日間、毎日家の壁にチョークで印をつけて、日数を数える習慣が生まれたの始まりなのだとか。そこから派生して、24枚の宗教画を飾ったり、24本の蝋燭を1本ずつ灯していったりと、様々な形でクリスマスへのカウントダウンをするようになったそうです。その後、20世紀に入り、カレンダー形式でクリスマスまでの日数を数えることが徐々に一般化していき、お菓子入りのポケットや扉のついたカレンダーという、現代のアドベントカレンダーの形が確立されていきました。

作品の中のアドベントカレンダー

 

アビーが受け取ったアドベントカレンダーを一つずつ開けていくシーンが登場します。中から出てくるものが、後のシーンのキーワードになっていたり、恋の気づき・判断になっていたりしています。

クリスマスというのは特別な日、また特別な人と過ごすイメージも強くあります。アビーがクリスマスに向けて誰と過ごし、どんな気持ちを大切にしていくのか、特別な人なのは誰なのか、そんなヒントがアドベントカレンダーを象徴として描かれていきます。

クリスマスの豆知識:「メリークリスマス」と「ハッピーホリデー」の違いって?

 日本語では「クリスマス・カレンダー」というタイトルになっているこの作品ですが、原作のタイトルは「The Holiday Calender」です。「クリスマス」ではなくて、「ホリデー」なんですね。実は同じようなものとして、スタバでも「Merry Christmas!」ではなく「Happy Holiday!」とクリスマスを祝っています。これは近年アメリカで使われることが増えていて、これから先も使われることが増えてくるかもしれません。

 
 
 
 
 
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さて、皆さん、どうして「クリスマス」ではなく「ホリデー」を使うのか、知っていますか?

「クリスマス」という言葉の由来・イベントとしての在り方がキリスト教を中心としており、その意味合いに対して、他の宗教の人たちや異なる価値観を持つ人々とも共に素敵な「休日」にしようという意味合いを持たせる言葉を使っていこうという動きが出てくるようになりました。そのような背景のもと、言葉が変化しています。近年、様々な人種や宗教が共存しているアメリカでは、宗教に関する行事や押し付けるような挨拶や表現に対して社会全体が非常に敏感になってきています。そして、本来キリスト教の祝日であるクリスマスも例外ではなく、クリスマスを祝わない人(クリスチャンではない人)たちへの配慮として、「Happy Holidays」と挨拶されるようになりました。

多文化、多様性として、何か一つの宗教に特定するのではなく、皆で異なるものであっても「特別な休日」を過ごそうという配慮があります。それぞれの価値観を大切にしながら、幸せなクリスマスを送れるのが理想的と思える配慮です。

まとめ

今回の記事では「クリスマス・カレンダー」という作品を通してアドベントカレンダーについて紹介・解説させていただきました。クリスマスはとても煌びやかで楽しい行事だと思います。アドベントカレンダーを買って、そのクリスマスまでの期間もクリスマス当日と同じくらいわくわくしながら楽しんでみてはいかがでしょう。

皆様が思い思いのクリスマスを幸せに過ごされますように。

 今回の記事はここまでです。クリスマスに寄せて、イギリス文学からクリスマスの作品を紹介している記事がありますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。

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