クリスマスまであと一か月になりました!街も少しずつクリスマスの飾りが増えて来て、なんだか楽し気ですね。私はミッション系の大学に通っているのでクリスマス礼拝などの準備も進んでいる様子を日々感じています。
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【ライター所属の明治学院大学のクリスマスツリーの点灯式:インスタグラム投稿】
目次
まず初めに豆知識。
さて、クリスマスの語源を知っていますか?
「Christ」(キリスト)と「Mass」(ミサ)が合わさったのが「Christmas」。その名の通り、クリスマスはキリストの誕生を祝う日であり「降誕祭」とも呼ばれます。キリスト教を始めとして、宗教にあまり関わりの多くない日本ですが、外国ではキリスト教のお祝いの日として、日本とは別の文化があることも。小説を通して少し外国のクリスマスを知ってみること、その中でもイギリスのクリスマスを知って、楽しんでみるのはいかがでしょうか。
今回はイギリスの作家チャールズ・ディケンズの小説が原作の「クリスマスキャロル」を元にして、イギリスのクリスマスについてみていきます。
そもそもタイトルの「クリスマスキャロル」って?
「クリスマスキャロル」というのはクリスマス付近に歌われるキリストの誕生を祝う歌のことを指します。略して「キャロル」とも呼ばれます。「キャロリング」というイベントがありますが、これはキャロルを歌って回るというイベントのこと。ここ数年はコロナの影響もあり、控えられているかもしれませんが、キャロリングも多くの人との関わりが持てる素敵な催しです。私自身も高校時代に参加したことがあります。
クリスマスキャロルとしては「きよしこの夜」や「荒野のはてに」、「もろびとこぞりて」などがあります。名前だけではぴんと来なくても曲はきっと一度は聞いたことがあるはずですので、ぜひ調べてみてくださいね。
【もろびとこぞりて:pentatonix】
クリスマスキャロルってどんなお話?
今回取り上げる「クリスマスキャロル」。小説が原作であり、様々なコンテンツで何度も制作、公開されています。それは舞台であったり、はたまた映画であったり。今回取り上げるのはその中でも2009年に公開されたディズニー映画の「クリスマスキャロル」です。
イギリス、ロンドン。ある一人の老人がいます。彼の名前はスクルージ。彼はとっても街の人々から嫌われていました。なぜなら、彼はとってもケチで、強欲。そして、同時にとても気難しい、冷酷な人間だったのです。
時はクリスマス。でも、いつも通り機嫌の悪いスクルージ。彼はクリスマスなんて大嫌いなのです。「貧乏人がバカ騒ぎをする」なんて、そんなことを言ってしまいます。なんて、失礼な人でしょうか。
さて、そんな夜のことです。かつてスクルージの同僚であったマーレイが亡霊となって現れます。彼は重い重い鎖につながれていて、スクルージに「罪を重ねるべきではない」と忠告し、そして、使いを送ると話します。スクルージは彼に怯えながらもその言葉に耳を傾ける事はありません。そして、そのまま寝てしまいました。そんな彼の元にマーレイの話していた使い、過去、現在、未来を司る3人の聖霊が現れます。
と、この先は映画でお楽しみください。スクルージはどうなるのか、罪を悔い改めるのか、過去、現在、未来でどんなクリスマスを過ごしているのか。ぜひ見てみてくださいね。
イギリスのクリスマス
イギリスは国教会などを始めとしたキリスト教での様々な事柄が起こった国です。ですから、国としてもキリスト教は日本よりも盛ん。
意外に感じるかもしれませんが、実はキリスト教のクリスマスはそれほど煌びやかなイベントではありません。それに伴って、イギリスのクリスマスも、家族や仲間で家や教会で集まって皆でこじんまりとお祝いする、というのが普通なんです。この作品の中にもそんな風にこじんまりと家族でクリスマスを祝う姿が描かれています。
作品の中では?
作品の中ではスクルージの甥っ子であるフレッドが親族でのクリスマスパーティーにスクルージを誘うシーン、またスクルージの部下であるクラチットが家で家族たちとクリスマスを祝うシーン。そんなシーンが描かれています。
また、クリスマスキャロルで描かれているのは、今から少し前の時代のクリスマスです。この作品が書かれた当時は19世紀。イギリスは、大英帝国として発展した時期でもありました。その一方、資本主義の欠点が表面化し、貧富の差が拡大した時期でもあります。特に、この物語が書かれた1840年代のイギリスの労働者階級の生活は困窮を極めており、「空腹の40年代」と呼ばれています。物語の登場人物も、お金持ちと貧しい人々の間で繰り広げられていますし、当時の社会状況を色濃く反映させたものになっています。そのため、そのような歴史についてもこの物語から学ぶことが出来ます。
まとめ
今回は「クリスマスキャロル」から見るイギリスのクリスマスでした。想像していたものとは少し違うクリスマスがあったのではないでしょうか。他にも世界各地で日本とは違う楽しみ方でクリスマスを楽しんでいる人たちがいます。ぜひぜひ調べてみてくださいね。
他のイギリス文学はこちらから。
今回の記事ではイギリス文学原作の「クリスマスキャロル」を題材にしました。この記事の他にもガクセイ基地ではイギリス文学について書かれている記事があります。もし、この記事を読んでイギリス文学に興味を持たれた方がいましたら、ぜひ以下のリンクからご覧になってみてくださいね。
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