好きを見つけよう

シリーズ アメリカの大学 現地本格編②

 みなさん、お待たせしました。時間にタイトにすることを心掛けている筆者らしく、しっかりサンクスギビング前後で第二弾の記事公開です(書いてるのがサンクスギビングだというだけで、公開された時には年の瀬なんて…ないよね。)!
 はい、ふざけてすみません。遅れてすみません。

 くだらないことは置いておいて、正直この記事は何を書こうかなあと迷いました。
 授業の説明という最も簡単なものを既に書いてしまったので、じゃあ課外活動についてか、最近ふとしたことで考えるようになった成績についてか、あるいはインターンシップについてか、とまあ色々思うわけです。

 で、最終的に出した結論は、日常生活から勉強を引いた部分(食事・居住空間・課外活動)全部入れてしまえ☆ということでした。どうせこれは今学期最後の記事になる予定なので、出し惜しみはなし。

 ということで、まずは食生活から!

 

現地の食生活

 

 アメリカの食事と言うと、ハンバーガ+ポテト+コーラ+ごくまれに野菜の切れ端…みたいなイメージになりそうですが、実際はそんなことありません。まず、ハンバーガーはたまにしか出ません。フライドポテトもです。コーラはドリンクバーみたいなところから取ってくればいつでも飲めます。ついでに言うと、Root Beerという科学物質、じゃないや、飲み物を除くと、アメリカのも日本のも変わらないと思います。特にコカ・コーラは全くと言っていいほど同じです。
 ということで、まず断っておきたいのは、別にそこまで油と化学物質と糖分に偏ったものを食べてるわけではないということです。

 そもそも、うちの大学の食堂はバイキング制です。学期の前に決まった額を払っておけば何回何を食べてもいい(どうでもいいことですが、一食あたりの値段とサイゼリヤの値段を比較するとなんだか悲しくなります。うちの食堂は一食800円とか取りやがるくせにサイゼリヤと比べて食事の内容が…なんでもありません)。

 そういう仕組みなので、まあ際限のない不健康食生活も、健康な食生活も追求可能なわけです。

 では、僕はどんなものを食べているのか。
 まず、朝は日本にいたときから本当に変わりません。卵系一つ(茹で卵を剥くのが趣味なんですが、時間がかかるので通常はスクランブルエッグ)+ベーコンorハムorソーセージ+ポテト系一つ+野菜です。飽きないの?って思う人もいるかもしれませんが、日本にいた時から朝のメニュー固定だったので全く問題ありません。
 昼と夜は、少しギャンブル要素(日替わりメニュー)が出てきます。基本、ピザ・パスタ・野菜・鶏の胸肉などバランスの良い固定メニューがあるので、一通りの栄養は取れます。これは本当に大事なセーフティネット。で、僕が何を食べているかですが、野菜は絶対、炭水化物は意識せずともチョコレートだのスナックだので自然に入ってくるのでそんなに取ってません。というかまずご飯が(ライスが)あまり美味しくなくって…

 では、肝心のクオリティはどうなのか。さっきからチラチラと示唆していますが、まあそこまで美味しいかと言われると…ノーコメントで。ただ、アマーストよりご飯の美味しくない大学もたくさんアメリカにはあります。多分、悪くはないよってとこなんでしょう。偏差値52みたいな。60あるとおおってなりますし、45だと平均以下って現実を突きつけられますね。そう、だから52。50ではないと信じたい。

 特に、日替わりで様々なものを出すセクションがあるんですけど、そこは本当にピンキリです。当たれば最高、外れたら終了。大事なのは、英語を読んで実物がパッと思い浮かばなかった正体不明の食べ物には手を出さないこと。これは食べ物を無駄にしないためにも非常に大事。

 いずれにしても、分かってほしいこととしては、健康的な食生活をしようと思えばできるし、実際僕はしている(野菜は安定して美味しい。いうまでもなく我がアマーストの食堂の功績ではなく農家の皆さんの功績)。クオリティはまあ高くはないにしても、俗にいうほどまずくは決してない。

 食事の話はこのくらいにしましょう。まあ伝えたかったのは、美味しいものを食べる時はちゃんと感謝の気持ちを持って、味わって食べようという教訓が得られたということです。次、寮生活です。

 

アメリカの学生の住宅事情

 

 アメリカの寮ってどういうイメージでしょう?肖像画に合言葉を言って入ると暖炉があって、男女別のうち女の子の方に侵入しようとすると階段が滑り台に…これはイギリスか。
 冗談はさておき、本当に特筆すべきことはあまりないですよ。普通の寮です。ちなみに、うちの寮は男女別フロアですが、そうじゃないところもあります。これは学期が始まる前に希望を取ってもらえるのでそこで言えばいいだけのことです。ちなみに、別フロアですが女の子用のフロアに男子が入っても制裁とか地雷とかはありません。あくまで別というだけ。

 部屋の中も、至ってシンプルです、ベッドと机とほんの少しの収納くらいです。まあ結構な数の人が色々と持ち込んでゴージャスな部屋を作っていますけどね。僕ですか?シンプルな、慎ましい学生のお手本のような生活です。
 部屋の大きさもまちまちですが、僕の部屋はそれはそれは狭いです。まあ広かったところで、日本みたいに床に寝そべったりとかできない(土足文化の悪しき側面)のであまり意味ないんですけどね(75%負け惜しみ)。いや、本当に意味ないですよ。本当に…

 ちなみに、1年生はみなルームメイトを持っています。これはおそらく学校の方針でしょう。実際、バックグラウンドが違う人と一緒に生活するというのは大事なことですし、一人部屋だと引きこもりになる可能性も(こっちの学生は自室で本気で勉強していることがそこそこある)あるので、ルームメートがいるのはポジティブなことです。ルームメイトと円滑にやっていくために、学期の初めにルームメートコントラクト(直訳すると同室居住者契約書…そんな無粋なものだったとは)を結びます。友達を招くときは何日前までに言っておくとか、何時からは騒がないとかまあそんな取り決めです。もちろん、守らなくてもケンカになってなければいいので、あくまでもそういう大事なことについて話す機会をもらってるみたいな感じですね。

 愚痴だかなんだかよく分からん感じになってしまったので、ポイントをまとめましょう。
・男女はそこまでくっきり分かれていない
・部屋の大きさはまちまち
・もともと部屋はシンプルだが、色々持ってきている人もいる
・ルームメートは一年生に関しては絶対持つことになる
・ルームメートとは一緒になるときに約束事をする

ということでした。

 では、最後は課外活動!

 

なんだかんだ言いつつちゃんと存在する!課外活動

 

 こっちの課外活動もまあ色々あるのですが、最近ふと気付いたことがありました。
 ハーバードに行ってる友人と東大のゼミ以来久しぶりに会ったのですが、彼の発言を聞いていると、一つアマーストの課外活動の特徴が分かったんです。

 それは、いい意味でどうもここの課外活動はあまり競争要素がないなあということです。

 唯一の例外はNCAA(米国の大学のスポーツ連合。八村選手もプレーしてたんですよ!)に属しているスポーツチームです。八村選手の名前を出したので、「え!?アマーストのバスケチームって将来のN B A選手たちとやり合ってんの!?」みたいな誤解を招いたかもしれませんが、うちはDivision III(一番下のディビジョン)なので、間違っても八村選手やザイオン選手と同じレベルではないですからね。もちろん他のスポーツに関しても、プロの卵は流石にほぼいないでしょう。スター選手は皆スポーツが有名な大学に行きますから。
 話がそれましたが、いくら一番下とはいえ、NCAAに属しているスポーツチームはマジです。練習して、相応に競争もあって、スタメンなどもしっかりとした考え方のもと構築されます。そもそも競技スポーツであって、やってる側の娯楽性はあまり重視されていないので当たり前と言えば当たり前ですね。日本の大学風にいうと、運動部って感じです。サークルじゃない方ですね。こっちではVarsity Sportsって言います。“Varsity, or club?”っていうのはよく聞く質問フレーズです。スポーツやってる友達に、「ガチ勢?楽しむ派?」って聞いてるようなもんです。

 で、それ以外のところはあまり競争意識がありません。こないだ模擬国連のチームのスカウトを中国人の友達がやってて、
「よ、マサヒロ。お前興味ないの?」
「いや、ないわ。え、というかなんでお前が人勧誘してんの?」
「中国代表だったからさ。チームの中心なの。」
「いや、俺経験ゼロ…」
「いいっていいって。楽しむことに主眼を置いてるからさ。技術関係なし。やらない?」

みたいな会話をした覚えがあります。
オケのディレクターの人も、

「どうも昔の指揮者は結構厳しい技術的ハードルを課して人選んでたらしいんだけどね。でも僕はそういうことしたくないんだよ。個人的にやりたい人のためなら楽団のどっかに居場所の一つや二つぐらい見つけてあげられるもんだと思ってるからね。」

みたいなことを言っていました(人としての器が大きい)。そういうわけで実際やりたいことなら趣味程度なら余裕でできます。僕自身ジャズは全く即興とか経験してませんでしたが、こっちに来てゼロから感覚を今掴みつつありますから。

 ん?何?楽器やってんの?って思った方に説明しておくと、トロンボーン奏者です。オーケストラとジャズと両方やっています月曜〜木曜の7時くらいから9時くらいまで練習なので勉強可能時間を週10時間くらい吹っ飛ばしてますが、かろうじてここまではどうにかなっています。ただ、このままだと確実にキャパシティオーバーを迎えるので、2年生になるときにどちらかを切る決断をすると思います。どっちを切るかは今現時点考えている最中です。

 じゃあ、僕自身が今の大学での課外活動のあり方にどのような考えを抱いているのか。
 個人的に最高にいい活動していると思います。

 何が素晴らしいかというと、遊ぶことを学生がしっかり理解して実践している点です。

 遊ぶ、の概念は人様々でしょう。現にオーケストラにも、フルートのエース奏者でありながらピアノ協奏曲でソロをしたり(もちろんピアノで)するバケモノみたいな人もいますが、明らかに力を抜いていて音楽と接触する時間だけは持つみたいなスタンスの人もいます(主に出番が少なくてステージのものすご〜く奥の方に押し込まれる金管楽器奏者に多い…僕じゃないか)。それでいて全員高校時からやっているだけあって、そこまで練習しなくても上手くいくのが若干ムカつくポイントです(ディレクターが、散々奏者のミスを指摘するオケの合奏から一転、本番になるとなぜか全員覚醒します。本気のアマースト大生はなんだかんだで難曲も難局もどうにかしてしまう←練習から真剣にやらんかい!)。

 で、最後に帳尻が合ってしまうもんだから技術がありすぎて周りが下手過ぎに感じてうざいだとか、逆に周りがうますぎてついていけないだとか、その手の問題も生じない。それでいてそれぞれかわどんなスタンスで活動していようとあくまで趣味の延長・好きの延長だと考えているからいい意味でプレッシャーがない。多分これは大学入学前までにつけた要領の良さとかも関係していると思いますが、肩の力を抜いて楽しみつつも活動がうまく行くような仕組みが、どこからともなく生じています。

 ちょっと褒めすぎました。でも、実際これに近いことが起こっているのは事実です。

僕はちなみに、ピアノ協奏曲でソロはしてませんが、やるからにはクオリティの高い練習と本番でないと気が済まない(下手な音楽は聴いていて個人的に楽しくないから、楽しむのに必要なクオリティの限度というのが自分の中に存在している)タイプです。なので、前のビオラ奏者が同じミスを繰り返したりとか、自分が丸ごと休みの楽章の最中にソロの入りを木管楽器の奏者がミスったりすると、「なんでそれだけ重要な役割に対して、音楽奏者としてそういうアプローチになるわけ?」って感じることはあります。そりゃムカつくことの全くない活動なんてありません。でも、イライラする総量は日本の10分の1くらいで済んでいる気がします。アマーストに感謝。

 いかがでしたでしょうか?
 少しはこちらの学生生活に関してイメージを持っていただけたでしょうか?
 まだまだ足りないという方は、コメントをくださいね!

 これで今学期分は終了とさせていただきます。みなさん良いお年を!

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gakuseikichi

1 Comment

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  • いつも生き生きとしたレポートをありがとうございます。
    よいお年をお迎えください。

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