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やってみると面白い!茶道のすすめ

 皆さんは、茶道と聞いてどんなことを思い浮かべますか?「難しそうだな!」「正座ってやっぱり痛そうだな!」「抹茶って苦いよね?…」など、小難しく考える方も少なくないと思います。今回は、中高6年間を授業で、卒業後2年間先生のお宅で茶道を習っている私が、茶道の中身・魅力を紹介していければと思います。記事の執筆にあたり、私が高校生の頃よりお世話になっている滴露庵・晝間仙玄茶道教室の晝間仙玄先生(大日本茶道学会正教授)に取材を致しました。

 

 

 茶道とはどのようなものなのでしょうか?

 茶道とは歩き方やお辞儀などの礼儀作法、季節の行事のこと、茶器や掛け軸などの工芸品など、日本文化の総合芸術を学ぶものです。実際にお点前の所作や、お茶の点て方、お菓子をいただくことは、茶道全体の3割程度かもしれません。最近は気候もおかしく、季節感が薄れており、また、多くの季節行事の背景を知らない人が増えてきたのも事実かと思います。だからこそ、茶道を通して季節のことや日本文化のことを知ってもらえればいいなと思う限りです。

例えばですが、先日端午の節句(こどもの日/5月5日)でしたが、「何故こいのぼりを揚げるのか?」「何故、兜人形を飾るのか?」という問いに、答えられるでしょうか?多くの人が、こどもの日には兜人形を飾り、こいのぼりをあげる風習は知っているがその中身は知らないのではないかなと思います。この時期に茶会にかかる禅語で「三級浪高魚化龍」(さんきゅうなみたかくしてうおりゅうとかす)というものがあります。龍門三級の瀧なる瀧を登りきった鯉が龍へと化ける様を語ったもので、登竜門の語源もこの話となります。こいのぼりは、この話をたとえに、こどもの出世や栄華を祈ってあげるものなのです。兜人形の方はご自身で調べて頂くとよいでしょう。

この様に、茶道は茶事の背景にある、日本の伝統文化を学んでいく芸道なのです。

 

写真:晝間先生お宅の兜人形

 

 

茶道の簡単な歴史についてお伺いしてもよろしいですか?

 茶道と聞いたら昔から女性がやっているものだというイメージを持たれる方が多いかと思います。しかし、それは明治時代より後のことであり、江戸時代までは男性が行っていたものなのです。お茶が大きく発展したのは安土桃山時代で千利休が生きた時代であります。織田信長が、全国から茶器などを集め側近・重役と茶会をしていたという話もあります。江戸時代までは武士の中でも上級階級や一部の大金持ちの町人しかやっていなかった格式の高いもので、当時茶道具はどれも庶民にとって大変高級品でした。当時使用された茶入(濃茶を入れる器)でたった一つで城一つ分の価値があるといわれたものも存在しました。

今まで、諸藩の大名に仕え、彼らに茶道を教示していた家元(茶道の様々な流派のトップ)は、失業を恐れ、作法として女性教育に取り入れる流れを作りだしたと言われています。男性は富国強兵の風潮もあり、やる人は少なく、女性の方の人口が多くなりました。今でも女性が多く、男性は女性の多くて数パーセント程しかいないいないですが、男女ともに人口は減り続け、年齢層も上がっております。

 

 

茶道で身に着けられるものは何かありますか?

「お茶・お花は花嫁修業」という時代がありました。茶道は、歩き方、お辞儀の仕方、食事のマナーなどのお作法はもちろんですが、季節行事などの季節感についての知識や背景、掛け軸や花入れ、焼き物や漆器などの道具に関することも含め、日本文化を凝縮したものです。茶道は直に日本の文化を感じ、日本人としての心を得ることが出来ます。

 

 

茶道を始めてみたいのですが、敷居が高いと感じておりまして、どうすればよいでしょうか?

お茶をやったことがない方は、茶道は年配の方が多く敷居が高く入りにくくて一歩踏み込めないと感じている方は多いかと思います。しかし、実際にそんなことは無く、最初は少しやってみる、お茶を頂いてみるというのがよいかと思います。

まずは、先生を探してみるとよいでしょう。ご自身やご家族の友人や知人の家が茶道教室であれば、そこに通うのが良いでしょう。もし、そういう方がおられないのであれば、インターネットで茶道教室を探してみるのが良いでしょう。また、晝間先生は神奈川県の横浜市で教室を開いておりますが、晝間先生にあたってみるのも良いと思います。茶道教室によって、流派やお稽古のやり方は様々ですので、いくつか回ってみるのも良いかと思いますが、どのような先生に出会えるかはご縁だと思います。かく言う私も、晝間先生とは高校の授業からのご縁であり、素晴らしい先生に出会えたから茶道を頑張ろうと思えている訳であります。

また、茶道教室を見つけたら、何回か体験に行くといいでしょう。すぐに初めて、お茶道具を揃えるのは大変だと思いますので、体験で茶道の雰囲気やその先生の雰囲気を掴むことは重要だと思います。

 

 

まず、お茶会に参加してみるというのはどうでしょうか?

身近に茶道をやっている方が居れば、連れて行ってもらうのが良いと思います。もし、誰もやってないようであれば、先生のもとにお稽古の体験などに行ってからその先生に伺うのが良いかと思います。もしお茶会に参加したいのであれば、初めはあまり参加費用が高くない方がよいでしょう。晝間先生のお知り合いの方が神奈川県横浜市の二俣川で5月25日・26日に開催するイベントもございますので、是非参加してみてはいかがでしょうか?

 

 

大学生にメッセージをお願いします

 茶道をやっておくと就職に強くなると感じることはあります。現在、時代背景や家族構成の変化もあり、首都圏を中心に茶道離れは大きくなっており、男女問わず若い方でやっている人はそこまで多い訳ではありません。そんな中、礼儀作法や日本の文化を学ぼうと茶道をやっているということは、就活で自分のアピールポイントになりますし、男性であれば尚更だと思います。これは、晝間先生の御弟子さんで、大学4年生の方の話ですが、某金融機関を数カ所受けた中で、面接でお茶の話が出て、その後内定をいくつか貰っているという話は聞きました。詳しい名前を出すことは出来ませんが、個人的には良い就職先であろうなと感じました。

 また、お茶席で掛かる言葉で4つ知っておいてもらいたい言葉があります。「日々是好日」「和敬清寂」「一期一会」「喫茶去」です。この中でも今回は「一期一会」について触れておきたいです。「一期一会」とは、一生に一度会うという意味ですが、本来、茶会の時には一生に一度会うような気持ちをもってしなさいという意味です。大学生活で、茶道をやるやらないにかかわらず、一期一会のこころをもって過ごせば、日常が豊かで素晴らしいくなるかと思います。

 

ありがとうございました。

 

 

 

編集後記
今後国際化がさらに進み、自分たちは外国人と接する機会が増えます。そんな中で自分たちは外国人に日本の文化を伝えられたらとても素晴らしいはずです。いつも先生は、僕にこう言います。「社会に出て、英会話とパソコンと茶道が出来たら強いよ」と。コミュニケーションのツール、仕事のツールがある上で、日本の文化を知っているということは、やはり重要なことではないでしょうか。

 

 

 

 

第三十二回旭区誕生五十周年あさひ茶花道展

日時;2019年5月25日(土)26(日) 両日とも10時より15時まで

場所;サンハート(二俣川ライフ5階)

 

 

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茶道教室詳細 https://www.gallery-yuu.com/tea_school.html

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