食品業界

ロスパンを手ごろな価格で。食品ロス問題に立ち向かう合同会社クアッガとは①

 rebakeというサービスを提供する合同会社クアッガさんを取材するため、東京都中野区のほのぼのとした町にあるオフィスに訪れました。

ドアを開けると、ほんのりとパンの良い匂いがして、後で聞いたところさっきまで撮影用のパンを切っていたそうです。中に入ると、和やかな雰囲気の3人が迎え入れてくれました。

rebakeとは

rebakeとは、「全国にいるパンが好きな人にこだわって作っているパン屋さんのパンを届けたい、パン屋さんの廃棄ロスを無くしたい」という思いから生まれたパン専門の通信販売サービスです。

今まで買うことができなかった地域のおいしいパン屋さんのパンを購入することや、パン屋さんで何らかの理由で留守になってしまった余ってしまったパンを発送してもらうことが出来ます。

ロスになりそうなパンは予約制となり発送される日は未定となりますが、代わりにお得な価格で購入することができます。現在ユーザーと店舗共に拡大中です。また、収益の一部は食品ロスや環境の問題に取り組む団体に寄付をします。

>>>リベイクホームページ<<<

rebakeの特徴

・様々な地域の隠れた名店やおいしいパンに出会える。お取り寄せできる。

・ロスになりそうなパンを、お得に購入することができる。

・購入によって気軽に社会貢献ができる。

今回お話を伺った合同会社クアッガのみなさん

斉藤さん→小さい頃から環境問題に対して興味があり、なにか自分で出来ることをしたいと思っていた。東京大学時代はでは生態学、さらに大学院では更に深く有機農業などの生態学を学ぶ。現在はクアッガの代表として、主に経営を担っている。
鶴見さん→無類のパン好き。元々、フリーでwebやシステム開発をしていたがスキルアップのため中途で入った会社で斉藤さんと出会う。現在はクアッガの代表として、主にweb周りを担っている。
大岩さん→十年間パン屋さんで働いていた。結婚生活との両立とパンを通して何かしたいと思いクアッガに入社。食べることが大好き。

 

現在、合同会社クアッガさんは4人の会社ですが、今回の取材では3人が答えて下さいました。

 

 

_初めまして。本日はよろしくお願いします。早速ですが、なぜrebakeを始めようと思われたのですか?

斉藤さん 僕は、小さい頃からずっと環境問題に興味を持っていました。 だから、大人になったらなにか環境問題に貢献できることをしたいと思っていました。そこで東京大学では生態学を学び、その後、大学院でさらに深く学ぶため有機農業の生態学を学びました。その大学院時代に農業系の会社に入ったのですが、そこで出会ったのが鶴見さん。

「この会社で学んだことをもっと、新しいサービスで廃棄物系のことやりたいな」となんとなく思っていた時に、鶴見さんが「娘ができたから会社をやめて、一緒に起業しないか」って言ってきて。(笑) 最初は意味がわからなくて驚きましたが、鶴見さんも会社を辞めて新しいサービスをはじめようと思っていたそうです。娘が出来たのが1歩踏み出す良いタイミングとなったみたいで、その誘いに乗ったのが始まりですね。

鶴見さん rebakeは実はパン屋さんが喜ぶようにつくったサービスなんです。パン屋さんは商品を作る時に、「今日は何個作ればロスが出ないんだろう」っていつも悩んでいるんですね。ロスパンを収集することで、そのパン屋さんの悩みを緩和できるようにしようと思って出来たのがリベイクです。ロスパンといっても、失敗してしまったパンという意味ではなく、天気の理由などで余ってしまったパンのことを指しています。なので、パンの質はお店で売ってあるのと同じです。逆に、パンの種類によっては2.3日経った方が酵母の関係などで焼きたてよりも、もっと美味しくなるケースもあったりするんですよ。

 

_みなさんはパンのどこに魅力を感じるのですか?

大岩さん食事の要素もデザートの要素もあって万能なところが好きです。あとは、気軽に買える値段で売られているところも良いんですよね。

鶴見さん僕は、パンが大好きで、週末に1日で5店舗くらいパン屋さんを巡っていますが、それぞれ個性が全然違っていて、「このパン」になるまでのストーリーに少しでも触れられたとき嬉しくなります。パン屋さんの思いや人柄が1つのパンに詰まっているんですよね。

また、地域ごとにパンの味・食感・香りも変わってくるところも魅力です。ドイツパンとフランスパンが全然違うように、北海道と沖縄のパンも全然違うんですよね。地域で受け継がれてきた手法だったり、文化だったり、歴史だったり、気温による酵母の関係だったり、そういうところも面白いと思いますね。

_もともとは会社に所属していたそうですが、個人経営との違いはなにかありますか?

斎藤さん  雑音が個人経営にはあります。やっぱり、企業に入るっていうのは安心感があるじゃないですか。だから、仕事に集中できる。だけど個人経営は、rebakeのことを考えていながら、経営のお金をどうしようとかそういうことも考えなきゃいけないっていう雑音がある状態です。だけど、僕の仕事は企業にいる時もクアッガにいる時も、内容的に一人で行うことが多いので、雑音があるってこと以外はあまり変わらないですね。

鶴見さん 会社は本当に学べることが多いと思います。エンジニアの場合、すぐ隣に聞くことができる人がいるのは大きいですね。

 

_rebakeのサービスを始めるにあたってなにか困難はありましたか?

斎藤さん ないですね。ありがたいことに、計画通りに今まで進んでいきました。僕も鶴見さんと一緒で、前の会社にずっといるつもりはなかったので、副業などをして起業のための基盤をつくっていました。だから、困難はあまりありませんでしたね。今のところパン屋さんはreabkeを受け入れてくれて、協力してくれます。

 

_rebake以外に新しいサービスはなにか考えていらっしゃいますか?

斉藤さん 個人的に、これからは、箱詰めがパン屋さんの負担となっていて捨てられてしまうパンを、僕たちが受け取ってお客さんに届けるということをやりたいですね。あとは、パン以外の廃棄物をなくす取り組みもしたいと思っています。有力候補だと思っているのは、パン屋さんと同じく個人経営が多いケーキ屋さんとかですね。

 なんで個人経営が良いのかというと、大きい会社になってくると廃棄をあまり外に出したくないからなんです。廃棄を定価以下で売ってしまうと、だれも定価でものを買わなくなってしまう。例えばコンビニで、おにぎりが賞味期限近くて半額になっている商品と定価の同じ商品があれば、みんな半額の方買うと思うんです。だから、半額にしないで捨てた方がましだって考えもある。ようするに、ブランド価値を落とさないために、廃棄を出さないようにする。

 今の時代、そういう風に考える人がほとんどで、ビジネス的にはそれが正解だっていうのはわかります。だけど僕はそういう経済的活動ではなくて、個人単位でやっているお店で、共感で集められる分野でやっていきたいですね。だから、ケーキ屋などがrebakeの次の候補に適切だと思っています。

 

>> 次のページに続く

 

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