皆さんは海外で働く日本人と聞いてどんなイメージが思い浮かべますか?
アーティスト?音楽家?モデル?バイヤー?一番最初に思い浮かぶのは、企業の駐在員ですか?
今回は海外で自分のお店を立ち上げた、ポーランドでUki Ukiという日本食レストラン店を起業し、活躍されている松木平(まつきたいら)さんに貴重なお話を伺いました!
日本を離れて海外で起業するということから最後には恋愛話まで沢山のことを話していただきました。
目次
Mr. Matsukiについて
読者の学生へ自己紹介をお願いします。
―ポーランドに10 年います!うどん屋 Uki Ukiを経営しています。
従業員はポーランド人が30名程で、日本人は私一人だけです。
東京出身なので、小さい頃から西日本の食文化に憧れていました。
ではもともと食文化に興味があったということでしょうか?
―そうです。例えば讃岐のうどんなど、醤油の味を比べても西と東では違うので。
高校まではずっと日本にいらっしゃったのですか?
―高校はもちろん、大学もばりばり日本です!日本体育大学出身です。
では、もともとこの道に進もうとは思っていらっしゃらなかったのですか!?
―そうでうね。全く考えていなくて、体育の先生になりたかったんです。教員免許持っていますよ!
ポーランドとの繋がり
ポーランドの寿司屋で働いていらっしゃったとお伺いしたのですが、そこに至るまでの経緯を教えていただけますか?
―体育大学を卒業した後すぐにポーランドへ来たわけではなくて、オランダの大学でマーケティングを学んでいました。
ただ、途中で日本企業さんから面白いプロジェクトのオファーがあり、大学は2年のうち1年半経過したところで退学しました。
そこからは1年くらいオランダ、ポーランドやチェコへ単身赴任のような形でヨーロッパ内で働いていました。
その後、日本の本社で海外事業部へのオファーがありその日本企業に就職しました。
その後、日本人の友人がポーランドで寿司屋をしていたので、「来ないか?」という誘いがあり、来ました。ポーランドに来る前、日本でも寿司屋で働いた経験があったので。
2週間くらい手伝う予定だったのが、気に入ってしまって結局ポーランドで起業してしまうという(笑)
海外の大学で身についたことは何ですか?
ーオランダの大学で学んで、今でも特に役に立っていることはディベートですね。
どうやってバトルするか。バトルしてどういう風にチームで進めていくか。
日本のやり方ではなく、ヨーロッパのやり方、インターナショナルな場における物事の進め方について知識を身に着け、実践する練習ができました。
ざっくり言うと、猛獣をどうやって使うか(笑) どうやって猛獣使いになるか(笑)
まるでスティーブ・ジョブズのような人生!?
今でこそワーキングホリデー等でポーランドへ住む日本人も増えてきましたが、松木さんが起業された当時はまだまだ日本人は少なかったと思います。
とても勇気のいる決断で、リスクもあったと思うのですが、ポーランドでお店を展開する上で苦労したこと、していることはどのようなことですか?
ー私は結婚していて、イザベラさんというパートナーがいるのですが、彼女にとてもサポートしてもらいました。私たちには生活する糧がもうそれしかなかったので。
今の店Uki Ukiをオープンする前、別の店(寿司屋)を展開していましたが、そこで1つ失敗がありました。
それは投資家が自分だけではなく、ポーランド人もいたというところです。お金がない時は共同経営は上手くいきます。助け合えるといいますか・・・。
お金が入ってくるようになると、今後の事業方針、従業員さんへの接し方、お金の使い方、など色々な面で私とポーランド人の投資家たちの間で意見が食い違ってきました。
私は長期的な戦略でいきたいと思っていても、ポーランド人の彼らは短期的な戦略を取ろうとしたので、会社経営の方針が全く異なってきました。
そこで、「あぁ、もうこれはダメだな」と思いました。
最終的には、自分で起こした会社を自分から辞めるという・・・。
あのアップルの創設者、スティーブ・ジョブスみたいですね。
―そういう風に言ってもらえると嬉しいのですが、彼は追い出されましたからね(笑) 私は自分の意思で辞めましたから!(笑)
まだ株は持ってますが、経営権はもう譲りました。