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完全オンラインで受講できる推薦入試専門塾を起業 / 法政大学 2年 秋田 大樹さん

推薦入試専門塾。その名の通り、大学の推薦入試の対策を指導してくれる学習塾です。
しかし、地方出身の人にはあまり馴染みがないのではないでしょうか?

そう、一般入試の塾と違い、推薦入試専門塾は首都圏や政令指定都市にしかないのです。

そんな現状に疑問を感じ、全国どこでも受講できる完全オンラインの推薦入試専門塾「夢ゼミ」を立ち上げた秋田大樹さんにインタビューさせていただきました!

 

秋田 大樹(あきた たいき)さん
法政大学経営学部2年生(2018年1月現在)。
大学入試時、国立の公募推薦入試の受験をするも、不合格。その後大学1年の1年間、大手学習塾にて推薦入試専門講師をし、担当生徒を合格に導く。
大学2年次に独立し、オンライン推薦入試塾「夢ゼミ」を創業。

 

オンライン推薦入試塾「夢ゼミ」とは?

— 夢ゼミとはどのような事業か、教えていただいて良いでしょうか?

夢ゼミは、オンラインで推薦入試の対策を指導する学習塾になります。2017年度から事業をしているのですが、初年度としては指導した生徒の約70%(13名)を合格させることができました。

 

— オンラインとは、具体的にどのように指導されているのでしょうか?

基本的にLINEを使って指導しています。指導内容としては大きく、書類の添削・小論文の添削・面接指導の3つがあるのですが、書類・小論文の添削についてはLINE@(※)を使ってやりとりをしていますね。

面接指導に関しては、個人アカウントを用いて電話で指導をしています。

 

※LINE@
ビジネス向けのLINEアカウント。ユーザーに向けた一斉送信機能など、1対多のコミュニケーションができる。
1対1の個別トークも可能だが、LINE電話は使用できない。

 

— 基本LINEなんですね!?面接指導もLINE電話だとは驚きました。

はい、方法はまだ手探り状態ですが、1年目はLINEを用いて指導を行いました。

LINE@を用いている理由としては、日本においてLINEは利用率9割程度と普及しており、生徒があたかも友人と連絡をとるような感覚でやりとりをすることができるため、オンラインでコミュニケーションをとるには最適なツールであると考えたからです。

面接指導に関しては、最初Skypeでやろうと考えていたのですが、家にPCがないという生徒も結構いたんです。それならLINE電話でいいやということで落ち着きました。

 

— 安全性や信用というのはやはり難しい問題ですよね?

そうですね、インターネット上でやりとりをしているので、信用の壁があることはかなり感じました。

実は、1年目はテストマーケティングとして、かつ実績作りのために基本的に無償で指導をしていたのですが、契約などもなかったので余計な個人情報を集めないようにしていました。

また、生徒を獲得するのも自分のブログからなのですが、実力を信用してもらうためにノウハウを開示したり、志望理由書の作成例を無料プレゼントしたりしていました。

 

— 夢ゼミは一人でやられているとお聞きしましたが、大変だったのでは?

そうですね、本当に一日中時間があればやっていたという感じだったので、それは大変でしたね(笑)。1年目は、自分の使える時間を全て使おうと考えていました。

 

推薦入試を通じて夢を創っていきたい

 

— 夢ゼミはどのようにして創業まで至ったのでしょうか?

はい、まず私自身が推薦入試の受験者だったという経験があります。そのときは不合格になってしまったのですが、大学に進んでからお声を頂いて大手の推薦入試専門塾で講師をしたんです。

ですが、推薦入試の学習塾は首都圏や人口の多い都市にしか展開していないんですね。そして、費用も高い。そこが自分の中で問題意識としてありました。
そこで担当生徒が受験を終えたタイミングでアルバイトを辞め、一念発起して地方の学生でも利用できる低価格のオンライン学習塾を立ち上げることにしたんです。

 

— 推薦入試に関わる機会が多かったというのもあるとは思いますが、どうして推薦入試の学習塾という事業を選んだのでしょうか?

推薦入試が一般入試と違うところは、学力だけでなく人間力・総合力を試されるというところです。特に志望理由書などは、人生の設計図を持っているか、それに沿って大学選びをできているか、ということが問われます。

なので、自分の経験を生かして、人の夢探しに貢献できるのではないかと思ったんです。

 

— 人が夢を見つける手助けをしたいと?

はい、僕は夢ゼミで夢を創っていきたいと思っています。
僕はソフトバンクの孫正義さんが好きなのですが、孫さんの言葉に「自分が登りたい山を決めなさい。これで人生の半分が決まる。」というものがあるんです。

僕にとっての「登りたい山」は、田舎に林間学校のような施設を作り、青少年が夢や将来について考える場を作り出すことでした。夢ゼミはこれからも続けていきたいと考えていますが、山の頂までの一つの通過点なんです。

 

— 夢ゼミをやっていて、夢に近づいていると実感する瞬間はありますか?

志望理由書作成のために、生徒がやりたいことや夢を見つける手助けをするのですが、彼らが「やりたいことが見えてきた」「夢が見つかった」と報告してくれたときに実感しますね。

もちろん、高校生なのでいろんな経験を経てまた変わっていくとは思いますが、将来について考える手助けをできていることは嬉しいです。

 

— ガクセイ基地では「好きを見つける」ことを大事にしているのですが、秋田さんはどうすれば「好きを見つける」ことができると思いますか?

好きというのは直感的なものだと思うんです。例えば、ダンスをやっている人に「なぜダンスをやっているの?」と聞いたら、ほとんどの人が「好きだから」と言うでしょう。だから、どれだけ自分の「好き」が当てはまる分野を見つけられるかだと思います。

そしてそのためには、「自分の好きを見つけるために情報のアンテナを張る」「自分の夢や、やりたいことについて考える時間を取る」ということが大事だと思います。

また、自分の可能性を自分で閉じないこと。僕はよく、夢が見つからない人に「今、全ての能力・お金・人脈があったときに、何をしたい?」と聞くんです。それが決まれば、あとはその能力・お金・人脈を作ることに注力していけばいいんですから。

 

— 秋田さんご自身はどのようにアンテナを張っていますか?

何か社会を良くしようとする想いを持っている人が、どのような情報を発信しているかをチェックしています。そしてもう一つ、自分が「好きかもしれない」「やりたいことかもしれない」と感じたら、それについてとことん調べることを大事にしています。

 

起業家はドMじゃないとできない?

— 話は変わるのですが、夢ゼミを起業して自分が一番成長したと感じる部分はどこでしょうか?

大きいものだと2つあります。

1つ目はリーダーシップが身につきました。夢ゼミは今は一人でやっているのですが、事業を運営する上では、全ては自分が責任を負わないといけません。自分がつくった環境で自分を変えることができましたね。

また、夢ゼミ代表として母校の高校で534名の前で講演会をする機会もありました。前はもっと内気な性格だったのですが、大勢の前に出て話すことや、自分を出すことに対して抵抗はなくなりましたね。

2つ目は結果を出す力がつきました。教えるというだけなら簡単なんですが、教えた子に描いた未来を実現させる、というのが結構難しいんです。
初年度としてまずまずの結果は出せたので、成長したと思いますね。

 

— 起業するにあたって必要だと思う要素はありますか?

起業することに、なければいけないスキルというのはないと思います。ただ、起業家はドMじゃないとできないと思いますね(笑)。

 

— ドMですか?(笑)

自分で事業をやるって、キツいことの連続なんですよ。遊んでいる暇なんてないし、周りに甘えることもできない。でも、それをどうポジティブな思考でやっていけるか、というのが起業家に大事な素質だと思います。

そして、自分の事業をどれだけ愛せるか、どれだけ熱い想いがあるかですね。想いが中途半端だと途中で折れてしまう。僕の周りでもそういう人はいました。

 

— これからの目標を教えてください。

先ほども言ったように、将来的にオフラインの教育の場を創るために、夢ゼミは続けていきたいと考えています。

1年目はほとんどお金をもらわずにやったので、2年目からは事業としてお金を頂きながらサービスを展開したいですね。生徒数もそうですし、講師数も多くして、規模を大きくしていくのが目標です。

 

— 秋田さん、ありがとうございました!

 

▼夢ゼミHP

https://yumezemi.jimdo.com

 

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