ザ・キャピトルホテル 東急は東京の中心・永田町にある創業55年を誇るホテルです。1963年に日本初の外資系ホテル「東京ヒルトンホテル」として誕生し、その後「キャピトル東急ホテル」に引き継がれ、2010年「ザ・キャピトルホテル 東急」としてリニューアルオープンしています。
毎年世界中のホテルを5つ星・4つ星・お薦めの3段階で評価している*フォーブス・トラベルガイドの、2018年2月に発表された最新の格付けでは4つ星を獲得しています。
ちなみに、日本で5つ星を獲得しているのはたった5ホテルです。
今回は、管理部門の伊藤さんにザ・キャピトルホテル 東急でどのように働いているのかお伺いしました!
*フォーブス・トラベルガイド…5つ星の格付けシステムを世界で初めて導入したアメリカ発のトラベルガイド。旅行業界でも最も信頼の置ける機関のひとつとして全世界で認められています。
2014-2015年 横浜ベイホテル 東急、クラブフロア・フロントにて2年間勤務
2015-2016年 東急ホテルズ本部、マーケティング部にて2年間勤務
2017年 ザ・キャピトルホテル 東急、管理部門 人事総務に異動
初めに伊藤さんが東急ホテルズに入社された経緯を教えてください。
実は就職活動の際はホテル業界にこだわっていたわけではありませんでした。
私には就職先を探す際に2つの軸がありました。
一つ目は、大学で外国語を専攻していたので、これからますますグローバル化が進む中で、学んだ言語を活用したいという思いです。
二つ目は、茶道を7年間習っていた経験が関係しています。外国語を学んだり、海外旅行の際に各国の文化に魅力を感じる一方で、日本の文化を世界に広げていきたいという思いが生まれました。
―なるほど。結果的に東急ホテルズを選択したのはどうしてでしょうか。
当時、東急ホテルズは複数の新規出店を計画するなど、将来性が強く感じられました。
また、東急という大きなグループの中で連携しながらサービスを提供していけることにも魅力を感じました。現在、東急ホテルズだけでも3つのブランドがあり、お客様がそれぞれの目的に合わせてご滞在するホテルを選ぶことができる幅広い選択肢を有しています。
―伊藤さんは昨年、ザ・キャピトルホテル 東急に異動されたんですよね?
はい。東急ホテルズにはグループホテルの強みを活かした多彩なキャリアパスが存在します。
東急ホテルズに入社をした場合は、私のようにサービス部門とマネジメント部門の両方を行き来して様々な経験を積み、ホテルに携わる者としての総合力を培っていくというキャリアパスが例として挙げられます。
ザ・キャピトルホテル 東急をはじめ各ホテルに直接入社をした場合は、まずはお客様と直接関わる部門で経験を積み、その後希望や適正に応じて、最前線で専門性を高める道や、管理や販売促進部門などへ異動する道などの選択肢があります。また、ホテルの垣根を越えて他のグループホテルや本社での勤務、夏休みなどの繁忙期にリゾートホテルで勤務をする可能性もあり、スタッフの希望をしっかりと聞いてくれる風土が整っています。
―どうして伊藤さんは現在のキャリアを選んだのですか?
サービスとマネジメントのどちらが向いているか、またその中でも私自身の強みはどのような業務で発揮することができるのか、初めからはわかりませんでしたので、多様な経験を積むことができるキャリアを選択しました。
―それではザ・キャピトルホテル東急についてお伺いします。利用されるお客様はどのような方が多いのでしょうか。
ご宿泊は海外からのお客様が多く、時期によっては7割を占めることもあります。チェックインの時間帯にフロントへ行くと、様々な国の言葉が聞こえてくるので、各国からお客様をお迎えしていることを実感する瞬間でもあります。
レストランは、平日は親しい方とランチやアフタヌーンティーを楽しまれるお客様や、永田町という場所柄ご接待などビジネスシーンで利用される方を多く見かけます。また休日は隣接する日枝神社を訪れたあとにお立ち寄りくださる方や、ご家族でご会食をされる方が多く、ホテル内の雰囲気もがらっと変わります。
レストランはパーコー麺やジャーマンアップルパンケーキ、ナシゴレンなど長年受け継がれる名物料理も多いんですよ。
―国際色豊かなお料理を楽しめるんですね!
日本初の外資系ホテルとして開業しているので、当時から受け継がれるお料理には海外のお客様への配慮を感じる部分もあります。例えば現在もオールデイダイニングORIGAMIで提供している「パーコー麺」は、東京ヒルトンホテル時代に登場したメニューですが、お箸に慣れない海外のお客様でも最後まで美味しく召し上がっていただけるよう、伸びにくい麺でできています。
―ゲストの7割の利用者が外国人ということですが、英語を使う機会は多いのでしょうか。
お客様とコミュニケーションをとるために英語を使う機会はとても多いですね。
でも、就職活動の時点でTOEICのスコアなどの基準などはありません。スコアよりも、実際にお客様とどのようにコミュニケーションをとるかが大切であると考えています。
今、苦手だとしても努力しようとする気持ちが大事だと思います。
―それではザ・キャピトルホテル 東急で働く人にはどのような方が多いですか。
皆さん周りを本当によく見ています。ザ・キャピトルホテル 東急ではブランドコンセプトである「心和らぐ上質な時間」をご提供するために「間合い」を大切にしています。お客様に対してはもちろん、一緒に働くスタッフに対しても、その人が今何を求めているかを考え、一歩先の行動を取っている姿には私も日々感化されています。
―スタッフ同士のコミュニケーションも盛んなのでしょうか。
はい。所属する部署だけでなく他部署の方との交流も活発で、ランチ休憩の際は毎回楽しくお話しています。日々のコミュニケーションが業務の連携にも活きています。
また、支配人たちも就職活動の面接の際に話した内容を覚えていてくれたり、気さくに声をかけてくれます。
またスタッフの親睦を深める為にボーリング大会やバスツアーなども開催されますよ!毎年行われるスタッフ向けのパーティでは、管理職がお料理をサーブします。最前線でお客様をおもてなしするスタッフ達を労うと共に、そのご家族も招待して、家族の働く職場を知っていただく貴重な場となっています。
―管理職の方がお料理をサーブするんですね!
日頃から役職を問わず、コミュニケーションをとれる環境があります。総支配人自らがスタッフに直接、現状報告や今後の目標、目標のための施策などを説明しコミュニケーションを取る「ゼネラルスタッフミーティング」は、年4回開催され全員が参加をします。総支配人とも近い距離で意見を交わせることは、ザ・キャピトルホテル 東急の特徴の一つではないでしょうか。
―総支配人はどのような方ですか。
現在の総支配人は有言実行の人であると私は感じています。
例えば、総支配人は着任時、ザ・キャピトルホテル 東急を「日本一のホテル」にすることを目標に掲げました。そのために、それぞれの職場でひとりひとりができることから日本一を目指し、仕事をするよう常に話をしています。
また、「日本一のホテル」を目指す中での目標の一つとして、フォーブス・トラベルガイドの格付けで最高位の5つ星を獲得することを掲げています。その第一歩として、総支配人の宣言通り、2018年の格付けで4つ星を獲得することができました!
―すごいですね!今後の成長が気になります。
それでは、伊藤さんから就活をする際のアドバイスをいただいてもいいですか。
はい。私は仕事内容だけではなく、ライフプランとしてどうしていきたいかをきちんと考えることも大切だと思います。
女性ならば特に結婚後は?出産後は?と長い目で見て就職先を検討することが大切です。
実はザ・キャピトルホテル東急では出産を機に退職をした人はおらず、皆さん育児休暇後に仕事復帰をしています。グループ全体として制度がきちんと整っているので、小さなお子様がいても安心して仕事に取り組める環境があります。
―それでは最後にガクセイ基地の読者に向けてメッセージをお願いします!
ホテルにはバックグラウンドも目的も異なる様々なお客様がいらっしゃいます。
私たちホテルスタッフの使命は、それぞれのお客様が本当に求めているものを見極めてご提供することです。
そのためにもご自身で様々な経験を積み、たくさんの引き出しを持った方に活躍していただきたいです。
社会人になるとなかなかまとまった休みが取れないので、経験したいことは学生時代に悔いのないように挑戦するべきです!
―ありがとうございました!
取材協力
ザ・キャピトルホテル 東急公式HP https://www.tokyuhotels.co.jp/capitol-h/index.html
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