航空・旅行/宇宙

【企業訪問】航空業界を目指す人必見!北海道の翼/株式会社AIRDO

日本人に人気の旅行先と言えば北海道ですよね!

皆さんは北海道に行く際どの公共交通機関を利用するでしょうか?

飛行機、船、新幹線etc…

 

今回、「北海道の翼」であるAIRDOの三松さんにAIRDOの魅力についてお伺いしました!

 

株式会社AIRDOとは?
1996年に設立した北海道に本拠地をおく航空会社。1998年から就航を開始し、今年で21年目となる。5月には利用客が就航から累計3000万人に到達。道内6都市と本州間の10路線にて、毎日58便の飛行機を運航している。
https://www.airdo.jp/

 

AIRDOってどんな会社?

―本日はよろしくお願いします。まず初めにAIRDOはどのような航空会社なのでしょうか。

はじめにAIRDO設立の経緯についてお話します。2000年に入る前は低価格運賃を提供するLCCもなく、航空各社の運賃は高止まりしていました。特に北海道への交通手段は飛行機がメインであり、高額な航空運賃のため、北海道経済に悪影響があるという現状もありました。そこで北海道に根差した航空会社を作り、それまでよりも低価格の航空運賃をお客様に提供して地域経済の活性化を図ろうと、地元の起業家が中心となって設立したのがAIRDOです。

 

AIRDOの特徴

―現在、日本でも多くの航空会社がありますが、AIRDOならではの特徴は何でしょうか。

飛行機を飛ばすうえでは、何よりも安全が最優先されます。AIRDOでは今年で就航21年目を迎えますが、就航以来重大インシデントを1件も起こしていないのが特徴です。

サービスについては、北海道の航空会社として、北海道にこだわったサービスを提供しています。例えば、機内サービスのドリンクでは長年愛されている北海道の北見産玉ねぎを使ったオニオンスープや珈房サッポロ珈琲館のブレンドコーヒー、有料でサッポロビールのサッポロクラシックなどを提供しています。特にサッポロクラシックは北海道限定の商品ですし、平日の夕方以降の出発便では「HAPPY HOUR」として、おつまみ付きで200円と通常よりも安い値段で楽しめるのもAIRDOならではの取り組みです。また、機内モニターでは北海道の風景を楽しめたり、機内オーディオプログラムも北海道にゆかりのある歌手や作曲家を積極的にセレクトしたりしています。

オニオンスープ
サッポロクラシック

AIRDO社員の取り組み

―北海道ならではのサービスを提供するためにAIRDOの社員が行っている取り組みはありますか。

社員がお客様に北海道の様々な情報を発信できるよう、社内報での北海道の観光・イベント情報の定期的な発信や資格取得の推奨をしています。北海道関連の資格は、『北海道観光マスター』と『北海道フードマイスター』の2つです。前者は北海道商工会議所連合会が主催しているもので、北海道における幅広い観光知識を問うものです。後者は北海道の食材に関する資格です。これらの情報や取得資格を活用して、空港やフライト中にお客様に北海道について紹介し、北海道での旅をより楽しんでもらいたいと考えています。

AIRDOの企業理念

―企業理念に「コストに意識を持って企業競争力を強化します」と書かれていますが、コストダウンすることによってサービスへの影響はないのですか。

コストダウンすると言う表現よりも、適切な価格を提供していくという表現の方が正確だと思います。安全面に対するコストには一切妥協せず、サービスに関してはフルサービスキャリア(FSC)と同じ水準のものを提供しています。大手の航空会社では、多頻度で利用するビジネスマンなどは付加価値を求めるため、その分広告宣伝に力をいれたりラウンジなどの空港サービスも更に充実させる必要があります。一方、LCCでは時間的余裕があったり、過剰なサービスを求めないお客様が利用する傾向が強いので、必要最低限のサービスにすることによって価格を抑えています。AIRDOの客層の特徴として、家族、学生、ビジネスマンなど様々な客層がいます。そのことをふまえ、会社としてどういったサービスを提供していくべきかを考え、そのサービスに見合った適切な価格を提供しています。例えば、幅広い運賃の種類やホームページの使いやすさ、機内サービスなど、飛行機を利用する際に皆さまが満足できるものは何かを考えています。

AIRDOの工夫

―東京から北海道は人気路線だと思いますが、お客様を集めるために工夫していることを教えてください。

北海道までのフライトの中で一番利用客が多い路線が東京―札幌線です。競合も多い路線ですが、その中でお客様に選んでいただくため、他社との差別化・AIRDOならでは取り組みをいくつかご紹介します。

AIRDOの差別化と取り組み

 

1.AIRDO独自の運賃

先ほども述べた通り、AIRDOの航空運賃は出発の前にチケットを購入するとお得になる『DOバリュー』や『AIRDOスペシャル』などを中心に、大手航空会社よりもお安く設定しています。また、ビジネスマン、シニア層や若者、もしくは北海道在住の方など、ご利用シーンを考慮して、様々なお客様が価格も含めお求めやすいオリジナルの運賃も揃えています。

2.高い定時性

公共交通機関として、飛行機をスケジュール通りに飛ばすことはお客様利便性の観点から非常に重要なことだと考えています。AIRDOは、国土交通省が発表した2018年度の国内主要航空12社の「定時運航率(全体の便数に占める出発予定時刻以降15分以内に出発した便数の割合)」において、12社中3位と、高い定時性を保っています。

3.オリジナリティのある自慢のサービス

先ほど述べた機内サービスの他に、例えば平日の東京―札幌線の朝一番のフライトを利用すると、道産素材にこだわったパンを無料で提供するサービスがあります。朝早く、ご飯を食べる時間がないという方々にぴったりのサービスです。

また、Web会員サービスである「My AIRDO」に入会すると、航空券の購入金額に応じてポイントが貯まり、貯まったポイントに応じて特典航空券が発行されるなど、マイルのようなサービスもあります。

 

4.飛行機への搭乗が、LINEを利用して簡単に

AIRDOのLINE公式アカウントを友だちに追加しておくと、LINEのトーク上で予約情報の照会や搭乗時に必要な2次元バーコードの表示ができるサービスです。「LINEビジネスコネクト」と呼ばれる技術を活用した、このLINEを利用した搭乗サービスは、実はAIRDOが航空会社としては初めて提供したサービスなんです。

 

5.お得に北海道を楽しめる!!

  北海道の企業であるJR北海道と連携し、AIRDOに乗って北海道へきたお客様を対象にJRのフリーパスがお得に購入できるサービスを昨年から始めました。北海道は広いので、特に冬場はバスや鉄道会社などの2次交通が大切です。車を運転しないひとにぴったりですよね。

AIRDOのサービス

―先ほどLINEを活用したサービスをご紹介いただきましたが、空港でも様々な場面で機械化が進んでいます。今後、AI技術の発達により人によるサービスが無くなることはあるのでしょうか。

今後も人によるサービスはあり続けると思います。何度も飛行機を利用するお客様もいれば、初めて飛行機に乗るお客様、小さなお子様連れのお客様など様々な人がいるからです。AIの発達により、人と接する仕事が減ると言われていますが、人によるサービスがあるからこそ安心して飛行機を利用できるお客様も一定程度残ると思います。

AIRDOの機内誌

―AIRDOの機内誌『rapora』について伺います。ガイドブックに載っていない北海道の旬を発信しているようですが、機内誌を作成する上で注意していること・工夫していることは何ですか。

機内誌は毎月発行しますが、コンテンツは北海道の明瞭な四季を感じられるように意識しています。また、地域復興の目的で2011年から北海道庁と包括連携協定を提携し、食、観光などの情報発信の他、地方自治体の広告掲載や移住情報など様々なコンテンツを紹介しています。これらの取り組みが北海道の課題解決の一助に役立てばと思います。読者はビジネスマンや旅行客、シニアや学生、ファミリーなど幅広いので、それぞれの年代や目的に合った内容を提供するようにしています。

AIRDOを利用する外国人

―訪日外国人も増加していますが、外国人の利用客はどれくらいいるのでしょうか。

訪日外国人向けの運賃を設定したのが2015年から、ホームページの英語対応を開始したのが2017年からですので、まだ数としては多くはないのですが、その増加は肌で感じています。今後も外国人の方でも気軽にAIRDOを利用できるよう、サービスの向上を図っていきたいと思います。

AIRDOのビジョン

―来年オリンピックが行なわれることにより、東京に限らず、様々な地域に外国人が訪れると考えています。来年に向けた貴社の取り組み、そして、オリンピックを終えたその後のビジョンを教えてください。

訪日外国人向けの運賃である「Welcome to HOKKAIDO Fare」をもっと多くの人に知ってもらおうと努めています。現在AIRDOのホームページは日本語と英語の2言語しか対応していないのですが、今後は中国語(繁体字、簡体字)、韓国語を追加した5言語対応にする予定です。北海道を訪れる外国人観光客の国別割合を見ると、9割近くがアジアの方々なので、ホームページの改良をすることにより、中国、韓国を中心により多くの人がAIRDOを利用しやすくなると考えます。また、国際的イベントをきっかけにAIRDOを知ってもらうようにPRしていきたいと思います。

学生へ伝えたいこと

―日本人のみならず、外国人のお客様にも満足していただけるようなサービスを企画・実行しているのですね!最後に学生に一言お願いします。

この記事を通してAIRDOに興味を持っていただき、多くの学生の皆さんが「AIRDOを利用してみたい」「AIRDOで働いてみたい」と思ってくれればとてもうれしいですね。

―本日はありがとうございました。

 

 

編集後記
航空業界というと大手の2社を思い浮かべるが、地方に根差した会社に注目してみると、違った視点から航空業界を知ることができるかもかもしれない。また飛行機を利用する際は利用する航空会社の特色を見つけようと注意してみると、何か新たな発見があるだろう。

 

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