航空・旅行/宇宙

CAの世界 / JAL・外資系航空会社の元客室乗務員

 

今回取材に応じてくださったのは日系・外資系航空会社で客室乗務員を勤めた経験をお持ちの
高橋くるみさん
です!

高橋くるみ(たかはしくるみ)さん
JALと外資系航空会社で乗務経験のある元客室乗務員。
現在は某専門学校エアライン科などの講師、キャビアテンダント合格会☆くるみ会主宰、オフィスくるみ代表など様々な方面でご活躍されています。
アメーバブログの公式ブロガーとしても有名。

 

CAの今後

客室乗務員の業界の将来像をどうお考えですか?

 

意外と将来性はある職業だと思います。

どの業界でも起きている現象ですが、エアライン業界でも機械化が進んでいます。

一方でお客様の質問には機械のマニュアルだけではお答えしきれないものが多数あります。

また、エアラインファンの方も多くいらっしゃるので、気の利いたご案内が必要とされているのも事実です。

 

CAの世界は本当にキラキラ…?

お客様にも様々な方がいらっしゃると思います。誰にでも分け隔てなく対応できるのはどうしてでしょうか。

新人の頃、たくさんトライしてエラーをしました
しかし、エラーありきの対応なのです。

先輩も失敗したことを後輩にドンドン教えてくれます。

自分や先輩の失敗から学び、その都度改善していく中で出来上がっていくのが、誰に対しても嫌味のない対応なのです。

 

先輩方とも仲良く会話されるんですね!

そうですね。
先輩といっても様々で、変わった人もいます(笑)
でも、自分の中で見習いたい先輩と反面教師にしたい先輩どちらからも学ぶものがあります

 

たとえば、私がJALの客室乗務員を務めていた時代の話があります。

一緒にお食事をして、会計時にお支払いしようとしたら先輩に止められました。
「今は先輩である私がお支払いするから、あなたも後輩ができたらお支払いしてあげなさい。」
ということでした。
私はその考え方がとても好きなので、今でもスクールの生徒さんなどには必ずごちそうするようにしています。

先輩から後輩へ連鎖していくんですね!

 

CAの世界は想像通りキラキラしているのでしょうか?

CAも人間です。

CA受験生の方はCAがかっこよく見える、色眼鏡をかけているみたいですね。
でも、実際CAになったらその色眼鏡はちゃんと取れるので、安心してください(笑)
スクールで教えている生徒さんたちも、実際CAになるとこの話に納得してくれます。

それと、個性的な人が多い気がします。

その中でも、全員に共通することがあって…

 

 

現役CAさんに共通することとは?

共通点ですか!気になります!

 

CAに共通することとして、
人に何かをしてあげることが大好き
ということが挙げられます。

 

そして、「仕方なくCAになった」人がほとんどいません。
CA受験は厳しいと言われている分、本気でCAを目指してきた人ばかりなのです。

この点で、CAとして働いていて居心地がとてもよかったです。

周囲と共に切磋琢磨して頑張っていけるのですね!

 

 

JALや外資系航空会社に入ってみて会社の雰囲気はどうでしたか?

のびのびと育てていただいたという印象しかないですね。

もちろんCAの世界は厳しいです。

ですが、一通りの訓練を終えてお話しされるのは
「最後のサービスは、自分なりのおもてなしをしてください。それができる人だと思って採用しました。」
ということです。

その言葉はすごくうれしかったですね。

だから、おもてなしにも個性がでるんですよ!

 

具体的にどのような個性ですか?

たとえば
私のような接客派はとにかくお客様とお話するのが好きなタイプなのですが…

機内にはギャレーという台所のような場所があり、そこでお客様のお食事やお飲み物の準備をしたりします。

 

サービスとして、接客派ギャレー派に分かれるんです。

接客派は皆さんがよくイメージされるように、お客様とお話して自分なりのサービスを表で発揮するのに長けている人です。

ギャレーの仕事が好きなギャレー派は、お食事の盛り付けや、他のCAが動きやすいようなセッティングを黙々とこなしていくんです。

 

個性って出そうとして出るものではなく、自然と染み出るものなのです。
だから、いろんな個性をもった人が採用されます

 

日系と外資系で勤務したからこそわかる

JALや外資系の航空会社に入ってよかったことはありますか?

 

JALで働いていたときは
日本人のお客様が多く、サービスはとても質の高いものが求められます
日本の航空会社に期待してくださっているのですね。

そのため、お客様に何か問題があってもこちらが悪かったというスタンスで対応します。

 

しかし、外資系の航空会社で働いていたときは
私たちCAはお客様と対等であるというスタンスであるため、

お客様に非があればきちんと指摘するのが通常でした。

 

どちらのサービスが良い悪いというわけではありませんが、日本のこの対応は世界的には珍しいのです。

私は日本人として、最初に日本人の感覚でのサービスを学べたということが大きいです。

また、外資で働いたことで、日本式のサービスはときに疎ましいものになるということも学べてよかったです。

 

完璧なサービスには何が必要?

 

お客様一人ひとりに必要なサービスを見極めるのは難しくないですか?

まさに経験値がものを言います。

何年かかっても「完璧」なサービスをするのは難しいです。

でも、「やりすぎかな?」と思って引いているよりも、

いいと思っているならとりあえずやってみることが大事です。

それから、やりすぎだと感じたらそれも学びになって次に活かせますよね。

 

CA志望の学生にメッセージをお願いします!

なりたい職業に就ける学生は多くありません

就職をゴールだと思わないでください。
ほとんどの人はそこからがスタートだと思います。

夢を叶えることをロングスパンで考えるルートもあると思います。

「私は絶対これにしかならない!」と考えるのもいいと思いますが、長い目で見れば転職なども視野に入りますよね。

優先順位として考えて、他の業界も視野に入れるのが大切だと思います。

「最終的に」なりたいものになりましょう!

 

高橋さん、どうもありがとうございました!

 

CAの離職率は新卒の方が多いそうです。

やはり他の業界から既卒受験でCAになった方は社会の厳しさを身をもって理解しているということなのでしょうか…。

改めて、高橋さん本当にありがとうございました!

 

高橋さんのブログはこちらから

 

『若さで勝負できなくなってきたあなたへ贈る111のアドバイス』著:高橋くるみ

 

 

 

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