どんな仕事があるの？旅行業界の業界研究！

ユニークなツアーを企画してお客さんを惹きつけたり、キャビンアテンダントとして世界を飛び回ったりするイメージの「旅行業」
そんな華やかで楽しそうな「旅行業」は大学生が選ぶ就職先ランキング でも上位常連の人気業界です。
では実際に、「旅行業」とはどんな業種なのでしょうか。
今回は、そんな旅行業界を調べてみました！

①旅行業界とは

旅行業界とは旅行業に携わる産業のことを指し、旅行者に向けて観光地の紹介、交通手段の確保、宿泊先の選定などを行います。

旅行業界には総合系、鉄道系、航空系、ネット専業系などの企業が属しています 。
＜具体的な会社例＞
総合系：H.I.S
鉄道系：東武鉄道、名古屋鉄道
航空系：JAL、ANA
ネット専業系：楽天

②旅行業界を取り巻く環境の変化

１、日本から海外への旅行者数は維持傾向

（図は日本政府観光局の統計データより作成）

2008年から2010年にかけて燃油サーチャージが高騰したために海外旅行者数は伸び悩んでいましたが、2011年以降は2007年頃と同じところまで持ちなおしています。アベノミクスによる円安傾向により、増加することもなく、現状を維持していくと考えられるでしょう。

２、訪日外国人が急増している

（図は日本政府観光局の統計データより作成）

上のグラフは、日本に訪れる外国人旅行者数の推移を表しています。
2003年頃から官公庁が中心となり「ビジットジャパン事業」を展開したことにより、訪日外客数はじわじわとその数を伸ばしてきています。2011年の東日本大震災以降は伸び悩んでいましたが、近年は円安、東南アジアの経済発展により近年訪日外客数が多きく伸びています。
今後も訪日外国人の数は増加すると予想できるでしょう。

近年旅行業界は訪日外国人の数を増やすこと、あるいは日本にやってくる外国人をターゲットにすることに力を入れています。
実際にその数はグラフを見る通り伸びてきています。

業界規模は1兆4176億円。その伸び率は2016年から2017年にかけて＋6.9％と、「ノリに乗っている」業界ということができるでしょう。

③旅行業界の仕組み

一言で「旅行業界」といってもその業種は幅広く様々な形態が存在します。

－旅行会社
旅行会社は、ホテルや航空会社などから部屋や座席を仕入れ、ツアーという形にまとめます。そして自社の店舗やインターネットサイト、旅行代理店を通して旅行者に販売を行っています。
ツアーを組むためには資格が必要になります。

a)第1種：海外、国内の旅行を企画することができる
b)第2種：国内旅行のみを企画することができる
c)第3種：一定の条件下で国内旅行を企画することができる

各営業所には、上記の資格を持った人を必ず一人は配置する必要があり、どの資格を持っている人がいるかによって、旅行会社が作れるツアーも変わってきます。

－旅行代理業

旅行会社と代理契約を結び、そのそれぞれの旅行会社が企画したツアーなどの旅行商品を代理販売しています。

－インターネット専業

以前は旅行代理店が各地にあるというのが主流でしたが、インターネットの普及に伴い、近年は土地代や人件費などが不必要な楽天トラベルやYahoo!トラベルなどインターネット専業の旅行会社 が売り上げを伸ばしています。

（図は業界search.comのデータより作成）

－航空会社

航空会社にも大きな変化が起きました。それは、格安航空会社LCCの新規参入です。以前は、ANAとJALの独占状態でした。しかし、機内食がない、棚に荷物を上げない、などサービスを削減したことにより航空券を安く販売するという新しいスタイルのLCCが近年は成長してきています。また、これにより大手ANAやJALの航空券も下がりつつあります。

④旅行業界に就職するために必要なスキルって！？

仕事内容も様々なので、旅行業界で働くための必要なスキルも様々です。

例えば・・・
―英語運用力
2014年からJTBが求人のコースの一つとしてグローバル総合型コースを新設しました。その応募要件の一つとして「TOEIC L&Rスコア750点以上」があります。
JTB以外にもH.I.Sではグローバル事業を推進しています。

―専門知識
旅行の専門知識として旅行関連資格「総合旅行取扱管理者」・「国内旅行取扱管理者」・「一般旅程管理者」などがあります。
これらの資格は支店に一人は必ずいなければならないという法律があるため後々のキャリアアップのために必要ですが、学生のうちは多くの企業が求めません。

他にもコミュニケーション能力や問題解決力がとっても重要視される業界です。

いかがでしたか？
このように旅行業界は常に変化し続けています。

憧れの旅行業界に就職をしたいと考えているあなた！
これからも社会の動向に注目しながら、旅行業界の動きをチェックすることが重要なのではないでしょうか？
また、普段の生活から必要なスキルを養っていくことで夢に一歩近づけるかもしれませんよー！