お客様に旅行カタログの配送をお願い!?お客様自身が添乗員に!?
そんなお客様を巻き込んだクラブツーリズムの斬新なビジネスアイデア。
今回は人事部の後藤さんに他の旅行会社とはちょっと違ったアプローチを行うクラブツーリズムの魅力をお伺いしました。
目次
幅広いニーズにこたえる組織の仕組み
後藤さん、本日はよろしくお願いいたします!
近年の旅行業界の傾向として訪日外国人をターゲットとした国内旅行の占めるウエイトが大きくなっていると思いますが、御社の傾向はどうでしょうか。
確かに旅行業界全体で見ると、訪日外国人を対象としたインバウンドが伸びしろだとは思います。クラブツーリズムもインバウンドを取り扱っておりますが、日本人のお客様を対象とした国内・海外旅行も幅広く扱っています。
現代は個人が自分でインターネットを通じてツアーを予約することが可能です。そのため私たちのような旅行会社を通じてツアーを選ばれるお客様は、「個人ではできないけど、団体だからこそできること」が含まれるツアーを選ばれるようになりました。
「個人ではできないけど、団体だからこそできること」とはどのようなことでしょうか。
例えば、ボリビアのウユニ塩湖や南極のような秘境地域への旅行です。最近、秘境地域についての写真や番組の特集が増えてきていますよね。それを見て旅行に出かけたくなっても、交通機関の手配など個人ではなかなかできないところも多いし、安全面にも不安な部分があるかと思います。
そのため、旅行会社を通じて旅に出るという選択を取るのではないでしょうか。
このようなこともあり、お客様は以前と比べ、メジャーな地域よりもマイナーな地域、観光地だけではなくてその場で何ができるのかなど、スペシャルなコンテンツに引かれる傾向があります。
普通のツアー旅行から、秘境地域への旅行まで、幅広く取り扱っているのですね!
それはどうして可能なのでしょうか。
旅行づくりのプロセスとして、企画→販売→添乗→分析があるとします。
多くの旅行会社ではこのそれぞれの過程を分業して行っていますが、クラブツーリズムではすべてを一貫して行っています。各過程を一つのチームという単位で行っているので、実際に現地に行ってきて自分がいいと思ったことを即カタチにできるような仕組みになっているんです。さらにそうしてうまれた企画に対するお客様の反応を直にみることもできるんです。
だから私たちは何度も現地に足を運んでいるんですよ。私の場合は新入社員の時に約2カ月に1回のペースでは海外の添乗に行っていました。それが企画力につながっているんです。
お客様とともに創り上げる旅
添乗業務まで行っているのですね!お客様との距離がとても近いように感じます。
お客様との距離を縮めるという点ではクラブツーリズムでは顧客参画にも取り組んでいるんです。
1つ目はエコースタッフです。エコースタッフとは、クラブツーリズムが取り扱っている「旅の友」という旅の情報誌を配送するにあたって、各地域にいる会員のお客様にその地域の他のお客様に手で配送を行うスタッフのことです。
お客様は「働きたい、体を動かしたい」という理由の方もいらっしゃれば、地域の方との交流のきっかけを見つけたいという理由でご協力いただいている方もいらっしゃいます。
2つ目はフェローフレンドリースタッフです。フェローフレンドリーはお客様添乗員のことです。フェローフレンドリースタッフの方はあるときはお客様としてツアーに参加し、あるときは添乗員として他のお客様を先導していただいています。
フェローフレンドリースタッフの方の中には、「誰かのお世話をしたい」「社会とつながっていたい」と考えていらっしゃる方が多く、やりがいを感じながら参加してくださっていると思います。
お客様もツアーに参加する中で「もっとこうだったら」「もっとこうしたい」という思いが生まれてきます。スタッフ側に立つことによってその思いを様々なかたちで発信することが出来ます。
新しい旅の選び方
御社の特徴として、ツアーを行き先ではなく、テーマで選べることがあげられると思います。
私たちは特にシニアのお客様を対象に捉えています。そういった方々のニーズとして、単にどこに行きたいのかではなく、その場所に行って趣味を楽しんだり、新しい体験をしたり、他のお客様と交流をしたいと考えていらっしゃって、それを実現するためにツアーをツールとして活用していただいています。
そのようなニーズをいち早く察知して生まれたのが、写真の旅、スケッチの旅、歴史の旅などのテーマに特化した旅です。
テーマに特化した旅の中で現在人気なのはどの旅でしょうか。
ウォーキング、ハイキング、登山など、体を動かすような旅が人気ですね。
登山と一口に言っても、行き先は本当にバラバラで国内から海外まで多岐に渡ります。
安全管理という面で個人では難しい部分があるかと思いますが、ツアーにすることでガイドをつけて安全に登山を行えるので、それが人気の理由の一つだと思います。
また、シリーズツアーも人気です。例えば、富士山の裾野一周を何回かに分けて歩くというツアーがあります。ツアーというと一回きりで終わってしまうようなイメージがあると思います。でも何回かに分けることで体力面に不安がある方でも気軽に参加ができるし、終わった時の達成感もある。そして、何度も参加するうちに顔見知りがどんどん増えていくので仲間を広げていくことが出来ます。
ツアーの種類が多岐に渡っていますが、どのようにしてそのツアーのアイデアは生まれるのですか。
添乗員としてツアーに参加する中で、お客様の発した言葉からアイデアが思いつくことが多いです。
また現地に行くからこそ、お客様とだけではなくて、現地の関係機関の方(宿泊施設、お弁当屋、お食事処、お土産屋など)との交流もできます。私たちはパートナーズさんと呼んでいます。
パートナーズさんとのやり取りもアイデアが生まれるきっかけです。
パートナーズさんから現地の生の情報を得られたり、逆にもっと観光客を呼ぶにはどうしたらいいか相談を受けたりすることもあります。
信頼関係が構築されているので、特別に貸切にしてくださるなどクラブツーリズムだけに特別なプランを提示してくださることもあります。
また、テーマに特化した旅を担当する中で、スタッフ自身もそのテーマが自分の趣味に変わっていくことがあります。そしてさらに調べごとをしていくことで、スタッフ自身の学びや興味から生まれるツアーもたくさんあります。
様々な行き先があるということですが、旅行業界は自然災害やテロなどに影響されやすいのではないでしょうか。
そうですね。旅行というのは経済や天災、人災を含め影響を受けやすいです。天災においては被害を直接受けられた方もいれば、そういった状況では旅行を控えようという方もいらっしゃいます。
その中で東日本大震災の時には、いち早く復興を後押しするツアーを手掛けたことがあります。それは、現地を訪れて、現地の方々を勇気づけたいという想いや普段から交流のあるパートナーズさんの力になりたいという思いを持ち、そんな落ち込んでいるときこそ旅行会社としてできる盛り上げ方をしようという考えからです。
また、クラブツーリズムでは国内から海外まで幅広く取り扱っているのでリスクを分散できています。ある地域がツアーとして 取り扱いにくくなっても他の地域でカバーをするといった工夫ができます。
旅行会社の強みとしてトレンドを生み出し、発信する力があります。スタッフが実際に現地に行ってその地域の魅力をきちんと分かっているので、今までメジャーな観光地でなかったとしてお客様に対してその地域のアピールがきちんとでき、そこが新たなトレンドに変わるのです。
旅行会社ではたらくことの魅力とは
そのように状況の変わりやすい旅行会社で働くことのやりがいとは何でしょうか。
現地に行ってじぶんがいいなと思ったものを、じぶんの表現で発信することが出来ることです。
またお客さまから「ありがとう」と感謝をされたときはとても嬉しいです。
その一方で苦労もあるのでしょうか。
災害や人災などのイレギュラーなことが起こった時に企画したツアーが実行できないときは残念だなという思いです。
でもそういうときも自分なりにいかにお客様の安全を確保できるか、いかにお客様の本来の希望に添えるかを考えて本社のチームやパートナーズさんと連携して一つ一つの問題を解決してやり切った時の達成感はとても大きなものです。
最後に旅行会社を目指す学生に一言お願いします!
クラブツーリズムの特徴としてチームで働くことがあげられます。一人で解決していくというよりも、周りを巻き込んでいろいろな人の意見を取り入れながら物事を前に進めていくことが出来る人が魅力的だと思います。
また、扱うテーマも旅先も幅が広いので新しいことを学ぶということに対して積極的であってほしいと思います。
後藤さん、ありがとうございました!
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