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【平等な立場での支援を】上智大学NGO団体「MEGUKO」

こんにちは、ヒナです。
今回の記事では、上智大学のNGO団体MEGUKOのインタビューをお届けします。

MEGUKOはアジアの子供達に奨学金という形で国際支援をしているNGO団体です。

国際支援はどうしても、支援する側、される側、というように対等な関係を築くことが難しいイメージがあったのでMEGUKOがどのようにして「対等な立場での支援」を実現しているのか知りたいと思い、インタビューをさせていただきました。

今回お話を伺ったのは、MEGUKO代表の3年森凛さんと2年油井千夏さんです!

 

主な活動内容を教えてください

油井
例年は、月に2回の街頭募金、大学内バザー、放課後のミーティング、チャリティーコンサートの開催をしています。また、夏にはスタディツアーでインドやフィリピンの支援先へ足を運び、現地で渡したお金の使い道を責任者の方とお話したり、支援している子供と交流したり。そこで撮った動画をスライドにして(日本にいる)支援者様にお見せしています。

しかし、今年はコロナの影響で、街頭募金と大学内バザーは全くできず、チャリティーコンサートは代替案を考案中で、スタディツアーは中止、各イベントへの出店もありません。現在は部署ごとのオンラインミーティングをしています。


私たちは奨学金制度で、インドとフィリピンの子供達の学費の一部を支援しています。学力など一定の成績が取れているものの経済的に学費の余裕がない子供たちを現地の一定の基準に基づいて奨学生とし、年間2000円を奨学金として渡しています。(フィリピンの私立小学校の平均的な学費は5~7万円)

 

一年に集めている金額はどれくらいなのですか?


単純計算だと、一人あたり2000円の奨学金をインドとフィリピン合わせて200人の子供に渡すので、400万円を最低集めなければなりません。また、日本で災害などが原因でMEGUKOが活動できなくなった場合にも継続して子供達に奨学金を支援できるように、年間500万円を集めています

 

お二人はなぜMEGUKOに参加しようと思ったのですか?

油井
私は、大学生の間に何か人のためになることをしたかったので、ボランティア活動をしようと考えていました。そんな時にMEGUKOの「顔の見える支援」と言う理念に出会いました。お金を集めて送るボランティア団体がたくさんある中、お金を送るだけで終わりではなく、支援した子供達に会いに行く、責任者とお金の使い道について話すなど「顔の見える支援」をしている点に魅力を感じたのでMEGUKOに入りました。


高校生の頃から国際協力に携わりたいと思っていました。入学時の新歓でたくさんのボランティアサークルがある中で、油井も言ったように現地に足を運び観察し子供達との距離も近いことが特徴のMEGUKOに魅力を感じました。また、新歓で出会った先輩たちがすごく楽しそうだったので入りました。

 

活動から学んだことやMEGUKOでの経験から感じたことなどを教えてください


「現場を見る」という経験の重要性を学びました。机上で国際支援を学ぶのとMEGUKOで実際に行う経験は全く異なります。現地に行って支援している子供達に実際に会い、彼らの生活を見て、彼らのためにできることは何かを考えメンバーで話し合うことが大切です。

また、私たちにお給料がでる訳でもなく、完全にボランティアで毎年500万円を集めなければなりません。私たちが集めないと現地の子供たちにも影響があるので、「お金を集めきれなかったらどうしよう…。」という不安もあります。活動の中では難しいと感じることの方がたくさんあるので、その分学ぶことも多いです。

油井
支援するということは自分が思っているより難しいと感じました。ボランティアを始める以前はお金を集めることが一番難しいことだと思っていました。しかし、お金を集めたから支援が終わると言うことではなく、私たちが集めたお金がどう使われるのかまで考えなくてはいけません。

私たちの目指している支援と支援先のニーズにギャップが生じることがあります。例えば、MEGUKOが集めたお金を教科書に使って欲しいと思っていたとしても、現地の子供達や支援先の大人たちは教科書のお金は足りているから食費など他のことに使いたいと思っているなど。支援先と良い関係を築いて、自分たちの思いも伝えつつ相手のニーズも汲み取り支援を続けていくことが難しいと、MEGUKOでのボランティア活動を始めてから気付きました。

 

なるほど。では、そのようにMEGUKOの思いと支援先のニーズにギャップがある場合、どのように折り合いをつけているのですか?

油井
例年、夏に行なっているスタディツアーで実際に会ってお金の使い先の詳細などを話し合います。MEGUKO規約というものがあり、そこに支援金の主な使い道などが決められています。それを使いながら話し合い、折り合いがつかない場合はMEGUKOのメンバー内で話し合います。現地で決められない場合は、一旦日本に持ち帰って話して折り合いをつけるようにしています。

MEGUKOの3つの理念の一つに、【「同じ人間仲間」、経済的な貧困のために開発の鍵を握る教育の機会を与えられていない、大きな可能性を秘める子どもたちの自立に向かって、対等な立場で子どもたちを支える。】とありますが、「対等な立場で」の支援する上で意識していることは何ですか?

油井
「支援する側」と「支援される側」という一方的なお金の流れの中で捉える関係では対等な立場での支援を実現することはできません。私は、MEGUKOと現地の子供たちの関係をギブアンドテイクだと捉えています。子供達は支援金を受け取っていますが、私たちが何も受け取っていないという訳ではありません。スタディツアーでインドやフィリピンに行って実際に子供たちと関わる中で得るものはたくさんあります。

私はインドに行ったのですが、上の年の子が下の年の子の面倒を面倒を見ていて、学年を超えたつながりが助け合いを学びました。また、私たちのために歓迎会を開いてくれたり、一緒に踊ったり子供と一つの絵を作ったり一緒に活動することで一体感を感じます。そのような経験をさせて頂いているので、私たちにも得るものがあります。そのため、ギブアンドテイクの関係が実現していると思います。MEGUKOの三つの理念である、「顔の見える支援」、「ライフスタイルの再考」、「同じ人間仲間」が絡み合うことで対等な立場での支援が成り立っているのだと思います。


年齢が私たちより下な時点で、状況的に対等な立場を実現するのは難しいです。その中で私が大切にしているのは、子供たちと友達のような関係でいることです。他のボランティア団体や、支援団体ではお金を送って終わりという「顔の見えない支援」で、どんな人が何にお金を使っているのか分からない場合が多いです。

奨学金をもらっている子供と会うので、そこで個人と個人として関わることができるように感じます。私は人間と人間の関わりという捉え方としています。

 

今後挑戦してみたい活動やこれからの新しい計画などはありますか?

油衣
これまでは部署ベースで活動をしていましたが、今年から企画チームという制度を始めました。部署を超えて別々にチームを作り、新しい活動への準備をしています。YoutubeやMEGUKOのグッズ制作、オンラインツアープロジェクトなどです。


部署外の人とも関われる機会があったら面白いだろうなと以前から思っていました。そんな時に、コロナの影響で大学から課外活動の自粛要請が出て、これまでしていた街頭募金やチャリティーコンサート、スタディツアーができなくなってしまいました。それが逆に、部署ベースだった活動を超えて新しく企画を始めるきっかけになりました。

メンバーから募集したMEGUKOで新しくやりたいことから主な8つのチームを作り、それぞれが参加したいとことに所属するというものです。メディアチーム、クラウドファンディングチーム、グッズチーム、オンラインツアープロジェクトなどがあります。お金の集め方などが45年間大きく変わることがなくルーティーン化しつつあったのですが、今それができない状態になったことが、が新しい活動を始めるきっかけになりました。

 

最後に何か伝えたいことはありますか?


一般的な悲しい、ネガティブなものに対する慈悲で支援をするようなイメージがあったように感じます。ですが、募金を通じて現地の子供たちと繋がることができるので、子供たちをサポートするような感覚で、気軽に募金して欲しいです。募金を通じて現地の子供たちと繋がれるので、ぜひ募金をして欲しいです。

募金活動をしている私たちも楽しんで活動を行ってるので、「大変そうだね」という目で見るのではなく、もっとラフに協力してくれたら嬉しいです。

―ありがとうございました。

MEGUKOで子どもたちの支援をしてみたいと思った方はこちらhttp://meguko.net/

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gakuseikichi

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