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「自分らしく生きるための”環境づくり”」教育格差・地方教育 学生団体タルトタタンさんインタビュー後半

今回は地方教育に携わっていらっしゃる学生団体タルトタタンさんにインタビューしました。今回の記事はインタビュー後半になります。前半はこちらの方からご覧ください。

【学生団体タルトタタンさんインタビュー:前半】

インタビューの続き

ー活動のやりがいを教えて下さい。

貝森:教育格差に関する活動が少ないこともあり、同意してくれる人や応援してくれている人がいるのは本当に嬉しいです。少しずつ周りの人に知って貰えているのが、活動のやりがいだと思います。

綾野:イベントをした時にアンケートを取って、好意的なコメントを幾分か頂けたときは嬉しかったです。それ以外のところは結構苦労の連続ということもあったので、少しでも有意義に感じてくれた生徒さんがいてくれたことに安心しました。反対に課題点もたくさん見つかりましたが、そもそも具体的な活動を起こせた経験が少なかったため、実行することで得られた新しい気づきの数々は収穫でした。活動に対するフィードバックを受けて、より良い活動の形を目指していけることもやりがいの一つだと感じています。

貝森:そうだね。活動の中で次の活動へのきっかけを生み出せたときは嬉しいね。そもそも私は企画を作ることが好きなので、自分が作ったもので誰かに喜んでもらったり、影響が与えられるのがやりがいなのだと思います。

ー具体的にはどのようなものが教育格差になるのでしょうか?

亀井:ほんの一例にすぎないですが、私たちが課題として捉えている教育格差の事例については、受験や進学といった進路を考える時の「困り感」が挙げられると思います。いわゆる「大学ないな」とか「遠いな」とかですね。また、私が暮らしていた地域では、特に女性が進学することは当たり前ではなかったように感じます。「一人暮らしをしてまで、進学するってどういうこと?」みたいな。高校まではほとんどの人が行くけれど、その先で専門学校に行ったり、就職したりする人が多いです。でも、私は勉強したいと思っていたし、当時から教員になりたかったので、大学に行きたいと思っていました。そこで自分が周りと違っていることに、もやもやしていたんです。
いざ進学して上京してきたら、私が育ってきた環境とは違う環境があることを知りました。進学には「親和性」があると感じたんです。進学することに壁を感じる人とそうではない人がいると分かりました。
私の友人には東京出身の人が多いんですが、周りの人は私のような困難さは感じていなくて、むしろ大学に行くことは当たり前だった人が多かったんです。また、中高一貫校出身の人とも出会って、話を聞く限り、彼らはとても勉強しやすい環境にいたのだろうと思いました。友人と比べて、受験を意識するタイミングが遅かったとも気づきました。そのような違いにおいて、進学への「親和性」の有無を感じました。

ーどうしてそのような格差があるのだと考えますか?

亀井:説明した事例について、私が感じていた「困り感」は、、、大学を卒業した人が周りに少ないことによって生じているのではないかと考えました。身近な人が選択していない進路であるということが、大学進学に対する困難さ、壁を作っていたと思います。その中で私は東京の大学に進学して、このまま過ごすというのはなんか違うなと思いました。罪悪感というか……、同じような困り感を持っている子が絶対にいるはずなのに、その子たちをそのまま、進学に不利な状況にしておけないと思ったんです。

これから・大学生へのメッセージ

ーこれからの目標や予定はありますか?

亀井:団体としては変わらず、目の前にいる子どもの困り感を解決するために、できることを行うということですね。それぞれの活動も継続してやっていきたいです。

綾野:現状阿蘇塾以外へのアプローチが出来ていないので、阿蘇塾を拠点にしつつもう少し活動の対象を広げていきたいです。実際に色々な話が拳がっているので、ひとまず何かしらの形で行動に移すことが今後の目標です。

貝森:地方実践は秋田県の高校で活動を成功させることが目標です。学校現場の人たちと自分たち学生とのすれ違いを調整しながら、子どもたちがよりよい進路選択ができるようなイベントを行いたいと考えています。大きな目標だと、私たちの活動を通して子どもたちが、あの時のイベントはとてもよかったと言って、さらに活動の輪が広がっていくれると嬉しいと思っています。

亀井:個人的な目標ですけど、団体のミッションである「自分らしく生きるための環境づくり」は、自分自身の教育観でもあります。、実践を視野に入れながら、目の前の生徒が自分らしく生きられるような環境をつくっていくような教育を実現していきたいです。

ー最後に大学生にメッセージをお願いします。

綾野:自分も専門家ではないので、あまり偉そうなことは言えないのですが、こういった教育格差や地方教育の問題を知ってもらいたいです。もちろん、こういう問題を知ったからといって、具体的に何かしなくちゃいけないということはないと思います。それでも、とりあえず知識として持っておくことで、色々な場面で物の見方が変わると思います。そして、その変化をもとに、自分や周囲の進路選択を見つめ直すこと、そこに改善すべき課題を見出すことはとても有意義だと感じます。

亀井:教育格差の問題は、教育関係の学部にいても、触れる機会があまりないと思うので、知ってもらえたら嬉しいです。私はこの活動を通して、相手のことを丁寧に考え抜く「想像力」が大切だと思いました。相手の立場を考え、想像して言動を見直す努力をしていかなくてはいけないと思います。

 編集後記・タルトタタンさん各種SNS &公式サイト

編集後記
私自身は専攻として英文学を学んでいますが、子どもの時から教職になりたく、大学で教育に関する勉強、教職課程を受けています。また、私自身が地方出身であることも今回、タルトタタンさんにお話をお聞きしたいと思ったきっかけの一つでした。
現在、私自身は有難いことに学びたいと思える好きなことがあり、自分自身が所属する大学で素敵な教授や仲間と共に学ぶことが出来ています。しかしながら、自分で教育について学ぶ中で自分の置かれていた環境(学校、家庭、その他含め)がかなり恵まれていたことにも気づきました。タルトタタンさんを通して、自分の環境に対して考え直す機会を持って頂けたらと思っています。
また、個人的な言葉になってしまいますが、何かを学ぶことは場所や時間(「年齢」という概念も含む)を問うことではなく、何時であろうと何処にいようと平等であるべきだと思っています。「学ぶ」ことについても考えるきっかけにしていただければ幸いです。

また、今回インタビューを受けてくださったタルトタタンさんのSNSや関連サイトは以下の通りです。活動について具体的に気になった方、もっと知りたい方は、ぜひご覧になってみてください。

学生団体タルトタタンSNS・サイト一覧
団体概要:地域による教育格差の解消をめざす学生団体です。地方における教育環境の課題を解決するため〈学習支援〉〈イベント運営〉を行っています。詳細はSNSをご覧ください!

SNS:学生団体 タルトタタン 自分らしく生きるための環境づくり

団体連絡先:tarte.tatin.edu@gmail.com(渉外担当)
Twitter:https://twitter.com/tarte_tatin_edu
Instagram:https://www.instagram.com/tarte_tatin_edu/
note:https://note.com/tarte_tatin_edu
タルトタタンさんが活動されている阿蘇塾さんの詳細はこちらから。https://note.com/asojuku/n/nd076967ffa50

 

ガクセイ基地では他にも様々な学生団体にインタビューを行わせていただいています。ぜひ関連記事のリンクやサイト内の記事をご覧になってみてください。また教育に関するコラムも書かせていただいていますので、よければそちらもご覧ください。

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