食品業界

19卒向け)就活する前に食品業界について知っておこう。

 
今回は就職先として人気が高い「食品業界」を紹介しようと思います!
 
 
 
 
目次

 

  1. 食品業界の規模と特徴
  2. 食品業界の区分
  3. 食品業界のトレンド・動向
  4. 食品業界を目指すならキャリアプランを立てよう(部門別)

 

 

1. 食品業界の規模と特徴

―業界規模 : 食品関連産業全体で100兆

―食品工業は32兆円を超える

 

―食品業界は不況につよいが競争が激しい。

: いくら景気が悪くても食べることをやめるにはいかないので、昔から食品業界は景気変動に左右されないと言われてきました。ただ、いくら不況に強いとしても食品会社同士での競争は非常に激しいです。口にする食品だけにひとたび消費者の不信を招くと、トップブランドといえども一瞬にして土に落ちてしまいます。また、消費者の生活スタイルの変化に応えられないと、すぐライバルにシェアを奪われてしまいます。しかし、激しい競争は逆に考えるとビジネスチャンスがたくさんあるとも言え、昨今の消費者の健康意識の高まりは,食品業界に新たな市場を生み出そうとしています。

 

2. 食品業界の区分   

*メーカー:主に製糖、製粉、油脂/調味料/冷凍食品/食肉加工、水産加工/レトロと食品、インスタント食品/菓子、乳製品、パン/清涼飲料、ビール、ウイスキー/配合飼料、ペットフード/アグリ・バイオの関して製造・販売を行います。

食品メーカーでおこなわれていることは主に4つ挙げられます。

 

  1. 研究活動 : 食品における研究とは、研究開発、生産技術、食品分析、安全性試験を含みます。原材料、添加物から新商品の開発、既存商品の味などの改良をするため、研究を続けています。
  2. 商品の開発:各商品の開発、マーケティング戦略を考えます。様々な人々のニーズを探し、対応する商品を開発するために、トレンドにも敏感でいなければなりません。
  3. 商品の生産:開発の計画を実現させる段階です。工場管理では工場の生産計画の作成、実行、進捗管理、現場サポートなどを行います。また、品質の保証をするための細菌検査業務、各種工程の検査、教育・啓蒙活動、従業員の衛生管理などもおこなわれます。

 4. 商品の販売マーケティング、広告活動:小売り(ス―パー、コンビニなど)に対して商品の提案、広告などの営業活動をおこないます。最もコミュニケーション能力が求められる部署です。商品を売り込むために、各種メディアへの活用戦略、広告枠の買付け、広告計画の立案、実行などをおこないます。

 

 

*卸: 食品専門商社とも言います。食品卸売業が果たすべき役割は大きく分けて2つ、『商流』と『物流』です。『商流』は商品の売買によって商品の所有権が移転していく、即ち商売の流れを指し、『物流』は保管・加工・輸送など生産者から消費者の手にわたるまでの物の流れを指します。メーカーから仕入れた商品を品質管理し、需給をコントロールしながら必要な時に必要な商品を届けることや代金決済を請け負うなど、その役割は多岐にわたります。

もっと簡単に言うと、食品卸売業の役割は生産者(メーカー)から商品を仕入れ、小売業・外食産業などに対して販売・流通させることです。

 

*小売り:スーパー、コンビニなど消費者が商品と接する場所やサービスを提供するところです。

 

3. 食品業界のトレンド・動向

新しい食品表紙制度―「機能性表示食品」で食品業界の成長を期待でき

 

1.機能性表示食品は「体に良い」食品の新しい制度  

平成21年6月、新しい食品表示制度「機能性表示制度」の商品が発売されました。この制度は論文などの科学的な根拠を示せば、国の審査なしに、健康への効用を表示できる食品表示の新たな仕組みです。企業はその商品の販売60日前までに科学的根拠を示した研究論文を添えて消費者庁に届ければ良いことになっています。国の審査なしで「お腹の調子を整える」、「内臓脂肪を減らす」などの表示をできるようになりました。

 

2.機能性表示食品と「トクホ」との違い

消費者庁が出している「特定保健用食品」の説明は以下になります。

> 特定保健用食品(条件付き特定保健用食品を含む。)は、食品の持つ特定の保健の用途を表示して販売される食品です。特定保健用食品として販売するためには、製品ごとに食品の有効性や安全性について審査を受け、表示について国の許可を受ける必要があります。特定保健用食品及び条件付き特定保健用食品には、許可マークが付されています。 トクホは安全性や有効性の審査のために、人を使った臨床試験が必要です。そのため、企業には多額の資金が必要となります。また、申請から許可が下りるまで2年程度かかることで、マーケティングも難しくなり、商品も高くなりがちで、商品化のハードルが高いです。トクホ認定された食品は2016年10月末時点で1253品目に至り、トクホ市場は1997年の1315億円から2015年には6391億円と年々拡大を続けています。 そして、拡大するトクホ市場のなかで最も勢いがあるのが「飲料」です。2009年に1315億円だった市場は2015年には2290億円となりました。

(参考:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会発表資料)

引用:「特定保健用食品とは—消費者庁」(http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin86.pdf

閲覧日:2017.05.29)

1991年に始まった「特定保健用食品」表示制度は、「トクホ」とも呼ばれ、「機能性表示食品」とは似ています。

 

 

3.機能性表示食品のメリットとデメリット

*メリット:健康意識の高い消費者が機能性表示食品を買うようになることが考えられます。これから科学的な根拠がない食品は淘汰される可能性が高くなります。また、生産者としてはトクホより低コスト・短期間で商品を出せるようになりました。

*デメリット:機能性表示食品は国の認可が必要ないというのがポイントです。消費者にとっては、根拠に対して過大な言葉を使う商品に、消費者が惑わされてしまうことがありえます。逆に企業は、機能の根拠の責任を負うことになります。したがって、科学的根拠が確からしくないことが分かった場合、消費者が企業に対して不信感を感じることもありえます。

 

―卸、小売りのPB商品の増加

1.PBは小売業独自のブランド

食品業界の国内市場で近年、成長を続けているのがプライベート・ブランド(PB)商品です。小売業を主導として展開され、加工食品や調理済み食品、飲料など食品の各分野でPB商品の売り場面積が拡大しています。

PBとは、小売店・卸売業者が企画し、自ら生産した商品またはメーカーから仕入れた商品を、独自のブランドとして販売するものです。それに対し、メーカーが企画して生産し、独自商品として販売しているものは、ナショナル・ブランド (NB)と呼ばれます。

 

2.小売業、メーカーの双方にメリットあり

PBの特徴として、NBと同質の商品を比較的安く販売しているということが挙げられます。それが可能な理由は、まず卸業者を介さないため中間マージンがかからないことがあります。また、メーカーがNBを売ろうとする際には、全コストの3~4割といわれる多額のプロモーションコストがかかりますが、PBではほぼそれを行わないことで、コストをかなり抑えています。

小売業からの発注を受けるメーカーにとっても基本的に「完全買い取り」なので、確実に売り上げがとれます。まとまった販売量が見込めるためスケールメリットやコスト削減を行いやすい、などというメリットもあります。

 

3.日本のPBの市場シェアはまだまだ伸び

PB商品の「2強」といえるのが、セブンイレブンとイオン。両者のPBの売り上げは右肩上がりに推移し、2014年でそれぞれ8000億円前後となっています。

以前は安さを売りにしていたPBだったのですが、近年はPB商品同士の競争が激化し、他社との差別化が求められるようになりました。セブンイレブンの「セブンゴールド」など、NB商品よりさらに高品質・高価格を志向する商品も登場し、好調に推移しています。

流通経済研究所の推計によれば、2014年のPBの市場規模は2.84兆円で、市場シェアの9%を占めるまでになってきています。世界に目を向ければ、イギリスやスイス、スペインなどではPBの市場シェアが40%を超えており、日本でもさらなる伸びしろがあると期待されています。

 

おひとりさま需要 - 進む個食化、多様化するニーズ

厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると2015年の単身世帯の割合は26.8%で、04年の23.4%から3ポイント以上上昇したそうです。また共働き世帯の増加に加え、家族と同居していても食べる時間帯や好みの違いなどによって    個食化は進んでいるのだそうです。大手食品メーカー各社は今、その多様化するニーズに目をつけはじめています。

 

例えば、今は鍋つゆ市場は激戦状態だと言えます。ストレート鍋つゆでは3~4人用の家族が集まらないと食べることができません。しかし 個食タイプを販売することで食べる機会が増え、売上を伸ばしています。その他にも個食向け商品は、アイデア勝負だといえます。永谷園はロングセラー商品「麻婆春雨」に、電子レンジで温めて食べることができる1人前の商品を追加しました。キユーピーが発売した「つぶしておいしいたまごとポテトサラダ」は、丸ごと1個のゆで卵とポテトサラダがひとつのパウチ容器に入っています。パウチごとつぶしてもむだけで、コクのあるポテトサラダが簡単にできます。この商品は当初の販売計画を3割上回るほどの人気だということです。

 

4.食品業界を目指すならキャリアプランを立てよう(部門別) 

―マーケティング・商品企画・営業企画

:今や、何もしなくても商品が売れる時代ではなく、商品のリニューアルや新製品の開発・市場への投入は食品企業にとって最も重要なポイントです。特に他のメーカーに比べて商品の数か多く、その商品のライフタイムが短い傾向があるため、計画提案にはスピードが要求されます。そこで、商品カテゴリー別やブランド別に担当者が充てられているケースも多いです。この仕事の出発点は市場のリサーチ・分析、終着地は商品を市場に送り出すところにあります。この仕事で要求されているのはリサーチ・分析に必要なマーケティング理論の知識と鋭い洞察力、具体的なプランをまとめるための発想力、関連部署にポイントを伝え計画通りに動かすコミュニケーション力、調整力といったところです。さらに営業や売り場の生々しい現場感覚も不可欠です。こんなところもあって、実際は営業の現場で数年間経験を積んでから計画部門に配置される場合が多いと言います。

 

―営業・販売

:営業職は会社のエンジンのように重要です。営業といえば足と汗で稼ぐという泥臭いイメージがあるかもしれないですが、近年、食品業界の営業スタイルは大きく変化しつつあります。その背景の一つはコンビニ・スーパーといった量販店の力がますます強くなっていることがあります。この量販店のバイヤーを攻略するには説得力のある情報・提案が不可欠です。

具体的な仕事は店頭キャンペーンや売場演出、メニュー提案など、様々な企画を計画・実行しながら、売り上げを増やすための活動です。営業の仕事の魅力は会社の最前線で、市場が動く現場を肌で感じられることです。あるいは、市場そのものを動かしていけることと、流通や小売りの担当者と信頼関係を築き、ともに喜びを分かち合えることも魅力と言えます。

 

―R&D・開発・生産部門

:食品系企業では、開発部門としては研究所、生産部門として工場があります。研究所では基礎研究からリニューアル製品、新製品の開発などをおこないます。工場は、製品としてマスプロダクトをおこなう部門です。そして、研究所の仕事は理系出身者が中心となっています。とはいえ、必ずしも専門分野に限定されるわけではないです。もちろん、大学時代の専門を買われてさらに研究を深めるケースもありますが、幅広い商品に対応できる応用力が問われることが多いです。商品開発という仕事は、企画部門がまとめたコンセプトを商品という形に作り上げることです。具体的には、原料の選定、調合の組み立て、資料の選定、殺菌条件や賞味期限の設定、工場での生産方法の検討などをおこなうことになります。

 

―経営企画・経理・人事

:経理部や法務部は専門知識が要求されるため、商学部や法学部出身者が配属されると思われがちですが、意外なことにそんなこともないようです。仕事をしながら学んでいけば十分、実際の業務で通用するということです。人事部は、採用、研修、配置、組織開発、労政賃金管理などを担当します。いわば、人材を動かし、組織の活性化を図る部署です。

 

―広報・お客様センタ―・広告宣伝部門

:広報室はマスコミへの対応、消費者からの問い合わせへの対応などを担当します。ここから消費者相談室、お客様相談センターなどを独立させている企業が主流です。食品業界は一般消費者との接点が市場に多いため、早い時期からこうした対応窓口が充実されています。特に近年はインターネットを通じてネガティブな情報も拡散しやすいので、クレーム対応が重要課題の一つになっています。一方、広告宣伝部門は広告を制作するセクションです。とはいっても、広報・広告セクションで担当している企業もあれば、商品企画・営業企画などのマーケティング企画系の部署が担当する企業もあります。いずれも実際の政策は広告代理店と広告制作プロダクションが手がけることがほとんどなので、コンセプトワークや進行管理が仕事になります。

 

人間に生きて行くには食品は欠かせないものです。その食品を生産・流通、販売まで至る過程に関わる食品会社の大まかなことを書いてみました。ぜひ、就活を始める前に読んでおいて、その大体の概念を知った上で就活に入ったら良いと思います。

 

 

参考文献

https://en-hyouban.com/smartmap/26/

http://recruit.nippon-access.co.jp/3min.html

2017年度版 産業と社会研究シリーズ7食品、芝崎希美夫[監修]、産学社

 

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gakuseikichi

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