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開幕目前!?ツールドフランス見どころとは??

 今年は7月6日からフランスでツールドフランスが始まります。今回は、開催まであとわずかなツールドフランスを見どころ特集していこうかと思います。今まで見たことないよーという方も、是非この記事を読んで興味を持って頂ければ嬉しいかなと思います。

 

・ツールドフランスとは?

 ツールはフランス語で「Tour」と書き、一周という意味になります。1903年から開催されている世界最大級の最高峰ロードレースで、今年は総距離約3600kmとなり、行程は約3週間にのぼります。総走行距離は大変長く、運動時間やロードレースの競技柄を考えると「世界一過酷な競技」と言っても過言ではありません。

 

この期間、開催地では道路は封鎖されており、両脇には観戦客が訪れ、いっぱいに並びます。この規模から、オリンピック・サッカーワールドカップなどと並ぶ世界最大級のスポーツイベントとも言えるでしょう。大変規模が大きい故に、世界中から注目が集まります。開催国フランスは勿論のこと、世界190か国でレースの様子が放送され、日本では毎年JSPORTSが配信を行っています。

 

・21日間3600㎞ の物語

 出場するチームは18チームの世界最高峰のUCIワールドチームと、4チームの主催者がワイルドカード枠で選出されたUCIプロコンチネンタルチームで、全22チームになります。いずれも世界に名だたるトップチームです。1チーム9人の構成なので、198人が一斉にスタートを切りレースが始まります。

 

 レースは「ステージレース」と呼ばれる形式で行われます。1週間に1度休息日はあるが、毎日およそ140~230kmの「ステージ」と呼ばれるレースが行われ、街から街へ移動しながら全21ステージを走破する。あるステージでリタイアしてしまった選手は、それ以降のステージは出走することができないので、完走するためには、けがや体調不良があっても、必ず毎日のレースを制限時間内に完走し続ける必要があります。

 

 最終ステージのゴール地点は、毎年パリとなっており、厳しい3週間のレースを完走し続けた選手の一団が、シャンゼリゼ大通りへ“凱旋”するのが恒例となっている。

 

 各ステージにおいてステージ優勝というものが存在し、その区間でトップだった選手に与えられます。ステージ優勝は大きな名誉であるが、最大の栄誉とされるのは全ステージを通じての「個人総合優勝」です。

 

ステージごとのゴールタイムを積算して、その積算タイムが短い選手順に総合順位がつけられる。各ステージが終了後に総合トップの選手には、「マイヨ・ジョーヌ」(フランス語で“黄色のジャージ”)と呼ばれるリーダージャージが与えられ、次のステージではそのジャージを着用するため、一目で首位の選手がわかるようになっています。

 

これは、一度袖を通すだけでも選手にとっては名誉なことで、出場選手のトップ層は「マイヨ・ジョーヌ」を巡って戦います。黄色はツールドフランスを象徴するカラーとされています。今年は「マイヨ・ジョーヌ」誕生100周年を記念する年でもあります。

 

その他に覚えておくとよいジャージは、クライマー(山登りを得意とする、パワーを持ちつつも軽量な選手)が狙っていく「山岳賞」で白地に赤の水玉のジャージ「マイヨ・ブラン・ア・ポアルージュ」、スプリンター(平地を得意とする瞬発力とパワーが持ち味の選手)が狙っていく「ポイント賞」で緑のジャージ「マイヨヴェール」、開催年度内で25歳以下の誕生日を迎える選手の中で総合成績が最も上位の選手に与えられる白色のジャージ「マイヨ・ブラン」などがあります。

 

「マイヨ・ブラン・ア・ポアルージュ」では、ゴールや中間地点にスプリントポイントが設けられていて、この区間内で屈強な肉体と闘争心を誇るスプリンターたちが、スリリングなスピード勝負を繰り広げるので、迫力満点です。また、「マイヨ・ブラン」を獲得した選手は将来の「マイヨ・ジョーヌ」との期待がされます。

 

・ツールドフランスの見方

ツールにおいてポイントになってくることは、総合優勝を狙える選手は、実質5名ほどしかいないことで、その他の190名は、別の目的でツールを走っているということです。この点で観戦もどの選手を追っていけばいいかでややこしくなってきますが、注目する点が分かれば面白く見えるかと思います。

 

実は有力な選手と言われる層でも、ほとんどは毎日のステージでの「ステージ優勝」を争っています。このステージ優勝を専門で狙ってくる選手は、190名のうち90名くらいだと思われます。

 

それに対して、総合優勝を狙う選手は、毎日のステージで勝つ必要はありません。コツコツと上位でゴールを積み重ねていくことで、最終的にパリで最も合計タイムが少ない選手になれれば総合優勝となるからです。

 

常に好成績でレースを駆け抜けるには、タイム差の出やすい山岳ステージと平坦なコースでの個人タイムトライアルの両方で強さを発揮できるオールラウンダーと呼ばれる脚質を備えている必要となります。軽量な方が有利とされている山岳コースと、筋力を必要とする重量級が有利とされているタイムトライアルコースは全く持って性格が違うので、これらの両立は本当に難しく、それゆえに彼らがオールラウンダーと呼ばれます。それが、ツールの総合優勝はわずか5名ほどにしか現実的ではないとされる所以であります。

 

しかし、世界最高峰のツールドフランスともなれば、総合優勝はできなかったとしても、総合上位にも十分な価値はあります。トップ10までに入れるような選手は、来期も所属チームのオファーに困ることはないでしょう。もちろん、総合上位を狙うような選手はあらゆるコースで強いので、どこかでステージ優勝を挙げることも少なくないです。

 

198名のうち、5名が総合優勝を狙い、90名がステージ優勝を狙っているのであれば、残る100名は何のためにツールを走るのでしょうか。その答えは、チーム選手のアシストという形であります。そのため、彼らは、個人のステージ成績というよりも、いかにチームとエースのために働けたかで評価されることになります。具体的には、エースの風除けになったり、走るペースを調整したり、飲み物を準備してエースに渡したりなど、エースの成績向上のために走ることになります。エースの自転車がパンクしたら、自らの自転車を差し出すことも往々にあります。彼らが走り続けてその日のステージ成績を10位上げることよりも、エースの総合成績を1つも落とさないことに貢献することの方が価値のあるとみなされる選手層です。

 

 

・今年チェックしておくべき選手

個人的に今年熱い選手を6人選びました。どの選手を見ればいいだろうかと思う人はこの選手達を追って見れば観戦を楽しめるのではないかなと思います。

①クリス=フルーム(イギリス/イネオス)

チームイネオス(優勝最候補チーム)の代表選手です。「チームイネオスって何だ?聞いたことないぞ」という方も多いのかなと思いますが、昨年イギリス衛星放送スカイ社がこのチームのスポンサーから離れたため、イネオス社をスポンサーとして新しくつけたのでこの名前になっています。フルームは2015年から2017年の3年間個人優勝しており、2018年優勝のゲラントトーマスもイネオスに所属しているので、2年ぶり総合優勝(昨年は総合3位、チーム内2位)チーム5年連続総合優勝を目指します。

 

②ナイロ=キンタナ(コロンビア/モビスター)

チームイネオスの対抗馬としてチームモビスターがありますが、チームモビスター内でも最有力クラスの選手(昨年はチーム2位/総合10位)です。昨年のチーム成績自体はスカイよりもモビスターが優れていますが、今年もこの2チームの競り合いが見ものです。

 

③ゲラント=トーマス(イギリス/イネオス)

去年、総合優勝した選手です。去年まではあまり注目されていませんでしたが、去年の成績は良く、今年も期待が持てます。

 

④ロマン=バルテ(フランス/AG2R)

フランスは、100年以上の歴史を誇るツールドフランスが開催されてきたことからも分かる通り自転車の国です。しかし、この大会に関してはフランス人の総合優勝者は1985年以来、30年以上も現れていません。フランス国民も自国の選手が活躍しないツールにうんざりしていたであろう所に、2016年にバルデが総合2位に入り、一気に注目を浴びることになりました。2017年は総合3位、2018年は総合6位と、いま一番総合優勝に近いフランス人です。典型的なヒルクライマーで、山岳ステージでの攻撃的な走りを得意としており、山岳での他のオールラウンダーとの対決が見ものです。

 

⑤ミケル=ランダ(スペイン/モビスター)

チームモビスターのエース級選手です。2017年総合4位、2018年総合7位(チーム内トップ)ときているが、キンタナ同様今年はどう出るのであろうか。

 

⑥ペテル=サガン(スロバキア/ボーラ=ハンスグローエ)

2012年の初出場以来、接触事故による失格処分された2017年を除き毎年「ポイント賞」を貰っている。この選手については、総合優勝というよりも「ポイント賞」に注目できる。

 

 

・レースだけじゃない?その他の注目ポイント!!

 ツールドフランスの楽しみは競技性だけではありません。フランス国内、または隣接する国々を3週間に渡って巡るので、その景色にも注目したいです。

 

 映像では、ヘリコプターからの空撮や、レースに帯同する何台ものバイクからの映像、また選手のオンボード映像から現地の空気を感じることができるのも魅力のひとつです。鮮やかなジャージの選手たちが美しい景色を走る映像は、観ているだけでフランスを1周した気分を味わえます。

 

 ロードレース好きも、まだレースを観戦したことがない人も誰もが満足できる自転車の祭典がツールドフランスといえるでしょう。もうすぐ3週間にわたる長い戦いの火蓋が切られます。

 

 

・どうやって見る?ツールドフランス

自転車レースを楽しむときに、最もおススメなのはテレビ観戦です。刻一刻と移動していくレースを、複数の視点で俯瞰して観ることができるので、タイム差や選手の情報も一目で確認することができるからです。生で見ていたらわからないことも、詳しい実況や解説を聞けばレース状況を把握しやすいです。

 

①家のテレビでゆったり観戦

J SPORTS

国内最大級のスポーツテレビ局 J SPORTSは例年ツールドフランス全21ステージを生中継しています。スカパー!やケーブルテレビ、そしてPCやモバイル機器でも視聴ができるオンデマンドなど、様々な契約が選択可能です。

 

NHK

生放送ではないが、毎日のステージを25分のハイライトにまとめた「Daily ツールドフランス」は例年毎日NHK BS1で放映されている。簡潔に、見所やポイントがまとまった番組なので初めての方はこちらもおすすめ。今年の情報はまだ出ていないが、おそらく今年も放送するでしょう。

 

②外でワイワイ観戦

ラファ直営店(東京、大阪、福岡)

サイクルアパレルブランドのラファ(Rapha)は、カフェを併設した直営店「クラブハウス」でレースのライブビューイングを行なっています。ツールドフランスの開催期間中はその模様をライブで放映します。ロードレースファンが集まり、わいわいと観戦するのはとても楽しいかと思います。なお、毎週土曜日にはツールドフランススペシャルトークセッションが放映前に行われます。ツールをより楽しく、深く見ることができるようなセッションになるでしょう。

 

 

 

いかがだったでしょうか。今年もあと一週間ほどで熱いレースが始まります。日々の刺激が欲しい方、フランスの景色をおてがるに楽しみたい方、スポーツ観戦の好きな方、もちろんこれらに当てはまらない方も是非是非ツールドフランスを楽しんで頂けると嬉しく思います。

 

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