こんにちは!2021年も残りわずかとなりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?今回は法学部に所属し、日々法律について学んでいる私が「こんな法律もあるんだ!」と驚いた「国民の祝日に関する法律」についてご紹介したいと思います。
目次
なぜこの法律を知ったのか
まず始めに私がこの法律を知ったきっかけをお話ししたいと思います。きっかけは些細な日常会話でした。バイト先の店長に「祝日だと時給がプラスになるんだけど、元日って祝日?」と聞かれたことでした。その時私は「カレンダー上では赤いから祝日ということでいいのか?それとも違うのか?」と疑問に思い、すぐには答えを出せませんでした。そこで調べたことが今回の始まりでした。
結局のところ元日は祝日なのか
そんなことから調べてみると「国民の祝日に関する法律」というものに出会いました。名前のまんまの通り、国民の祝日に関する法律です(笑)。この法律の第二条【内容】に『「国民の祝日」を次のように定める。』とあり、一番最初に「元日 一月一日 年のはじめを祝う。」とあります。このことから、元日は祝日であることがわかるとともに裏付けられます。
「国民の祝日に関する法律」の中身をみてみよう!
私たちの生活にとても身近な「祝日」。これを機にこの法律の中身を少し覗いてみませんか?法律と聞くと堅苦しくて難しい印象を持っている人が多いと思いますが、この法律はとても短く簡単なのでぜひみてみましょう!
この法律は昭和23年7月20日に法律第178号として施行されました。昭和23年は1948年なので、73歳の法律です。
この法律はたった三条の条文で成り立っています。
第一条は【意義】としてこの法律の意義が書かれています。
”自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。”
祝日にはこのような意義があったのですね。私は「休みだ!ラッキー☆」としかあまり思っていませんでした。(笑)
第二条は先にも上げたように【内容】として、16の国民の祝日が書かれています。
国民の祝日 | 日にち | 内容 |
元日 | 一月一日 | 年のはじめを祝う。 |
成人の日 | 一月の第二日曜日 | おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうをする青年を祝いはげます。 |
建国記念の日 |
政令で定める日 (二月十一日) |
建国をしのび、国を愛する心を養う。 |
天皇誕生日 | 二月二十三日 | 天皇の誕生日を祝う。 |
春分の日 | 春分日 | 自然をたたえ、生物をいつくしむ。 |
昭和の日 | 四月二十九日 | 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。 |
憲法記念日 | 五月三日 | 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。 |
みどりの日 | 五月四日 | 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。 |
こどもの日 | 五月五日 | こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。 |
海の日 | 七月の第三月曜日 | 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。 |
山の日 | 八月十一日 | 山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。 |
敬老の日 | 九月の第三月曜日 | 多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。 |
秋分の日 | 秋分日 | 祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。 |
スポーツの日 | 十月の第二月曜日 | スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う。 |
文化の日 | 十一月三日 | 自由と平和を愛し、文化をすすめる。 |
勤労感謝の日 | 十一月二十三日 | 勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。 |
このようにひとつずつ詳しく見てみると「この祝日はこういう意味なんだ〜」と新たな発見がありますね。
最後の第三条は【休日】として、
①「国民の祝日」は、休日とする。
②「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。
③その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。
の三項があります。
ここまで国民の祝日に関する法律の中身を見てきました。私たちの生活に身近ということもあるかもしれませんが、法律の中には、このように意外とわかりやすく簡単なものもあります。
国民の祝日について-内閣府:https://www8.cao.go.jp/chosei/shukujitsu/gaiyou.html
最後に
今回は、「国民の祝日に関する法律」について見ていきました。私のように「祝日=休み」という認識だけの方もいらっしゃるのではないでしょうか。これからは、もう一歩踏み込んで祝日の内容や意味を気にしながらその日を過ごしてみるのはいかがでしょうか。また、堅苦しくて難しそうな法律に対してのイメージが少しでも変わればいいなと思います!
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