初めてポテトチップスの量産化に成功した、長い歴史を持つスナックメーカーの湖池屋。皆さんも日頃から店頭に並ぶ商品を見ることも多いのではないでしょうか。
今回は入社3年目(2014年 当時)のマーケティング部所属、河本さんにお話を伺いました。
目次
女性にも手に取りやすい商品を
-河本さんのお仕事について教えてください。
一言にマーケティングと言ってもいろいろな仕事があるのですが、私は新商品の企画・開発や販売促進企画などを考える仕事をしています。私がマーケティング部に配属されて、初めて担当した商品がトルティアチップスシリーズです。
▲トルティアチップスシリーズ第一弾の『アボカドクリームチーズ味』クリーミーな味わいにコクと酸味が加わって、飽きのこない味に仕上がっているとのこと!第一弾にして大ヒット商品に。
-この商品を企画したきっかけはありますか?
従来のスナック菓子は「濃厚な味」や「ユニークなパッケージ」などのイメージが先行して、どちらかというと男性が手に取りやすい商品が多いと感じていました。そこで、雑貨みたいにかわいくて、ホームパーティなどにもぴったり合う、「女性も手に取りやすく、食べやすいスナック」を作りたいと思ったことがきっかけとなりました。
イメージを伝えて、形にしていく
-新商品を考える過程を教えてください
商品の外観については、パッケージのイメージをデザイナーさんに伝えて撮影などを行っていきます。また、中身の味作りやスナックの形は商品開発部と担当者でイメージを共有し、試食を繰り返しながら作り上げていきます。
―企画から完成まではどれくらいの期間がかかるのでしょうか?
長いものから短いものまで様々ありますが、今回、私が担当したトルティアチップス アボカドクリームチーズ味は約1年の期間を要しました。
▲『ほんのりフルーティなトマト味』パッケージも淡い赤色で“かわいい”ですね。
企画を一任される重圧
-新入社員として入社して、最初の配属がマーケティング部だったのですね。早い段階から商品の担当をされたそうですが、任された当時はどうでしたか?
パッケージの作り方や業者さんとの交渉の仕方など、右も左もわからない状態で予算や納期、販売目標のことを考えなければならず、本当に大変でした。また、交渉する相手がみなさん年上の方ですので、戸惑いもありました。商品の企画から販売まで携わることができるのは、光栄で楽しい反面、様々な方に協力していただかないと成立しない仕事でもありますので、その点は非常に難しさを感じています。
いざ商品を作るとなると、実際にたくさんの人や物、お金が動くことになりますので、失敗することはできません。責任の重さを感じながら、日々の仕事に取り組んでいます。ですので、そういう苦労を経て、担当した商品が店頭に並んでいるのをみると、やはり誇らしい気持ちになりますね。
▲トルティアチップスシリーズは、アボカドを皮切りに、トマトやライムと、女性目線でフレーバーが考えられています。
-企画をする際に気をつけていることはありますか?
どんなものが人気か、これから流行しそうかを自分の目で確かめることや自分の商品に関して「自分が一番下調べをしてきた」という自信を持つことが企画をする上で大事だと思います。自ら現場に足を運んだ経験や聞いた声を語ると説得力が増すので、交渉相手にも納得していただけるという場面も少なくありません。
自分で考え、分析する力を
-商品企画をやりたいと考える学生が、学生時代にやっておくべきことはありますか?
店頭の商品が「どういう理由で手に取られていくのか」ということを考えておくことが大切だと思います。ずっと観察していると、売り場の変化や流行に気づくことがあります。現在の仕事もその分析から始まるので、とても重要な視点だと考えています。
ありがとうございました!
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