就活/働く/企業訪問

学生も最大のチャンス!/ (株)一平ホールディングス

新型コロナウイルスによる経済への大打撃は、かつてのリーマンショックをも超えると言われています。

未曾有の事態の影響により就職氷河期が来ると言われ、就職を控える大学生にとってこれほど不安なことはありませんね…

こういう時だからこそ大学生が希望を持てるような、かつての厳しい状況を乗り越えて現在活躍している社会人の先輩方の前向きなお話を伺う企画を考えました。

今回は100%九州産の小麦と雑穀を使った「九州パンケーキ」の魅力を世界に広めた株式会社一平ホールディングスの代表取締役 村岡浩司さんを取材させていただきました!

今世界で話題の九州パンケーキ。実は10年前の悲劇を乗り越えたからこそ誕生した!?

実は今から10年前、2010年に宮崎で口蹄疫という家畜伝染病が流行ったんです。牛や豚は次々にこの伝染病にかかり、感染拡大が収まらず宮崎県は非常事態宣言を出しました。今のコロナの現状と同様に宣言が出されたその日から家業の飲食店「一平」をはじめ、私のお店にはお客さんが来なくなりとても苦労しました。やっと宣言解除されたと思いきや、今度は新燃岳の噴火、鳥インフルエンザ、東日本大震災と災いが続き、宮崎の経済は足掛け2年間ほど停滞し苦しんでいたんです。そんな苦しい状況で新しい収益プランを見つけなければ!という思いのもと生まれたのが九州パンケーキです。

この苦しい体験は財産?!

あなたたちが今の年齢でコロナウイルスによる社会変化を体験できているということはとても大きな財産だと私は思います。私は2010年に宮崎で口蹄疫を体験したからこそ、現在の混沌とした状態でも心を落ち着かせ次にやるべきことを冷静に判断できているわけです。体験は何事にも変えられません。今、世の中で起こっている社会変化をじっくり観察して、ただの社会現象ではなく自分の体験(自分ごと)として捉えておくと必ずその苦しい経験はあなたにとって大切な財産になるでしょう。

大変な今こそ学生がすべきこととは?

今こそ内側に籠もればいいと思いますね。内側に籠もるというのはとても自由だという意味です。外出自粛によってフィジカルに体がロックダウンされているけれど、そんな時のあなた達の頭の中はとても自由だからです。思考を深めたり勉強をしたりそういったことができる時間がたっぷりあります。私は経営者として忙しくなかなか自己に向き合う時間が取れなかったけれど今閉じこもることで頭にいろんなアイデアやサービスのイメージが湧いてきて、次の2021年から始まる世界が楽しみに思えます。

想像を超える困難!村岡さんの学生時代

私は地元宮崎の高校を卒業後にアメリカ・コロラド州の大学に進学したのですが、1988年のアメリカはかつてない不景気に陥っていた時期でした。当時は日本人や黒人に対する人種差別運動も強く、英語が喋れない自分は完全にマイノリティ的立場に置かれていましたね。そんな状況の中で私はアメリカで初めて起業しました。

今もしも日本・世界の学生に声が届くなら

今まで築き上げて来た(今までこうあるべきだと考えられて来た)世の中のレイヤーや序列みたいなものがコロナによってリセットされています。これまでの常識がコロナ後の常識であるとは限りません。世の中の序列がフラットになることで、学生含め誰にでも平等にチャンスが巡ってくると思います。

ビジネスチャンスを得るために経営者と会うには、これまでは誰かに紹介してもらって名刺交換することがルールだったけれど、SNSで繋がれる時代には、ちょっと調べればわかるから名刺交換なんて要らない。学生が直接経営者に連絡して何かプロジェクトを起こすことだってできるかもしれない。年齢に関係なくスタートラインに立てる、そんな10年に1回のチャンスだと思ってます!

アフターコロナの時代に求められる人とは?

これから先は社会をより良くするアイデアを生み出す人が求められます。昔は豊富な経験と社会問題に対する解決策を持つ人がパワーを持っていました。けれど今解決策はクラウドの中にいくらでもあって検索すればわかる。だからこそ社会をより良くするアイデアを生み出す人が力を持ち、存在感を放つようになると思う。そこに於いて年齢は関係ありません。50代の自分も10代のあなたたちであってもアイデアを出すことができる。そんなユニークな時代が来た!と考えると希望が湧きませんか?

ステイホームじゃなくてステイファーム?

コロナで景気が悪くなると、就職と考えると選択肢が狭まってしまうかもしれないけど、これからは新しい時代になります。今まではどういう企業で働いていくら給料もらうかが選択基準だったと思うんですよ。でも今後は「生き方」の選択。今は東京の会社に就職しながら九州で働ける環境も整っている。九州で旅をしながらリモートで働く生き方もある。今豊かな生き方の選択をするならステイホームじゃなくてステイファーム(Farm=農場)もありかも。

就職に悲観的になる必要はありません。経済が立ち上がっていく中でどの会社がアフターコロナに強いか見極めていくために、学校を卒業して2年くらい社会貢献的活動をしてみたり、就職を前提としたインターンしてみたり、旅をしたり。そういうことをやってもいい時代なのかもしれませんね。

 

(取材後記)
今回の村岡さんの取材を通して、こんな時代だからこその希望を感じ、明るい未来に向かって今すぐ行動したいとはやる気持ちを抑えられませんでした。「今コロナショックにより全世界の学生達が同じ苦しみを共有し、同じ感覚でいる。ということは、あなたが今目の前にいる人を納得させるものをもしも作り出すことが出来たならばそれは世界中の人を納得させられるということです。こんなことは数十年に1回しかないでしょう。これからものすごい社会変化をもたらす革命的なアイデアやテクノロジー、サービスが生まれると思いますよ。」村岡さんのこの熱い言葉を胸にしっかり刻んで、私の想いを世界に届けるためのアートやプロダクトについてのアイデアを書き出そうと思いました。

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gakuseikichi

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