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【ヘルスケア・医療機器業界はブラックなのか!?】国内シェアNo.1のベッドメーカー、パラマウントベッド株式会社の社員の方にリアルをインタビューしてみた

ヘルスケア・医療機器業界と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持ちますか?

近年の医療系ドラマや漫画などの影響もあり、なんとなく「ブラックっぽい」「仕事が大変そう」と感じている学生も多いのではないでしょうか。そんな学生の疑問を解消すべく、今回はヘルスケア・医療機器業界のリーディングカンパニーの1つであるパラマウントベッド株式会社の社員、近村さん、笠本さん、岩田さんにインタビューをさせていただきました。

パラマウントベッド株式会社
1947年、病院用ベッドの専業メーカーとしてスタート。高齢者施設や在宅介護分野、ベッド等の点検・メンテナンス、福祉用具のレンタル卸など、国内外で事業の多角化に挑んでいる。近年では健常者に対して快適な睡眠環境を提案する健康事業にも進出。海外納入実績は110ヵ国以上、医療・介護用ベッドでの国内シェアはNo.1を誇る。HP:https://www.paramount.co.jp
 
近村 由香さん:現人事部 マネージャー。パラマウントベッド初の女性エンジニアとして入社し、技術者としてベッドの開発や研究に携わる。
笠本 達矢さん:現人事部 係長。営業部所属時代は、パラマウントベッド東京支店にて都内23区の営業を担当。
岩田 都さん:現人事部。元営業部所属。就活時代、祖父の入院と病院のボランティアをきっかけに医療機器業界を志望し、パラマウントベッドに入社。
 

まずは以下の項目についてそれぞれ詳しく聞いてみました。

・休暇に関して 

・残業 

・職場の雰囲気 

・ボーナス 

・育休産休取得 

・女性の働きやすさ

・各種ハラスメントへの対応 

 

休暇に関して

一般的な有給取得日数の平均は10. 1日です。パラマウントベッドの平均有給取得日数は約8.3日なので、ほぼ平均的な数値と言えるでしょう。また、休みの日に仕事が入ることはほぼないそうです。

岩田さんが営業時代の休暇の取り方について教えてくださいました。

岩田:私は仕事とプライベートをきちんと分けたいと思っているので、有給はかなり取得しています。自分の予定に合わせて1時間前倒しして出社したり後倒しして出社したりすることもでき、休みはとても取りやすいです。また、休日は社用の携帯やパソコン等を会社に置いて帰宅しています。お客様関係や急な案件がある場合はグループ会社と連携して臨機応変に対応しますが、基本的にはオフにしています。

まとめ

以上のように、休暇は取りやすいことがわかります。繁忙期以外の期間は休暇を上手く活用して海外旅行に行く社員の方もいるそうなのでプライベートもかなり充実させられます。また、パラマウントベッドでは会社に10年在籍すると海外旅行に行くことのできる制度もあるそうです。

残業 

平均の月の残業時間は15時間だそうです。日本の企業の平均残業時間が24〜25時間なので、それと比較するとパラマウントベッドの残業時間はかなり短く、ホワイトな企業と言えるでしょう。また、この残業についても会社から与えられた仕事をやっているという感覚ではなく、社会貢献や会社の存在意義を考えて自分の意思で行っている社員が多いそうです。参考:https://legalet.net/black-company-overtime/

笠本さんが営業時代の1日のスケジュールを教えてくださいました。

笠本:当時の一例として紹介します。8時に出社し、1時間ほど事務作業をした後、午前中にお客様の元へ約2件、昼食を挟んで午後に2〜3件伺います。去年は主に1日あたり4〜5件、お客様のところへ回っていました。繁忙期は8時から19時まで働くこともありますが、基本は8時に出社した場合は午前中に事務作業を行い、お客様への営業が終了した後はそのまま直帰して18時頃に帰宅します。逆に午前中に家から直接お客様の元へ向かう場合は午後に会社に戻り、事務作業をしてから帰宅します。どちらのパターンも労働時間はおよそ8時間です。

まとめ

残業はありますが時間は短く、社員の意識としても使命感を持って仕事に取り組んでいます。また他の企業と比較して残業代が高いことや、営業部はみなし残業代が15時間分先に出ることからホワイトであると言えます。そして笠本さんのお話から、残業の多いイメージのある営業職でも働き方の自由度が高く、自分のスケジュールに合わせて時間を調整できることがわかりました。

職場の雰囲気

今年で入社7年目になる岩田さんは入社以来、一度も人間関係に悩んだことがないそうです。

岩田:パラマウントベッドで働く社員は真面目で優しくて熱意のある方がとても多いです。業務で困っていることがあると声をかけてくれたり、手を貸してくれたりします。思いやりのある行動をするという社風が先輩から後輩へ、後輩からその後輩へと引き継がれている印象です。

まとめ

人間関係の悩みによって転職を考える人も多い現代で、人間関係の悩みを持ったことがないことや社員同士の仲が良い点はかなりホワイトだと言えます。

ボーナス

ボーナスの算定期間に就業実績のある人には必ず支給されます。ボーナスの金額は固定ではなく、実績に合わせて増減するそうです。またボーナスは勤務態度や売上数字のほか、その年の当初に社員自身が立てた目標に対してどれだけ実現できたかも含めて評価されます。

岩田:パラマウントベッドはチームで働くという意識が強くあり、個人の成績がその課や支店の成績にも繋がります。例えば自分がミスをしてしまったとしても先輩がカバーしてチームで目標を達成できればその分評価してもらえますし、営業で個人成績が良くなかったからと言ってボーナスがカットされることもありません。

まとめ

頑張ったら頑張った分だけ評価され、ボーナスに結びつく点は「挑戦」というキーワードを大切にしているパラマウントベッドならではものだと言えるでしょう。また、チームで助け合って成果を出すという点も人を思いやる社風のパラマウントベッドらしいと感じました。

育休産休取得

女性の育休、産休からの復帰率が100%であることに対し、男性社員の取得率はおよそ1%だそうです。

近村:私は子どもを出産してから時間に制約のある働き方に変わりました。しかしそこで嫌な顔をされたり、自分のモチベーションが下がったりすることもありませんでした。また、かつて所属していた部署の上司が男性だったのですが、その方にも子どもがおり、送り迎えに行くという理由で時短勤務をしていました。そのため、私も柔軟に働きやすかったです。

まとめ

数値的に見ると男性社員の取得率が低いことは事実ですが、近村さんのお話から男性社員も育児に参加しやすい職場環境であることがわかりました。

女性の働きやすさ

女性の管理職(課長、マネージャー以上)の割合は2.8%、主任や係長といった役職がついている人は7.3%です。20年前は自力でベッドを運んで営業に向かうといった力仕事が多く、男性を優先的に採用していたことから女性社員の割合がまだ少ないです。そのため現在は女性の管理職の数値も低くなっています。しかし現在では女性を3割以上採用するようにしているそうです。

近村:私は社内で女性初のエンジニアとして入社しましたが、女性だからといって差別的な扱いを受けたことはありません。またパラマウントベッドでは、女性の技術者たちが女性であることを強みにした製品提案やプロモーションをするプロジェクトも行っています。例えば少し前には授乳チェアを開発し、製品として販売を行いました。女性社員は数としては少ないですが男性社員に負けず劣らず、熱意を持って設計やデザインをしています。

岩田:私もむしろ、女性が多い場所より男性社員が多い場所の方が活躍できるんじゃないかと思います。看護師さんや介護士さんはまだまだ男性よりも女性の方が多いですし、男性禁止のエリアもある中で女性であることは大きな強みになると思います。

まとめ

現在は女性の若手社員が多く経験者も少ないため女性役職者の割合は低いですが、数年後には女性社員の数も増え、数値は改善していくと考えられます。また、女性の活躍の幅が広がる取り組みも行っている点でも女性が働きやすい職場環境だと言えます。

各種ハラスメントへの対応

会社内でハラスメントが起こった場合は企業倫理室で対応しています。また社内の部署で相談し辛い時には外部の専門家の方に窓口になっていただき、連絡することも出来ます。パラマウントベッドでは入社した社員1人ずつにマナーブックを配布しており、巻末には社員が連絡先に戸惑うことがないよう、各種窓口の連絡先を事案ごとに記載しています。

ーお仕事をされていて、実際にハラスメントやトラブルに遭遇したことはありますか?

笠本:相手のことを考えずに一方的にパワハラやセクハラをする行為は、パラマウントベッドでは無いに等しいですね。また、医療系の営業職と聞くと結果を出さなければ叱られるイメージがあるかもしれませんが、売上が出せなくて怒られた経験はほぼありません。ノルマを課せられて「達成するまで帰ってくるな!」と言われるようなこともないです(笑)。

近村:20年間技術者として働いていましたが、パワハラやセクハラは聞いたことはないですね。特に技術職は営業職よりもかなりマイルドだと思います。

岩田:社外への対応では、不安に感じた場合は上司に相談し一緒に来てもらうなど、常にコミュニケーションをとれていたので、未然に防ぐことができていたと思います。

まとめ

会社内のハラスメントはありませんが、会社外でお客様と対応をした際にパワハラやセクハラとなりうる場面に遭遇することがひょっとしたらあるかもしれません。しかし岩田さんのお話からも分かるように、その場合の対処もしっかりとされており、報告もしやすい環境なので女性も安心して働くことができると感じました。

ここからはパラマウントベッドの魅力や働き方をより深く知るため、さらに詳しくお話していただきます。

ーパラマウントベッドに入社しようと思ったきっかけは何ですか?また入社される前に持っていたイメージと実際に入社されてからでは、医療機器業界に対する考え方はどのように変化しましたか?そのギャップがありましたら教えてください。

笠本:大学時代の先輩の「社会貢献を視野に入れた時、シェアの高い企業であれば自分から発信して業界を変えることができるのではないか」という話をきっかけにシェアの高い企業を調べていた際、パラマウントベッドに出会いました。シェア率の高さをはじめ、スポーツや人の健康に携わることができる点、チャレンジ精神がある点が自分とマッチしていたので入社を決めました。

近村:誰に対してベッドを設計するかを考えなくてはならないことに驚きを感じました。ベッドは寝る人のことを考えて作るべきものだと考えていたのですが、それだけでなく看護師さんや病院を経営する側のことも考えなくてはならなかったんです。経営者と看護師さんと患者さんではベッドに求める条件が違うので、それぞれの買い手やユーザーの視点に立ち、何を実現すべきかを明確にしてベッドを設計することが新鮮でしたね。

ー医療機器業界を志望している大学生や志望を悩んでいる大学生に向けてメッセージをいただきたいです。パラマウントベッド、そして医療機器業界の魅力や強みをお聞かせください。

岩田:医療の現場の方と直接的にコミュニケーションをとる機会が多いので、人の役に立っていると実感できるところがパラマウントベッドの魅力だと思います。医療業界全体の強みでもありますが、社会貢献がしたい、困っている人を助けたいという気持ちがある人にとっては、非常にやりがいや使命感を持って働ける仕事だと思います。

笠本:私たちが相手にしているお客様は、人の命や思いを背負って日々勉強しながら勤められている魅力的な方々が多いです。そういった業界で一生懸命働けることは自分の身にもなりますし、スキルはもちろんマインド面でも成長できる素晴らしい業界だと思っています。

近村:トップシェアの会社ということで、病院の有名な先生や大きな大学病院から「一緒に仕事をしませんか?」「こんな機能を持ったベッドや周辺システムの開発をやりたいです」と言っていただけることが非常に増えてきています。こうした、業界をリードしていく責任感がやりがいに繋がっています。技術者としての魅力は、医療の学会に出て最新の医療のトレンドを常にキャッチアップしながら、どの競合よりもいち早く設計を進めようという使命感を持って仕事ができるところです。

ー取材は以上です。近村さん、笠本さん、岩田さん、ありがとうございました。

全体のまとめ

ヘルスケア・医療機器業界のリアルな働き方を知るための企画として依頼した今回の取材を快く受け入れ、企業側としては明かしにくい細かな数値や会社の制度、働きやすさなどを私たち学生に丁寧にご説明してくださった点からも、パラマウントベッド株式会社がいかにホワイト企業であるかがよく分かります。そして冒頭で紹介したパラマウントベッドの職場環境や休暇などの項目を見て感じ取れるように、ヘルスケア・医療機器業界は働きやすく、大きなやりがいを感じることのできるとても魅力的でホワイトな業界であることが分かりました。

終わりに

パラマウントベッドの社員の方々にお話を聞いていると、本当に自分の仕事に責任感と情熱を持って取り組まれていることが伝わってきました。また「困っている人を助けたい」という思いをお客様はもちろん、社員同士にも持って支え合いながらお仕事をされている温かくて素敵な会社だと感じました。パラマウントベッド株式会社の皆様、この度は取材を引き受けてくださり本当にありがとうございました。

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