2. ワークスタイル
実はここで働いている約8割の方が「フリーアドレス」で働いています。
“フリーアドレスとは、社員が個々に机を持たないオフィススタイル。”
引用元:Wikipedia
なので、どこでも働くことができることが最も重要です。
Gensler Design
Copy Right Jun Fujinuma
ビル全体にWi-Fiがとんでおり、電源が様々な場所に設置されています。必要な書類管理もネット上で行っているので、PCがあればどこでも仕事することができます。
当社では、週2回月8回まで、上司の許可があれば自宅などオフィス以外の場所で勤務ができる制度(フレックスワークプレイス制度、通称FWP)があり、多くの社員がこの制度を利用しています。とくに子育てをしていて且つ「働きたい」という意思のある女性も多く、育児と仕事が両立しやすいワークスタイルです。
■フリーアドレスだと、気の合う仲間とだけで固まってしまうような気もするのですが実際はどうでしょうか?
-職種によりけりで、営業職の方はフリーアドレスでどこでも座れるという方が多いのですが、オフィス内はある程度各部署のエリアが決まっているので、自分の所属部署のエリアで、好きな席に座る社員は多いです。
仕事をする上で、ひとりでできるものとそうではないものがあったりするので、そういった場合には、周りに同じチームがいたほうが質問や相談がしやすい、という理由からです。
ただひとりで集中したいときは社員食堂で仕事をする社員も多いです。
社員食堂を一から作り上げてきた髙山さん。「なんでも聞いてね。」
■この社員食堂はどのようにつくられたのですか?
-周囲に飲食店が少ないという環境や、社員にアンケート事前に取り、ニーズがあることを前提にカフェテリアを作っております。弊社はフリーアドレスの社員が多いので、社員食堂はもちろん、オフィス内全体に無線LANを構築し、どこでも仕事ができる環境です。
一般的には、昼食時しか使用しない社員食堂は、福利厚生施設として位置づけ、減免措置を受けるのですが、弊社の場合、終日、業務を行う場所なので、減免措置は受けず、福利厚生施設ではないという扱いです。
■いつごろから「フレックスワークプレイス」制度を取り入れたのですか?
-制度自体は、この建物が完成する2-3年前から一部の部署で仮運用しておりました。総務としては、当初の設計時、約5000以上の人がこのビルに全員出社すると、フリーアドレス者用の執務席が混むことが予想され、いかに会社に来なくて済むようなことができないか?という中で出来た制度ですが、結果、ITツールの進化もあり、モバイル化が進んでいたのでそれが実現しました。
■「メニューが毎回変わる」ことについて、仕入れや、同じメニューでも量が出る日、出ない日という変動を考えると、バランスを取りながらの仕入れ・在庫管理が大変だと思うのですが、どのように調整されているのですか?
-開設当初は、大変でしたが、3年目あたりからは、それまでの実績データが取れてきており、全体のメニューで、社員の好みもデータでわかるようになり、無駄のない管理ができるようになりました。また、入館に関してID-Cardをタッチしてゲートを通過するため、玄関が開く、8:00から10:30までに入館した人数をカフェテリアでも把握し追加調理などの対応ができるようにしております。
■ラインナップが広がれば広がるほど、社員の方にとっては嬉しいことですが、コストがかなりかかってきてしまうと思うのですが…
-社員の嗜好が、データ化されているので、ラインナップを増やしても、予測食数がある程度わかるため無駄がでないようなメニュー構成になっています。
弊社内には、正社員だけでなく、派遣社員、パートナー企業の社員も勤務しているため、会社からの補助がない形での価格設定で、1食あたりに材料、人件費、光熱費などが入っています。品質や味が良ければ、その対価に合ったものには、個人のお金で支払うわけで、委託している給食会社さんが、利益も含めきちんとコストを考えているので、単にコストが増加することはありません。
食べる、食べない、何を食べるかは、個人の判断なので、施設内のコンビニやカフェでの軽食なども含め個人が選択してもらえるようにしています。
■こだわった点はどこですか?
-この社員食堂は、ランチタイム以外はオフィスとしてフル活用しています。実際、このビルのなかには大きな会議室というのはなく、100名以上で行なうミーティングなどは、社員食堂の一番広いエリアを使っています。例えば、大きな講堂のような会議室を作っても、そこを1年間の内にどのくらい使うかを考えたとき、投資分に見合ったリターンがないというのも理由のひとつです。
■社員食堂を作るうえでどのような点に気を付けていますか?
-メニューや料理の種類を豊富にしたり、価格もお手頃のものから高めのものまで用意していて、社員それぞれの選択肢を増やしています。
この和室も、日中は会議に夜は接待や宴会にも使われています。
3.感想
オフィスや社員食堂が、ワークスタイルに合わせて作られていることが最も印象的でした。フリーアドレスならではの「どこでも働くことができる環境」はとても素敵だと感じました!
日本ヒューレット・パッカード株式会社
・ https://www.hpe.com/jp/ja/home.html
■アーカイブ■
【社食特集】第1弾:大都会の中に畑が?!“異空間”で仕事する! / 株式会社パソナグループ
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