IT業界

ヤフー「ポテンシャル採用」が求める次世代エンジニア

「優秀なエンジニアとは」、「企業が求める新卒エンジニア」を探るインタビュー特集!

今回の第3弾は、ヤフージャパンの部長である福田さんにお話を伺いました!

 

【ITエンジニア取材シリーズ】
第一弾:日本IBMのITスペシャリストが語るエンジニアの心構えとは
第二弾:クックパッドCTOが新卒エンジニア採用で見るモノとは

 

ヤフージャパン(Yahoo!JAPAN)
1996年に設立され、国内でいち早く 日本語での情報検索サービスの提供を始めた。現在ではヤフオク!など100以上のサービスを提供。
2016年「ポテンシャル採用」と銘打って採用制度を刷新したほか、情報技術で日本をまるごとUPDATEしてゆくとして、新たなビジョン「UPDATE JAPAN」を掲げた。

 

ポテンシャル採用
2016年10月から開始されたヤフージャパンの新しい採用制度。新卒一括採用ではなく、新卒、既卒、第二新卒など経歴に関わらず30歳以下であれば通年で応募できるのが大きな特徴。

 

ヤフー社内で優秀だと見なされるエンジニアとは

—早速ですが、ヤフー社内でも優秀と見なされるエンジニアとはどんな方でしょうか?

もちろん、技術力が高い方は優秀と見なされますが、技術だけではなく

サービスなどのビジネス面も考慮して実装をできる方がより優秀な方だと思います。

あとは、常に新しいものに対して挑戦して、何かを学んでいく姿勢のある方には優秀な方が多い気がしますね。

 

—「ビジネス面も考慮して」というのは具体的にどういったことでしょうか?

例えば「何かシステムを実装してください」と頼まれた時に、それをそのまま実装するのではなく

依頼した人の意図を汲み取れる

といったことですね。

その意図をちゃんと理解し、加味した上で実装をできる方は優秀ですね。

 

なるほど。技術力の問題だけではないということですね。

 

会社を支えている自負。それがやりがい。

—福田さんご自身が、エンジニアとして働いていて楽しいと感じるときは?

プロジェクトを進めていく中でスケジュール通り順調に進んでいるとか、

困難だった課題が

解決できたときなどは楽しいです。

あとはなんといっても、自分が開発に関わったプロダクトが実行されたときが一番嬉しいですよ。

 

—なるほど。やりがいもそういったところなのでしょうか?

そうですね。僕は会社の基盤となる部分を担当することが多いので

会社のサービスを支えているという自負がありますね。

そういった会社を支える役どころを任されているところにやりがいを感じます。

 

大手だからこその魅力

—福田さんご自身ヤフーという大企業で働く上で、どういったところが良いと思いますか?

ヤフーには積み重ねた歴史があるので、ちゃんとしたコードを書くためのノウハウや

大規模なアクセスに耐えうる設計の仕方を学べるといった意味では、良い環境だと思います。

それに業界への影響力があることも魅力の一つだと思います。

ヤフーが新しい技術を導入したときに

同業界の会社が「ヤフーさんがやるならうちもやります」

と言ってくれることもあるんです。

 

—なるほど、大手ならではの魅力ですね。大手は新しいことを始めるのに時間がかかるとよく言われますが、ヤフーはどうなのでしょうか?

昔は上の承認が必要なことが多かったんですけど、会社の体制が変わったときからかなり減っていますね。

現場への責任の移譲が進んできているので、現場でできることはかなり多いですし、スピードも上がっているかなと思います。

開発も、最近はアジャイル開発が主流になってきて、2週間に1度という短いスパンでリリースをすることが多くなっていますね。

 

—若いエンジニアから提案をするということもあるのでしょうか?

もちろんあります。どのサービスに関わっているかによって多少の違いはありますが、

若手からこういう風にやりたい、という意見はよく出てきますし

その意見を採用することも多いですね。

若手のエンジニアの方が、最新のIT技術を知っていることも多いので、

良い意見が出たら積極的に採用していますよ。

 

大事なのは、何をどんな姿勢で学んできたか

—福田さんはポテンシャル採用の面接もされているそうですが、ズバリ採用ではどういうところを見ているのでしょうか?

もちろん、さまざまなところを見ていますが

一つは言葉だけでなく

ちゃんと行動に移せている人かどうかを注視しています。

文章では立派なことを書いていても、面接などで深掘りしてみると

言葉がちゃんと返ってこない人も

結構いるんですよ。

なので、ちゃんと言葉に行動が伴っているかは見極めるようにしていますね。

 

—なるほど。その行動というのは、エンジニアとして勉強しているかどうかも含まれるのでしょうか?

もちろん技術力はあるといいのですが、行動はエンジニア関連の経験だけではなく、何でもいいと思っています。

大事なのは、自分が主体的に動いて、やりきった経験があるかだと思いますね。

 

―なぜ、主体的に動いた経験を評価するのですか?

何かのイベントにただ参加するだけの人や、人に流されて何かをやる人よりも、

自分で考えて実行している人の方が行動力があると思います。

そういった人は会社に入っても、自分がやろうと思ったことをちゃんとできるだろうなと思えるからですね。

 

—技術力を重視しているというわけではないということですか?

研修はしっかりしていますし、論理的思考能力があれば入社してから技術力はつけられるので、個人的にはあまり関係ないと思っています。

それよりも学ぼうとする力、姿勢があるかどうかが大事ですね。

「ポテンシャル採用」という名に表れているように、ヤフーでは採用において

エントリーしてきてくれた人の伸びしろ」がどれだけあるかを重視しています。

つまり、何をどういう姿勢で学んできたかが重要で、面接での対話を通して、

その人が今後どういう姿勢で働いてくれるだろうかということが、ある程度見えてくると思っています。

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gakuseikichi

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