目次
Uki Ukiの誕生
どうして今回はうどんだったのでしょうか?ポーランド以外でも寿司屋は多く見ても、うどん屋は(私は全く)聞いたことがありません。
―自分の寿司なら売れるという確信が正直ありましが、寿司屋は既に多くあったので、何かインパクトの強いものを出したいなと思いました。
麺類を考え、初めはラーメンを出そうかと思いましたが、ラーメンと寿司は合わないので、うどん+寿司だよね!と思いました。
うどんだけでは無理だなとも思ったので、うどん+寿司で行こうと思いました。
もしうどんで失敗しても寿司で生き残っていけるように。
うどんだけでなくラーメンも出されていますよね。味やメニューの開発はどのようにされていますか?
―1人日本人にコンサルタントとして入ってもらっています。
その方はすごくラーメンが好きなんですよ。
その方と何度もトライ&エラーをして開発しています。
何度もするうちに、なんか良いのが出来てしまって、売れてしまって、売ったら皆が好きになってしまって、なんか後戻りできないみたいな(笑)
うどん屋だけど、ラーメン屋でもあるみたいな(笑) だから、麵屋になっちゃったんですね(笑)
ポーランドと日本では好まれる味が全く同じわけではないと思うのですが、開発される際にはポーランドでうける味にしようと少し日本の味とは変えたりされていますか?
―基本的には、「今の技術の最先端を表現しよう」という方針です。
味の深さや、たれのキレの良さをなるべく崩さないように。海外でうけるように味を合わせるわけではないです。日本にしかないものなので。
鶏肉1つをとっても、ポーランドの鶏肉を、日本と同じ分量を入れても、出る味の濃さ・深さが違います。
日本で食べている味を再現するように努力はしています。ただ、具材の分量などは調節が必要です。
Uki Ukiでは水とおしぼりが無料で出てきます。日本だと当たり前のことですが、海外では水にすら料金が発生します。これは松木さんのアイデアでしょうか?
―そうです。水とおしぼりは無料で出したいなとずっと思っていました。
やっぱり出てくると「おっ!」てなるし、嬉しいじゃないですか。
もちろんその分コストはかかりますが、このサービスは捨てたくなかったです。ちなみにここのおしぼりはイタリア産です。
あと、ごますりもうどんと共に提供していますが、これも私のアイデアです。
海外で働くということは
ポーランドならでは、海外ならではの難しいことはありますか?
―日本の教育では子どもの頃から、グループで何かをしたり、チームの一員として何かを成し遂げようという方針の教育がありますよね。
でも、ヨーロッパではそういった教育があまりされていないんですよ。
個人をいかに育てるかに重点が置かれていますね。
個人を強くして、何かあった時でも、強い自信を持って問題に立ち向かうことが大切という方針が強いんですよね。
でも、飲食は個人では何もできないです。
チームでないと何もできないので、まずは仕事への入り方から、違う教育を受けた者同士では、理解が難しいことがあります。
そうですよね。松木さんのお店は家族だけで経営しているわけではないので・・・。
―そうそう。他者を信頼することが難しいと感じる人が少なくないですね。
また、日本みたいにもちろんあ・うんの呼吸なんてものはないので。
だから、言い方には気を付けています。言うタイミングなどにもね。
きちんとその人が休んでいる時、感情的に抑えている時を見計らって話すようにしています。
アドバイスですね。注意ではないです!
全員対等。絶対対等です!
一緒に働いている人のことはビジネスパートナーと呼びます。「あなたはビジネスパートナーだから」と言って話します。上司、部下ではありません。
逆に、ポーランドの方がやりやすいなと思うことはありますか?
―日本よりも競争が少ないことですね!
日本のラーメンやうどんのプロスクールがあるのですが、全部行きました。
あと、情報集めも常にしています。最先端の技術を取り入れようと、書籍も取り寄せて勉強しています。
同業者の日本のLINEグループにも入って、トークからも情報収集をしたり、アンテナを張っています。