「美術館」に対してどんなイメージがありますか?
格調が 高くて気後れするという印象を抱いている人も多いですよね。
そんな皆さんの「美術館の常識」を覆す展示をしているのが
Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)
その企画力の秘密と業務内容に迫ります!
Gallery AaMoを運営する
株式会社東京ドーム ミュージアム部の布施大器(ふせたいき)さんにお話を伺いました!
取材に応じてくださった布施大器さん
目次
Gallery AaMoって?
―Gallery AaMoとは何でしょうか?
‟大人のための遊べるギャラリー”ということをコンセプトにしています。
アートの捉え方は幅広いです。
東京ドームシティには様々なお客様がいますが、皆様に「これもアートと呼べるんだ」と感じてもらえるような新しい見せ方をしていきたいという意識で常に企画しています。
また、アートを身近に感じてもらうために体験型のアート空間であることを意識しています。見るだけの展示のみではなく、遊びながらゲーム感覚で楽しめる企画を提供するなど、様々な企画で幅広い層の方に楽しんでいただけると思います。
さらに、私たちは「東京ドームシティ」という「街」の一施設として、アカデミックな役割についても意識しています。
―企画が出来上がるまでどのような過程があるのですか?
ケースバイケースですが企画は約1年かけて完成させます。
〈企画のテーマを決定〉
1年を通して施設を最大限活用するために、まずはタイムリーな企画に取り組みます 。
例えば、映画公開記念のコラボ企画や流行しているアニメとのコラボ企画があります。
他にも当社が一から企画したものや持ち込みの企画などもあるので、バランスを見ながら年間の計画を入れていくという流れです。また、施設のコンセプト上、同じジャンルを続けないように心がけています。
〈事業計画を提出〉
図面や予算などの細かい事業計画を会社に提出します。
〈情報公開〉
企画の大枠が決定し、お客様に公開できる情報がまとまった時点で情報公開します 。まずはテーマを知ってもらうためにホームページやチラシを使用し、周知を図ります。
〈チケット販売・宣伝〉
イープラスやセブンチケットなどのプレイガイドで前売りチケットを販売します。同時に交通広告やSNSなどを使い、宣伝をしていきます。
〈企画の肉付け〉
チケットを販売しながら企画を練り続けます。良いと思うものを取り入れ、徐々に企画の肉付けを完成させていって盛りだくさんな内容にします。 追加の情報公開も適宜行い、券売促進につなげます。
―企画に関わる業務内容を教えてください。
株式会社東京ドームのミュージアム部という部署に、Gallery AaMoを担当するグループがあって、現在は5人が所属しています。
企画に関わる事業計画や運営計画、製作、宣伝、チケット販売などをみんなで行います。
4つくらいの企画を同時進行していきます。
―企画作成やGallery AaMoならではのこだわりは何ですか?
「体験できる、遊べる企画」であることを常に意識しています。
そもそもAaMoの由来は「Art + Amusument and More(アート プラス アミューズメント アンド モア)」です。その「アンド モア」の部分がこだわりであり特色を出していくところですね。
―開業して1年ほどと伺いましたが、顧客の反応はいかがですか?
東京ドームシティに今までなかった施設・企画なので、スポーツや遊園地に代表される従来の顧客とは異なる新規顧客層を獲得し、好評を得ていると感じます。
また、お客様に合わせた接客をしていることに、いい反応をいただいています 。例えば、展示物も写真OKな催事も多くなってきており、「お写真お撮りしましょうか」と積極的に声掛けをするなどして、「スタッフが優しいよね」という反応があったときは、東京ドームらしいいい面だと感じますし、偶然SNSでそのような投稿を見かけると嬉しいですね。
―集客に対してどのように工夫していますか?
企画のターゲットによって宣伝方法を工夫しています。CMや新聞、SNS、駅の広告など企画のターゲットに合う宣伝ツールを使い分けることでターゲットにきちんとお知らせすることを心がけているんです。
社員について
―企画を立てるために工夫していることはありますか?
日常の刺激に敏感になることです。例えば、通勤時や友達と出かけているときに流行をキャッチしたり、企画展を回って自分の企画をよりよくできないか考えたりしています。とにかく遊びから仕事につながることが多いかもしれません。
―携わっている仕事ならではのやりがいや苦労は何ですか?
イベントオープンに向けて、忙しさに波があるのが大変ですが、お客様が開場前に並んでいたり、苦労して出来上がった企画を実際に楽しんでいる姿をダイレクトに感じることができることがやりがいですね。そこで足りなかった部分に気づいてまた改善したり、次に繋げたり、終わりはありませんが、楽しいですね。
―御社で働く自負は何でしょうか。
当社は「日本初」が多い会社です。お客さまのイメージを覆すという意味で、若手を含め、チャレンジすることが可能な会社だと思います。
また、職場の雰囲気は「わいわい」していて、仕事がとっても楽しいんです!僕の表情を見てもらえれば伝わりますよね(笑)
―御社で働く際に覚悟すべきことはありますか?
GWや年末年始の仕事です。休日こそ集客のチャンスなので働きます。たくさんのお客様の笑顔に出会えますよ。ちなみに休みは平日に取ることができるのでご安心ください。
また、職種についての希望は出しますが、必ずしも希望が通るわけではありません。
○○だけしたい!という人より色んなエンタメに興味がある人の方が向いていると思います。
―最後に、学生へのメッセージをお願いします。
就活は様々な企業を知ることができるチャンスですよね。
あまり追い込まずに就活を「楽しむ」というスタンスでポジティブに考えてみてください。遊ぶことができなくなったら人生つまらないですよね。就活を頑張るときは頑張る、遊ぶときは遊ぶ、のメリハリをつけて就活をも「楽しめる」人こそ当社に向いていると思います。遊ぶ際は是非東京ドームシティで(笑)
また、素を出せる会社を見極めて、自分を作らずに本心を話すことができる会社は自分のためにもなると思います。
―貴重なお話ありがとうございました!
取材後記
実際に展示を見せていただくと、アイデアがたくさん詰まった遊べる工夫が凝らされていました。皆さんに一部ご紹介します!
ライブペインティング
来客が自由にデザインを加えることができる、絨毯のような素材の展示
ねこ検定
ねこさがし
スマホと連動させて、猫を探しながら展示を見て回ることができます。
展示を見て回る一般的な美術館とは違い、遊び心溢れる工夫に心が躍りました!来客の方もそれぞれの時間を楽しんでいるという印象で、布施さんのおっしゃる「やりがい」の一部が垣間見えたような気になってしまいました!
今後のGallery AaMoの企画には注目ですね!
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