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人材/教育 業界

「日本の学校教育の現状を変えたい!」lightful代表 田中あゆみ

学校教育の現状を変えるために、評価基準のアップデートや、教員志望の大学生と現場の先生をつなぐサービスを提供している一般社団法人lightful。代表の田中あゆみさんに、学校教育の課題や、lightfulを始めたときの思いについてインタビューしました!

 

 

一般社団法人lightful
一般社団法人lightfulは、「生徒一人一人にスポットライトを!」を理念に立ち上がった。現在は、学校の先生にフォーカスを当てて活動している。先生が忙しすぎて教育の変化についていけていない問題を解決し、教育環境をよりよくするために、教員志望の大学生と現場の先生をつなぐサービスなどを提供している。

 

lightful代表 田中あゆみ

代表 田中あゆみ
品川女子学院を卒業後、ギャップイヤーを1年過ごしデジタルハリウッド大学に進学。同大学院のedtech第一人者佐藤昌宏教授に師事し、アメリカで行われたSXSWなど様々な教育イベントに参画。現代の教育制度や現場の実情など 自分が体験してきたことから、一般社団法人lightfulを発起した。

このまま勉強漬けの毎日を送っていたら自分が自分じゃなくなると思った

―今日はよろしくお願いします。
 浪人生をしながらプロジェクトを立ち上げたということにまず驚きました(笑)どういう心境でのスタートだったのですか?
(田中)最初はちゃんと浪人生をして、勉強漬けの毎日を送るつもりだったんです。高校生の時から勉強は苦手な方だったので「一年間はしっかり勉強するぞ!」と思っていました。でも、いざ浪人生活を始めて勉強漬けの毎日が始まったら、勉強することが全く苦じゃなかったんです。今まではやろうとしてなかっただけだった(笑)

私の生きるモットーは「ワクワクすること」。え!なにこれ!?って興味を持ったこと、好きなこと、やりたい!って思ったことに飛びつく性格なんです。正直なところ、勉強すること自体は苦じゃなかったんだけど、勉強っていう「作業」しかやらない毎日だったらおかしくなる!って気がつきました。浪人生を始めて、1週間とか2週間だったんだけど、自分が自分じゃなくなる危機感を感じて。
それで、一日の半分は勉強してもう半分で何かプロジェクトをしようってなったのが始まり。

 

―立ち上げたのが教育系のプロジェクトなのはなぜですか?
私、学校教育っていう概念が面白くてすごく好きで、中3くらいから学校教育、学校教育って言い続けた人なんだよね。高校生ながらに色んな人に意見を聞きに行ったり、自分の意見を伝えたりっていうのはしてたんだけど、「あれ?でも、学校教育に関して自分で何も動かしてないぞ?」って気づいた。変えたいなら自分で何かしないと、私が一番嫌いな口だけの人間になってるじゃんって思ったんだよね。
学校教育が本当に好きで変えたいから、じゃあ自分が何をしたいのか自分に何ができるのかを考えるべきだな、よしやるぞ!ってなったからかな。

 

―lightfulの理念は「生徒一人一人にスポットライトを」。これにはどんな思いが込められているのですか?
自分の思ったこととか好きなことを隠さずにちゃんと言い合える環境とか、あなたの個性は素晴らしいねって認めてもらえる環境があるだけで人ってすごく変わると思ってるから、学校をそういう場にしたいという思いが込められてるんだ。
そういう教育によって生徒が変わっていく、成長していくのがすごく素敵だなって思った一方で、学校教育によって生徒のポテンシャルが潰されることもある。本当にもったいない。私の通ってた高校は、生徒の一人一人の個性…とか、生徒が考える授業…。とかに理解がある学校だったんだけど、高3になった瞬間に今までやってきたこととか全部無視で「はい勉強!さあ丸暗記!」って急に変わったのが意味わからなかったし気持ち悪いと思った。先生方も受験の時に私たちが困らないように、私たちのためを思ってそうしてたんだろうけど、なんかそれは違うんじゃないかなって思って。多分その時の違和感が私に与えた影響はすごく大きいなー。

 

―今の教育現場の現状だと生徒一人一人を気にするのは大変ですよね。
浪人生になってプロジェクトを始めて、知らない子とか高校の同級生とか「大学生」からたくさん連絡が来ました。
「なんであゆみは目標を見つけられたの?なんでそんなに頑張れるの?」
「目標が見つからないから何を頑張ったらいいのか分からない。どうすればいいのかも分からない」って。そういう声を聴いてすごく悔しくなった。
同級生だったその子達の良い所はめちゃくちゃ知ってるから、向いてる仕事とか、こういうことだったら力を発揮できるんだろうな、あれに興味があるって言ってたけどどうなったのかな…みたいなことが私の頭にはたくさん浮かぶのに、なんでそれを学校教育でサポートしてあげられないんだろう…。むしろそれこそが教育のやるべきことでは?って思った。
それができる世界になったら素敵だなーと思うから「生徒一人一人にスポットライトを」にしたっていうのもあるかな。

 

―今の学校教育の現状を変えるために始めたのが、教員志望の大学生と現職の先生をつなぐマッチングサービスなんですね。
そうです。学校の先生ってめちゃくちゃ忙しいし、労働環境がブラックなんです。過労死ラインを越えて働いている先生が多くいるというニュースは見たことがありますよね?
学生の時は「先生授業下手だなー。もっと頑張ってよー。」と思うこともあったんですけど、それは働いている環境のせいもあって、全部が先生のせいではなかったということに気がつきました。
忙しい先生方の負担を減らして学校教育をよくするために、先生と大学生のマッチングアプリを作って、教員志望の大学生に教育現場に行ってもらおうと思っています。今は実証実験の段階で、5校とやり取りをして大学生を派遣しています。

大学生に来てもらうことで、自分のやりたかったことまで手が届くようになった

―大学生が手伝いに行くことで先生方にはどんなメリットがあるのですか?
小中高全てを対象に大学生を派遣しているのですが、例えば小学校のクラスの中で泣いてしまった子がいるとします。今は、泣いた子のケアをしながらクラス全体にも気を回さなければいけないのでとても大変なのですが、大学生のサポートがいると泣いた子を任せて先生はクラス全体のことに集中できます。
また、大学生と先生の双方からlightfulスタッフが話を聴いて、聴く側のストレスにならないような言い方でお互いに伝えます。例えば、大学生から「もっとこれに力を入れた方がいいと思う、あの伝え方はよくないんじゃないか」など、客観的な視点で自分の教育に向き合うことが出来るのと、大学生のサポートが入ったことで生まれた時間を授業の質の向上などに使えます。
さらに、大学生を派遣する前にlightfulと学校で、仕事内容を整理します。これがすごいんですよ、やらなきゃいけないことを挙げていくと次から次へと出てきて止まらない!本当に先生は忙しいんだって実感しました。整理した後は大学生サポートにも任せられるかどうかなどで仕事を分類していきます。こうして仕事を整理したことで、優先順位がはっきりして効率が上がったという声をいただきました。

 

―負担も減るし、教育の質も向上する…!先生方にとってはいいこと尽くしですね。
でも、実はこの取り組みって先生だけじゃなくて大学生の悩みも解決してるんですよ!
今の教員志望の大学生って現場経験を踏めるのが教育実習しかないんです。短いうえに就活と被っているから集中しにくい…となると、ほぼ未経験でいきなり現場に放りだされることになる。これほど不安なことってないですよね。
それに今の学校教育の現場ってとっても閉鎖的なんです。実際に働いてどうだったのかを直接を聴けるのは母校の先生だけっていう現状で情報収集がとっても難しい。でも一旦現場に入ってしまえばつながりができるから話も聞きやすくなる。

 

―なるほど…!サポートとして入る学生に求めるものなどはありますか?
今の学校教育これでいいの?と疑問に思ってて、自分が変えたい!って思っている大学生ももちろんウェルカムなんだけど、このまま教員になってもいいのかなとか不安を感じている人に来てもらいたい。さっきも言ったみたいに現場に入ることでイメージが出来るようになるし、相談にも乗れるから!
今lightfulには、大体50校くらいの学校と多くの先生方、教育関係者とのつながりがあります。lightfulが伝えられることってたくさんあるから、教員になることに不安を感じてる人がいたら、相談だけでもしに来てほしいです。

 

―あゆみさんがここ学校教育に本気になれるのはなぜですか?その原動力は?
これを言うと変人みたいに思われるんだけど、学校教育が本当に死ぬほど好き。
マーケットを変えた方がいいとか、どうせ変わんないよって言われることもある。でも、白い目で見られてもいいやって思えるくらい教育の問題を解決したいって思っているからかな。教育が変わった世界を想像するとワクワクするし、辛いことがあっても「頑張ってるね」って声をかけてもらえると全部吹っ飛ぶ(笑)
学校教育のこと変えたい!やるぞ!って動き出してから今まで止まってません。ずっと動き続けていると成長が見えづらくて不安になったりするけど、最近一個一個ゆっくり見ていったら成長してるじゃん!って感じられたのも力になってます。

 

自分の良い所は「継続する力」

あとは、やっぱり一緒に進み続けているlightfulメンバーのおかげ。初期メンバーに、私とタイプが真反対の高校の同級生がいるんだけど、もう付き合いが長いからお互いのすごい所とダメな所を分かってる。君はここがダメだからじゃあ私がそこをやるってお互いを補いあえるのでものすごくいい関係です。何より、お互いの良い所を理解しあえているのが嬉しい。

 

―これからのlightfulでやりたいことは?
今、色々な先生と対談していくYoutubeチャンネルの開設に向けても動いています。
学校教育の現場はとっても閉鎖的で情報収集がしにくいから、まずはそれを変えたい。それに、先生ってひとくくりにされて、個人にスポットライトが当たることってまずないんです。でも、先生っていう人間一人一人にもっと注目してもいいんじゃないかなと思っているので、現職の先生や「元」先生に話を聴いていくチャンネルを作りたいと思っています。
後は引き続き、先生と大学生をつなぐマッチングサービスの実用化を進めていきます。サポートに行ってくれる大学生は常に募集しているので、興味があったらいつでも連絡してください!

 

―ありがとうございました!

lightful 連絡先 
Gmail lightful.inc@gmail.com
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lightfulは、教員志望・教育が気になっている…。分からないことがある…。不安なことがある…。という学生の相談にも乗ってくれるのでぜひ連絡してみては。

 

 

 

あとがき
今回取材させていただいた田中あゆみさんは若干20歳。浪人生活中に団体を立ち上げ、現在も大学に通いながら夢の実現に向けて動き続けているすごい人です。でも個人的には、すごいな~という感想で終わって欲しくないと思っています。彼女がすごいのは、変わって欲しいと思ったことを、自分が変えるんだ!と思って動き出して、動き続けているから。インタビューの中でも言っていますが、何もしないですごい人になったわけではなく、今の彼女があるのは努力をし続けているからだと感じました。
すごいという感想が間違っているわけではありません。でも、そこで他人事で終わらせるのではなく、自分の本当にやりたいことを実行してみる…など行動に移してみませんか?自分なりに精一杯何かに取り組むと、充実した大学生活を送れるだけでなく、社会に出てからも何らかの形で活かせるかもしれませんね。
 
 
 

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