人材/教育 業界

経験豊富な人になるために。/ NPO法人ROJE 鈴木 秀康さん

『教育をもっと良くしたい』という志を持った大学生が集まる団体があります。それがNPO法人ROJEです。今年の5月に東京大学で行われた「五月祭教育フォーラム2015」では500人以上の学生集客を達成しました。
今回は、将来の夢は学校の先生!現在は、子どもたちの教育支援をしているNPO法人ROJEの学生事務局長を務める早稲田大学教育学部3年 鈴木秀康さんにお話しを伺いました! ROJEとは‥
正式名称は「NPO法人日本教育再興連盟
「教育」に対して問題意識を持った大学生が、教育に対して高校生の学習支援活動や福島県飯館村の子ども達の夢の支援活動「つぼみプロジェクト」など様々なアプローチを行なっている。関東と関西に支部があり、多くの大学から200人近くの学生たちが活動に参加している。詳しくはこちら→http://kyouikusaikou.jp/

—鈴木さんが先生を志すようになったきっかけは?
高校3年生の時に、大学院生ながら非常勤講師を務めていた地理の先生に出会ったことが教師を目指すきっかけでした。高校2年生までは早稲田の政治経済学部を目指しており、あまり教育には関心がなかったのですが、3年次に先生の地理の授業を受け、「先生が実際に訪れた国の写真を使用しながら、授業を行っていて、授業を受けている自分もその国に訪れた気持ちになる」ことがすごく新鮮に感じ、先生の授業を聞くのがとても楽しくて。授業外でも先生と話す時間が増え、様々な話をしました。その中で自分は『face to faceで何かしたい』『子どもが好き』という価値観をもっていることに気づき、自然と教師を志すようになりました。それが3年生の秋頃で急な進路変更でしたね(笑) 11647430_486334221524946_1287825584_n

(↑高校生に対して、プレゼンを行っている時の1枚) —教師を目指されている鈴木さん。子どもの学習支援しているROJEの活動を通して、感じたことを聞かせてください。
「自分の理想と現実は大きく異なる」このことは、これまでのROJE活動を通しながら身をもって痛感しています。以前、中学生に対して数学の模擬授業をする機会あったのですが、自分の中では「この教え方なら解の公式を生徒に理解してもらえる」 と思って、実際に生徒に授業をしてみると「よくわからない」との反応がありました。この経験から『自分の中での正解は生徒にとっての正解ではない』ことを知り、模擬授業の準備をする時には様々な場面を想定して、1つの答えに対して数種類の解法を準備して望んでいます。 —関東だけでも100名以上のメンバーがいるROJE。その代表を務める上で意識されていることはありますか?
僕の中での理想のリーダー像は「リーダーは何もやらない、リーダーがいなくても組織が動く」ことだと思っていますので、その状態になるようにこれまでの組織体系を維新して連絡が伝わりやすいような仕組みを整えるなど、メンバーが活動しやすい環境・組織作りをしてきました。それを行ったことにより、活動を振り返っても、後半の半年の僕自身の役割はミーティング時の司会進行やイベント当日に代表として登壇するくらいでした。ROJEメンバーみんなのサポートのおかげで理想の環境に近づけたのではないか と自負しています。他に意識していることは「否定をしない」ことは心がけています。やりたいことがあるメンバーがいたら、否定はせずに『とにかくやってみなよ』と伝えていて、能力よりもやる気・どれだけエネルギッシュにやれるか が大切だと思っています。f69557e1f34144d70ebd52ab94f3db0b

(↑5月に東大にて行われた五月祭教育フォーラムは569名もの来場者を集めた)

—SNSや人伝いでROJEの名前を聞くことが、この1年間多くなったと、私自身の実感値ですが感じております。なにか意識されていたことはあったんでしょうか?
ROJEは今まで内向きな団体であったと思います。しかし、僕の中でNPOの1番の目的は「その活動を知ってもらうこと」だと考えていて、どんなに良い活動をしていても知ってもらえなきゃ意味がないので、「外への発信」をテーマに掲げ、定期的にSNSで情報を発信することや学生の多く集まるイベントに参加・登壇してROJEのことを多くの学生に知ってもらうことを意識して活動をしています。11062261_831951803564385_8122682469268599123_n —今後、在学中にやりたいことはありますか?
自分の中で「ワクワクするかしないか」を判断軸にして、動いていきたいと思っています。いま、やりたいことの1つが世界一周です。大学院に進む前に『自分自身を見つめ直す時間を作りたい』ので、世界一周をするなら大学生である今のタイミングがベストだと考えています。けれども、その前に日本一周を計画しています。目的としては、自分が興味を持っている「教育」に専攻科目である「地理」この2つを軸として持ち、日本・世界一周をして自分の肌で感じたものを学んでいきたいと思っているからです。教育的観点から見て面白い東南アジアや北欧の国々を「教育×地理」の視点で周りながら、訪れたいです。単純に世界一周した地理の先生ってすごく面白いと思いますし!様々な経験を積みながら、話の引き出しが豊富で難しい話を簡単に噛み砕いて話せる「キャラクター」のある人間、先生になりたいです。 たしかに!そんな先生がいたら、地理の授業が睡眠時間だった僕の高校時代も変わっていたかもしれないです‥(笑) 11061979_486333491525019_6476615241654943683_n 最後に、ガクセイにメッセージをお願いします!
伝えたいことは2つあります。
1つ目は「人は経験しか語れない」僕は経験に変えられないものってない と思っています。
もし中学校・高校で講演することになったら何を語りますか?という問いを聞かれたら、どのように答えますか?僕は教育の話をします。きっと、部活動や受験勉強、学校生活、大学の様子..などを答える人が多いのではないでしょうか。それがエピソード(経験)です。経験はその人の深みを増してくれるものであり、話の引き出しを増やしてくれるもの。人生において、引き出しがたくさんある方が魅力的に見えます。なので、ジャンルは問わず様々な経験して欲しい。 2つ目は「前提」「常識」「当たり前」を疑うこと これをすごく大切にしてほしいです。「就活のためにインターンする、英語を学ぶために留学する」などが当たり前、当然の流れになってきていますが、「なぜこれをやるのか」と立ち止まって見ている人はそんなにたくさんはいないです。一度立ち止まって「当たり前」を振り返ってみることはものすごく大事なことです!僕自身も、子ども達の学習支援をしていて、最初は「先生が授業を作る」ということが当たり前だと思っていました。しかし、実際には「先生と子ども達が一緒になって授業を作っていく」ことを知りました。なので、皆さんにも「当たり前」を振り返って欲しいです。そしたら、違う物の見え方もきますので。 鈴木さん、ありがとうございました!

注目情報です!

鈴木さんが学生事務局長を務めているNPO法人ROJEの1プロジェクト、復興支援事業「つぼみプロジェクト」が現在クラウドファンディングを行っています!

ご支援・拡散のご協力、よろしくお願いいたします!

詳細は以下からご覧ください!

https://readyfor.jp/projects/tsubomi_project_2015

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