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手紙でつながる。匿名で出来る文通:株式会社文通村運営保科様インタビュー【第二弾】

今回は株式会社文通村の保科さんに取材させて頂きました。
文通村は文通を通じて「誰かとつながる場」と「つながる時間」を提供されています。個人情報を使わずに全国各地の「ふみびと」と手紙のやりとりを安心して行うことのできるコミュニティーです。

【公式サイト:文通村リンク】

文通村は2009年からスタートし2019年で10周年という節目を迎えました。2020年には1年間の手紙のやりとり総数も約12万通を超え、手紙の交流がさらに盛んになっています。今回は文通村の活動のきっかけや手紙、文通の魅力についてお話を聞いています。

第一弾に続き、本日は第二弾です。第一弾の記事はこちらのリンクからご覧ください。【文通村インタビュー:第一弾】第二弾では具体的な文通村のサービスについてお話を伺っています。これから文通村を利用したいと思っている方、また既に利用されている方は今の文通村がどのようにして作られていったのか知るきっかけになるかとも思います。
 

文通村の活動について

―文通村のお手紙の発送は月二回ですが、どうして月二回なのですか?

負担費用が高くならないようにということからでした。元々、高齢者の方を対象にしていて、金額があまり高いと利用するのに、負担になってしまうので、その上で手紙のやりとりが阻害されない頻度を考えて、月二回になりました。

―「ふみびと」という会報があると思うのですが、これはどのようなきっかけや理由で作られているのでしょうか?

「ふみびと」とは?
「ふみびと」とは文通村の会報誌。お知らせとコラムに触れることの出来る素敵な文章です。月二回の発送の際、お手紙と一緒に届きます。】
 
手紙の仲介役としてだけなら、会報をわざわざ入れる必要はないし、事実無くそうと考えたこともあります。お知らせだけでも文書としては問題ないですしね。労力や時間もかかるものですし、毎月二回となると大変です。

ですが、会報のコラムは無くしてはいけないものだと事務局では思っていて。目指すべきものが「善意で成り立つコミュニティ」なので、会報が事務局としての方向性を出せる唯一の場なのかなと思って文章を書いています。
ふみびとのコラムは自分達の経験、体験を元にして書いていますが、できるだけ「私」って一人称の言葉をいれないようにして書いています。なんでかわからないんですけど。過去の会報でも昔から「私」はあまり載っていないです。うーん、上手く言葉に出来ないんですけど…、入れないようにしています。それがどんな効果をもたらすのかもよく分かっていないですが(笑)

【実際のふみびと。これが月二回の発送の度に届きます。】

―風船便はどういうところから始められたのですか?これは元々あったサービスなのでしょうか?何かきっかけはありましたか?

風船便とは?
いつでも誰でも参加出来、主に新規の村人さんへ優先して送られるお手紙。誰に届くかは風次第…。文通村ならではのシステムです。

 

風船便は最初からはなかったですね。文通村では、手紙が好きな方が集まっているので、自分から手紙を何通か出せば必ず手紙のやりとりができます。でも、最初の一通をなかなか出せない方もいらっしゃることがわかって。そうであれば、最初は偶然に届く交流もあって良いんじゃないかと思いました。あとは、昔「風船に手紙をつけて飛ばす」っていう実際にあった話を聞いたことがあったので、誰に届くかわからない「風船便」って素敵だなと思ったんです。
それと、新しく入ったばかりの方に一番最初に手紙が来ない経験をさせてはいけないなと。せっかく入ったのに何もないと寂しいなと思って。最初に必ず手紙を届けたい。でも、事務局が書くのは筋違い。なので、既存の会員さんから新規の会員さんへ手紙が循環していけばいいなと思って、風船便をスタートしました。おかげさまで好評をいただいています。

―私も初めて頂いた風船便の方とは文通を続けさせてもらっています。すごく嬉しかったです。

やっぱり、最初の手紙って嬉しいですよね。誰から来るかわからないのも面白いしワクワクします。手紙を通じての「偶然」を楽しめるのも風船便の楽しみですよね。

―文通、手紙の魅力は何ですか?

いろいろあると思いますが…、デジタルの対極にあるアナログな部分だと思います。具体的にいうと「手間暇」です。現代だと手間暇をかけるということはできるだけしない様に、効率的に、最短距離に、って考えになりがちです。でも、それとは全く違うのが文通なのかなと思っていて。手書きであれば手間暇はかかりますし、時間もかかります。ただ、その回り道、手間暇かけられたものに対して込められた気持ちはデジタルにはない魅力だと思います。また、回り道を歩いた時にだけ発見できるものもあると思うので。例えば、最短距離が必ずしも良いことばかりではなくて、寄り道していつもと違う道を通ってみると素敵なカフェを見つけたり、いろんな発見をしたりとかそういった部分ってすごく魅力を感じます。
また、一対一の関係性も文通の魅力のような気がします。SNSに比べて、より気持ちを込めやすいのではないかな、と。

―手書きの文字にも魅力があると思うのですが、その点はいかがでしょうか?

そうですね。手書きの文字を見る機会って最近は全然ないですよね。手書きの文字は温かみもあって、その人だけの個性が感じられる点が魅力です。十人十色で、文字からにじみ出るものも違いますし。手紙を読み返すだけでその瞬間の感情を思い出すことができるのも、手書きの魅力かなって思います。

 

続きはこちらから

第二弾のインタビューはここまでです。続きの第三弾はこちらから。

【手紙でつながる。匿名で出来る文通:株式会社文通村保科様インタビュー】

最後には文通に関するエピソード、これからのお話、大学生へのメッセージを伺っています。こちらも素敵なお話となっていますのでぜひご覧ください。第三弾にて文通村さんのインタビューは終了になりますので、ライターの編集後記も収録してあります。もしよろしければそちらも合わせて読んで頂けるととても嬉しいです。

ガクセイ基地には他にも様々な記事があります。私がインタビューさせて頂いた記事のリンクを貼っておきますので、興味ある方は以下のリンクから読んでみてください。

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