ある人間関係の繋がりをゆるめたときに、思った以上に心の中につっかえていたものが取れて楽になってしまうことがある。
そのときにもの凄く拍子抜けする。「あぁ、こんなに単純なことだったんだ」って。
でもそれと同時に、「どうにかしてこの人間関係を失わずに悩みから抜け出せなかったのか」と考えて苦しくなる。
多分いつも、もうこれ以上何も失うことなく生きていけたらと願っているが故。
そう思ってふにゃふにゃしていたときに、考えるOLさんの著書『ずっと、世界の中心は自分だよ しんどい人間関係をやわらかくする24のヒント』に出会った。
Xで何回も彼女の投稿に励まされ、ポストをブックマークしてお守りにしている私。「この人が書く本なら」と思うのにそう時間はかからず、すぐに購入した。
読んでみて、
📍周りによく「考えすぎ、気にしすぎ」と言われることがある人
📍0 or 100思考、完璧主義になりがちな人
📍自己肯定感が低いと思う人(そのことを悩んでいる人)
これらのどれか1つにでも当てはまる人にぜひ読んでみてほしいな〜と感じた。
ちなみに私はこういうマインド・性格の人が大好き。愛すべきだと思っている。
24のヒントのうち、何個かを取り出しながら私が思うこと・感じることを書いてみたい。
では早速!
目次
「すみません」を口癖にしない
謝る行為ってものすごくエネルギーを使う分、その場をぱぱーっと終わらせるには便利だったり波風が立たなかったりする。
だけど、「すみません」とか「ごめん」って、謝罪以外にも、相手の厚意に対して使う場面があると思う。
自分のために時間をとってくれたとか、出かけるときに寄るお店を提案してもらったとか。
多分というか絶対、そういうときは謝るというよりは「ありがとう~~!!」と感謝を伝えた方がいい。
相手は私に謝ってほしくてそういったことをした訳ではないと思うから。
その分、理由が明確で、どう考えてもこちらに落ち度があるときは誠心誠意謝る。そこのラインは誤らない。
ただ、正直このことを頭に入れてからも私の「ごめん」の頻度が減ったわけではない。(LINEの履歴を見返しても一目瞭然だった)
でもその代わり、感謝を伝える頻度はものすごく増えたし、(○○してくださり)ありがとうございます!といった文面のメールを意識して送るようになった。
多分、意識して感謝を伝えるという動作を増やすこと、何に対して感謝を伝えるのか、という「ありがとう」の方向を明確にすることの2つをし続ければ不用意な「すみません」は減るんじゃなかろうか。
自己肯定感は、自分で下した決断の回数で決まる
私の(私たちの?)永遠の課題、自己肯定感について。
うにゃうにゃ悩んでいたのに、この本にあった見出しで私の中ではあっさりと決着がついてしまった。正直、この見出しの言葉こそ真理だと思う。
考えるOLさんも書いているけれど、私は自己肯定感や自己有能感といった類のものは「自分が育った環境」にものすごく依存していると考えていた。
あとは、学校でどういう扱いを受けてきたのか、とかね。
だから、小・中学校で特に徹底的に植えつけられた容姿へのコンプレックスは消えることは無いと思っていたし、今まで何回も友人に泣き付いていた。
だけど、大学に入って拙いながらもメイクを初めて、好きな系統の服を身につけるようになって少しずつ状況は変わってきた。
好きなブランドのサイトでときめくものを見繕うのも、インスタでブックマークに放り込んでいた商品を探してお店をうろちょろ歩き回るのも楽しくなり始めた。
圧倒的な手先の不器用さは、眉サロンに通って処理してもらって、前髪を定期的に美容院で切ってもらうことでカバーした。
「可愛い子がやるものだ」と敬遠していた髪の切り方も、美容師さんに相談して試してみると、自分の顔のコンプレックスが軽くなる仕上がりになっていてびっくりした。
心が踊るものに忠実になって、その道のプロに相談して一つ一つ決定を積み上げる。
その過程のおかげで、「可愛くなる」というよりは「なりたい自分」に着実に近づいている感じがする。
こういった決断の積み重ねは、きっと容姿以外の部分でもできる。
書店に行って本棚と睨めっこして選りすぐりの本を買って読むとか、定食に追加でトッピングを付けちゃうとか。
興味の沸いた展示会やイベントは、見つけたらすぐに友達に「一緒に行きたい!」と送ってみることにしている。
小さな成功体験の積み重ねや、「この日のために頑張ろう」と思える予定たちが、確実に今の私を支えてくれているように思う。
気にしすぎるのは自意識過剰
大学に入ってから、交友関係の広さや深さがそんなに気にならないようになった。
というか、どう足搔いても他人は他人で、自分が期待やコントロールしようがない存在だということをようやく認知できた、と書いた方が正しいのかもしれない。
「このことを伝えて相手に嫌な思いをさせたらどうしよう」と思って、本音を言おうとするとどうしても何かが喉に突っかかるような感覚があった。
でも、日頃から誠実な姿勢で対話を重ねて、その上で要望や不満をきちんとしたコミュニケーションの枠の中で差し出す。
それでも受け取ってもらえないのなら、「この人とは合わないんだな」と戦略的撤退をする。
その相手ともう一度出会わないといけないなら、「縁」という厄介なツールが私たちをまた引き合わせる。
そのときにもう一度考えて、コミュニケーションを取るなりすればいい。出会い直しは、きっとできる。
そもそも、相手にずっと気を遣って苦しくなる関係は健全じゃないことが多い。
あなたの性格や在り方を点検する前に、相手が自分にどう向き合っているのかを見つめてみるのも、一つの方法かもしれない🦆
雑な扱い、されてない?
人の努力を認められないときは、自分を見つめ直す合図
ストイックって、つらいよね。
勉強、サークル、バイト。いろいろあるけれど、頑張って踏ん張る人を見ていると、前までは「凄いな」という感情一つだったのが、最近は心配も混じるようになってしまった。
自分に厳しくなることは、自分を許せなくなること。自分を認めて甘やかすハードルが、とんでもなく高くなってしまうこと。
一度、私が演劇をやっている自分に厳しくなりすぎて、徹底的に自己認知を歪めてしまったときのことを書きたい。
今でも覚えている。
いつからだろう、稽古場に行くたびに「どうしてオファーされたのが私なんだろう」と思うようになったのは。
いつからだろう、公演の情報が公開されるたびに「私が公演や劇団の格を落としてしまったらどうしよう」と震えが止まらなくなったのは。
初めて出演した舞台の稽古場。ずっと誰かに、何かに謝らないといけないような感覚が消えなかった。
劇団のことも、公演のことも、公演に関わる人間のことも全部好きで尊敬していた分、壊したくなかったんだと思う。
今はもうその劇団からは離れたけれど、あのままのストイックさを自分の中で保っていたら、それを他人にぶつけてしまっていたかもしれない。
自分を認められるか、甘やかせるか、愛せるかは、対象が他人になった場合との相関がとても強いように思う。
他人ではなく、自分と自分を比べたい。
よく言われがちな言葉で、「それが出来たら苦労しないよ!😡」と怒られてしまうかもしれないけど。
でもそれでも、くるしいストイック人(んちゅ)が私は大好きなのでこの曲を置いておきます。音楽はお守りになるので。
みんなと仲良くなることだけがコミュ力じゃない
大学の人間関係はものすごく流動的で、私にとって心地が良い。
毎日授業が終わってから遊びに行くとか、毎週末集まってキャッキャするみたいなことは到底できていない。
でも、サークル終わりに回転寿司やマックに寄ったり、「これ○○が好きそうだな」と友達を誘って展示会に行ったり。
基地のメンバーや高校の同級生、地元の友達ともちょこちょこ会うなど、今の私の周りにはそれぞれ違う温度感・距離感で接する友人が多く存在している。
今この記事を読んでいる多くの人が、似たような感じなのではないかと思う。
誰とでも深くがっつり交流を続ける、というよりはそれぞれ居心地のいい距離感を測りながら程よく長く関係を続けられる方がいいのかもしれないなぁ、とぼんやり感じた。
まとめ:マイナス500を、マイナス100にすることの意味
しんどい思いをしたときに、私はマイナス500の状態からゼロ、願わくばプラス200くらいまでメンタルを上げようとしてしまう癖がある。
ただ、このやり方って結局反動が来てしまいがちで、もっと自分を苦しめることになりかねない。
ダイビングでも急浮上は命の危険があると言われている。
だから、美味しいものを食べてゆるゆる眠りながら少しずつ浮上 or 現状維持が安全だ。
そして、そういったときに今回紹介した本や考えるOLさんの投稿はとっておきのお守りになる。
この記事では私の経験談を交えながら「大学の場合」という感じで書いてきたけれど、実際の本は考えるOLさんが会社に入社した後、休職中、復職後の時期のエピソードが中心になっている。
なので、社会に出た後まで長く(きっと就活中も!)私たちに寄り添ってくれるに違いない。しあわせだね。
「今本を読む元気がない😵💫」という人は、彼女のXやnoteの投稿を見てみてほしい。
SNSでの投稿は、OLという立場に限らずさまざまな年代・立場の人に寄り添ってくれるものがとても多い。あなたにとっての「お守り」がきっと見つかると思っている。
彼女の言葉は、生き急ぎがち、凝り固まりがちな日常を、ゆるくやわらかくほぐしてくれるはずだから。
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書籍情報
タイトル:ずっと、世界の中心は自分だよ~しんどい人間関係をやわらかくする24のヒント
著者:考えるOL
発売日:2024年3月4日
出版社:大和書房
ずっと、世界の中心は自分だよ – 株式会社 大和書房 生活実用書を中心に発行。 (daiwashobo.co.jp)
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