ある夏の日、大型書店を訪れていた私。
「本棚って見るだけで楽しいよねぇ」と思っていたところ、突如飛び込んできた悪魔の辞典という5文字。圧倒的に刺さるビジュ。
あっという間に悪魔に憑りつかれた私は、いそいそと辞典を手にしてレジに向かった……。
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皆さんこんにちは!ガクセイ基地のまなみです。
毎年「過去最高の猛暑・酷暑」と言われ、最近は温暖化どころか「地球沸騰化」とまで言われている昨今。 暑さを紛らわせるホラーにも、そろそろ工夫が必要になってくるでしょう。
個人的に「ある意味ホラー」だと感じるもの、それは黒歴史。 人間誰しも墓場まで持っていきたい黒歴史の一つや二つ、あると思います。 そんな黒歴史の典型的な例である「厨二病」。
皆さん、中学生のときどんな感じでしたか?
例として「自分は感情が無いんだ_」という発言、グロ画像を見たがるなど。
今日紹介する、中村徹さんによる「悪魔の辞典」。
厨二マインドをとことん刺激するような要素と、ちょっと深く考えさせられる要素が盛りだくさん。 原作となった本にも触れつつ、いろいろと書いていこうと思います。
クスっと笑いたい方、新しい視点を見つけたい方、「そうはならんやろ!」とツッコミたい方、必見です。
では早速!📚
目次
原作 アメリカ発『悪魔の辞典』ー辞書パロディの原点
実は『悪魔の辞典』は、同じ名前の本が1911年にアメリカで発表されています。 著者はアメリカのジャーナリストであり短編小説家のアンブローズ・ビアス。
彼は選んだ1000語の見出し語を「再定義」し、その説明文を一般的な辞書のように淡々と書き連ねています。 例えば「一年」をこの辞典で引いてみると、
と出てきます。
でも、心のどこかで「まぁ言われてみれば確かに?」と思ってしまう自分もいる。 定期券の期限が切れていたことに気がつかなくて、改札で盛大に弾かれたり。入った飲食店で同年代っぽいバイトの子がめちゃくちゃお客さんに詰められてたり。
もしかしたら365回では収まらないくらい、私たちは大小さまざまな失望を経験しているのかもしれません。
このように、ひねくれた視点でありながらも読者を唸らせる悪魔の辞典。 現代版ではどのような言葉が登場しているのでしょうか。
現代版『悪魔の辞典』が斬る日常
ここからは、現代版『悪魔の辞典』で取り上げられている見出し語とその説明文を見ていきます。
後悔(こうかい)
仮に何もやましいものが出てこなくても、「恋人を疑ってスマホを覗いてしまった……」という罪悪感で泣いていた子も知っています。自分がされて嫌なことはしちゃいけない……!
何か証拠取り出したとしてその後どうするんですか!「どういうこと?」って詰めるんですか!予想だけど「いや、そもそも何で俺の(私の)スマホ勝手に開いてるの?」って切り返されるだけですよ!!
プライバシー、大事……!
〆切(しめきり)
私の大学の先生方は、締め切りの1か月前〜2週間前までにはレポートの概要を発表してくださいます。
頭が上がりません。いつも大変お世話になっております。そんなご厚意をかなり無下にしているようで心が痛みますが、、、
本来の締め切りの1週間前を締め切りだと思って動く😠とかよく言われますが、何度挑戦しても動けたことがありません。皆そうであってほしい。 その分他人には優しくいたいです!!✊🏻
大学(だいがく)
辞書の中で行われている「再定義」に頷きつつ、自分なりに言葉を解釈して切り返していく過程がとっても気持ちいい。
大学に話を戻します。特に最近は、文部科学省による呼びかけや規制によって授業の1/3以上の欠席が不可能になったり、「ガクチカ」の存在などで就活煽りが酷くなっていたり……。
先生方もよく「授業を受けていない人のリアぺは読んですぐにわかる」とおっしゃっているので、ピ逃げを始めとする「出席したふり」は令和の大学ではほぼ通用しないはず。
また、まだ8月にも関わらず「バイトの入れすぎで扶養超えそう……」という嘆きもかなり見かけるようになってきたので、皆それぞれ頑張ってるんだな~と呑気に思っています🍉
現代版『悪魔の辞典』-「食」をどう斬る?
「大学」で思ったけど、言葉の定義って時代や立場によってかなり揺らぐかも。
じゃあ比較的普遍的な「食べ物」をこの辞書はどう取り扱ってるんだろう……?
という訳で、食べ物や飲み物の単語から一部抜粋して取り上げてみたいと思います👿
かき氷(かきごおり)
シロップかけ放題の屋台で半分ずつ違う味のものをかけたり、そもそも買うのに並んでる時間すら楽しかったり🍧
むしろここ最近の酷暑を考えると、設営から片付けまでの手間が対価に見合っているのかが心配になってしまう……
あと、最近はかき氷専門店がたくさんできて、もはや一年中楽しめる食べ物にもなっているのが面白いですよね🍧
専門店やチェーンのレストランで売られているかき氷は相応の値段がします。ただ、「これホントにかき氷!?」と言いたくなるほどクオリティの高いものばかりで……!
お祭りのもの、専門店のもの、どちらにも良さがあるよね〜と思っています🌟
拉麺(らーめん)
………
そんな大人になりたくないよ~~~!泣
お酒は当分飲めなくていいかも…… ちなみにお酒を飲んだあとのシメにラーメンが選ばれがちなのには
・アルコールの利尿作用→水分と一緒にナトリウム(塩分)も失われるため、しょっぱいものを欲する
という理由があるそうです。それなりに理に適っている……?
「飲んで吐いて二日酔いになるまでが飲み会だ😤」と言われてしまったら、未成年の私は「そういうものですか……」と返すしかありません!泣
野暮かもしれませんが、ラーメンは昼にがっつり食べる!シメはお茶漬けにする!などラーメンが悲惨な思いをしないように人間は工夫をお願いいたします🍜🍥
【まとめ】ー言葉を「引く」ではなく「考える」辞典
ここまで『悪魔の辞典』に掲載されている見出し語とその意味を紹介しながら、私なりの解釈を書いてきました。
共感したり、「そんな訳ないでしょ☹️」とツッコんだり、「言われてみればそうかも……?」と考えてみたり。
一般的な辞書と同じように単語を探しながら、自分で言葉の味わいを模索していく過程はとても楽しいです。
また、私は最初に『悪魔の辞典』流の解釈を、厨二病に例えてひねくれている感じと説明してきました。
ただ、辞書を読み進めると「これはただの厨二病には書けない……!笑」と思うほど唸らされるものもたくさんありました🐜
皮肉にはとびきりの機知で応じねば不作法というもの。
ぜひ、全てを真正面から捉えずにちょっと余裕で笑って楽しんでほしい一冊です。
あなたの部屋に、本棚に。招き入れてみてはいかがでしょうか。 それでは!
書籍情報
タイトル:悪魔の辞典
著者:中村 徹
発売日:2018年12月4日
出版社:遊泳舎
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