シリーズ企画:都道府県の魅力を発信!
日本人の人気の旅行先と言えば北海道、沖縄、京都ですよね。
外国人の間には今、鳥取県が人気なのです!
鳥取県と聞かれて何を思い浮かべるでしょうか?
鳥取砂丘、ゲゲゲの鬼太郎、名探偵コナンなどをイメージするでしょうか。
今回、なぜ鳥取県が外国人に人気なのかその理由を探るべく鳥取県東京本部の中井さん、ジープラスメディア社の芳本さんにお話を伺いました。
情報量が多いため、2回にわたって紹介します!
今回は第一弾。なぜ鳥取県が外国人に人気なのかについてです。
人口:約56万人
県庁所在地:鳥取市
鳥取の呼び方:大和朝廷時代、鳥取平野には沼や沢が多い湿地帯のため、鳥が多く集まっていた。その鳥を捉えて暮らす人達が住んでいたということから「鳥取」という名前が生まれたといわれている。
食:
・スイカ 出荷量全国第4位(H29)
・らっきょう 出荷量全国第1位(H28)
・梨(二十世紀梨が有名) 出荷量全国第5位(H30 日本なし)
・海産物(蟹、岩牡蠣、白いか、モサエビなど)
「モサエビの写真」←鮮度がすぐ落ちてしまうため、地元ならではの食材

観光:鳥取砂丘、温泉地が多い(三朝温泉、皆生温泉、はわい温泉など)
―本日はよろしくお願いします。まず初めに中井さんのお仕事について教えてください。
首都圏に在住の方に向けて鳥取県をPRしております。例えば、都内で開催されるイベントなどに参加して、食や観光を中心に紹介しています。また、インバウンド事業としては、外国語メディアに鳥取県に関する記事を掲載してもらうように県をアピールしております。
目次
インバウンドについて
―なぜ外国人の間で鳥取県が人気を集めているのでしょうか。
理由は大きく分けて2点あると考えます。
一つ目は鳥取の地理的要因です。鳥取県は海と山に囲まれており、双方のアクセスがしやすいことです。旅行先の条件として、自然豊かな所というニーズが多くなっており、これを満たすのが鳥取県なのです。また、日本人にも人気の鳥取砂丘周辺ではアクティビティが充実しています。例えば、パラグライダーやクリアカヌーなどがあります。クリアカヌーとは、船底が透明なカヌーのことで、透明度が高くきれいな海を楽しめます。また、中国地域で一番標高が高い大山(だいせん)でハイキングを楽しむ方々も多いです。

二つ目は、アメリカの有名番組の司会者であるコナン・オブライアンさんが、名探偵コナンと名前が似ていることがきっかけで作者の青山先生の出身地である鳥取県を訪問して、番組で取り上げていただきました。この番組は英語圏のほとんどの方が知っている番組で、世界中から鳥取県が注目を集めたのでしょう。

―主にどの国の方が多く来日しているのでしょうか。
平成30年のデータによると、鳥取県に宿泊した外国人は延べ194,730人です。そのうち韓国が34%、香港が25%、台湾が13%で、東アジアの方が多いです。県西部の米子鬼太郎空港にソウル、香港を繋ぐ空の定期便があるからだと考えられます。
―インバウンド事業拡大のために行っていることは何でしょうか。
まずは、国際線で結ばれている韓国・香港の定期便の搭乗率を上げることです。そのために、期間限定で特別なキャンペーンを実施したりもしています。
また、訪日客が見込まれる台湾・中国、東南アジアへの誘客に取り組んでおり、現地での情報発信の強化も行っております。ガイドブックよりもオンラインで情報収集する人も多いので、そこに焦点を当てて旬な情報を発信しています。
―鳥取県をPRする上で工夫している点を教えてください。
やはり、国や地域によって旅に求めるものが違うのでその人たちに合った情報提供をすることですね。例えば、香港から来る観光客は団体旅行よりも個人旅行が多いです。今までは旅行会社から情報を得ていましたが、最近はSNSやYouTubeで情報収集する傾向があります。そのため、SNSアカウントを開設したり、プロモーション用の動画を作ったりして発信しています。また、ジープラスメディア社さまと協力して、外国人目線で情報の発信もしています。日本人が行うよりも影響力があります。
※ジープラスメディア社とは、外国人向けに旅行や日本での暮らしの情報を発信するメディアです。次回の投稿で詳しく説明します。
―やはり、外国人と日本人でニーズも違うのですね。観光地や食と言った面でも大きな違いがあるのでしょうか。
アジア圏の方は日本人の志向と似ている傾向があります。例えば、アニメへの関心が高いため、水木しげるロード(http://www.sakaiminato.net/c817/roadmap/map/)や名探偵コナンの作者の「青山剛昌ふるさと館」などが人気です。また、食では海産物が人気で、お刺身を食べる方もたくさんいます。
一方で欧米系の方の目線ですと、大山や鳥取砂丘など、自然豊かな所が特に人気です。また、県中部に位置する三徳山三沸寺投入堂(みとくさんさんぶつじなげいれどう)はインスタ映えスポットとして注目されている場所です。日本一危険な日本遺産として知られており、90度近くある崖を上って法堂に向かいます。食事に関しては、和牛への関心が高いですね。また、鹿肉やイノシシ肉といったジビエなど、山に囲まれた鳥取県だからこそ楽しむことのできる食を堪能している人が多いです。


―外国人からの注目を集めている中で、食の多様性にも考慮する必要があると思います。ハラルフードなどの対策は始まっているのでしょうか。
食の制限のある人への対応はまだ十分ではないのが現状です。しかし、大山は古くから修験道で宿坊もあり、肉の代わりに大豆を使用した精進料理も提供されています。また、山のある県として山菜料理も欧米の方にも好まれています。
日本人なら知っておきたい鳥取県
―他の県にはない鳥取県の魅力とは何でしょうか。
鳥取県は「住みたい田舎ランキング」第1位、「女性のストレスオフランキング」第1位に輝いています。その理由として、自然が豊かだからということが考えられます。人口が最も少なく小さな県ですが小さいからこそ人とのつながりが強く、生活しやすい環境です。これが田舎の良さなのではないでしょうか。
―鳥取県に関わる仕事をしているからこそ知っていることとは何でしょうか。
一番自慢したいのは星がきれいということです。環境省が提供している全国星空観測ランキングで1位を獲得したこともあります。この美しい景色を守るために星空保全条例を作り、上空へ光を漏れないようにするなどの取り組みをしています。また、星空がきれいということから「星取県」として観光のPRもしています。鳥取砂丘や大山はもちろん、夏は海岸付近で幻想的なイカ漁の漁火と星空を一緒に楽しむこともできますよ。

―食や有名な観光地以外にもたくさんの魅力があるのですね。日本人観光客の動向は近年どうなっているのでしょうか。
外国人に注目されるとともに、日本人の関心も高まっていると感じてきています。鳥取県は冬に雪が多く降り、その影響で冬季の観光客が減る傾向があります。しかし、冬は蟹が旬を迎えるので、今度は「蟹取県」のキャッチコピーを使い、観光客集客に力を入れています。

―鳥取県を訪れる人を増加させるためにどのような取り組みを行っていますか。
観光だと1,2回来て終わってしまうことが多いです。そのため、ボランティアやインターンシップ、ワーキングホリデーなど違った形で鳥取県と関わりを持ってもらい来てもらえるように関係人口拡大の取り組みを行っています。また、このような取り組みで来県していただく方の航空運賃の半額補助も行っています。
―夏休みに楽しめる旅行プランや、是非訪れてほしい場所はありますか。
学生におすすめしたいのは海水浴ですね。県西部の皆生温泉海水浴場は名前の通り、近くに温泉があるため、マリンスポーツを楽しんで疲れた身体をすぐに癒すことができます。
また、外国人にも人気の大山は夏は涼しく、過ごしやすいです。ここでは、「ダウンヒル」という、自転車に乗って頂上から下るアクティビティがおすすめです。
県中部にある三朝温泉では、「三晩泊まって、三度朝を迎えれば万病も治る」という語り伝えもありますので、旅行は3泊鳥取に滞在することをおすすめします。
―普段の生活の疲れを癒してくれる絶好の場所ですね。
次は鳥取県東京事務所とタイアップしたジープラスメディア社さまの事業内容やインバウンドについて紹介します!お楽しみに!!
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