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「買いたい人」と「売りたい人」をつなぐ国内最大※のハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」運営様インタビュー

今回、インタビューを受けてくださったのはハンドメイド作品を「買いたい人」と「売りたい人」をつなぐ国内最大※のハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」を運営するGMOペパボ株式会社 執行役員 minne事業部 部長 新井正樹さんです。
minneさんはこの度2022年で10周年を迎えます。このインタビューでは自分でもminneのサービスを利用させて頂いているライターがminneがどんなものなのか、ハンドメイドの魅力は何かなどをうかがわせて頂いています。

※ハンドメイド作品の販売を主軸とするハンドメイドマーケット運営会社の公表数値を比較。2021年8月末時点、minneさん調べ。

新井さんプロフィール
GMOペパボ株式会社 執行役員 minne事業部  部長 新井正樹さん

minneについて

ー活動を始めたきっかけは何ですか?

minneのサービスがスタートしたのは2012年です。この時期は日本全国で「手づくり市」(神社や公園などにハンドメイド作品ばかりが集まるマーケット)がよく開催されていた時でもありました。しかしこれでは会場に行く人しか買うことはできません。ブログなどインターネットを利用してハンドメイド作品を販売される方も出始めていましたが、やはり決済や個人情報の問題などで困難があったので、より便利に売買したり作品を探したりできるようminneがスタートしました。

ーminneのコンセプト、名前はどのような意味があるのでしょうか?また、どのようにつけられたのですか?

minneは元々福岡発祥なんです。博多弁には「○○してみんね」という言い方があります。「○○してみたら?」と言う時に「○○してみんね?」と言うんです。
そのニュアンスの「手作りしてみない?」という意味で「minne」となりました。

ー皆で何かをしてみよう、ということをコンセプトにされているのでしょうか?

そうですね。一緒に何かを作るとなると、皆わくわくすると思うんです。自然と「皆一緒にやろうよ」って言いたくなりますよね。
また、今私たちは「Handmade is Good」というフレーズを大切にしています。。
何かお買い物をして、使っていたら「あ、これハンドメイドだったんだ」と気づく。そして、友達や知り合いに「ねえこれ、ハンドメイドですごくいいよ」と紹介いただいたり、ふとした時に「ハンドメイドっていいなあ」と思っていただけるようにしたいですね。

ハンドメイドについて

ーハンドメイドの魅力とは何だと思われますか?

これはminneで働いている皆、それぞれあると思いますね。もちろん、作家・ブランドのみなさんや買い手の方も。
その中でも、私自身はハンドメイドの「柔軟性」が魅力だと思います。近年、ハンドメイドのイメージはどんどん変わってきています。以前はハンドメイドというと手芸や裁縫をイメージされる方も多かったのですが、、今はスマホケースや家具、食べものなどさまざまなジャンルのものに広がっています。たとえばスマホケースの場合は、ケースそのものを作る方もいますしデザインを作って機械でプリントをしている方もいる。ハンドメイドだから工業的な機械を使ってはいけないわけでなく、テクノロジーの変化によってハンドメイドは形を変えています。
そして、今、新型コロナウィルスによって生活が変わってしまいましたが、オンラインでの生活の中で「せっかくなら部屋の中を綺麗に飾り付けよう」と家具・インテリア雑貨が増えたり、食卓に載る食べ物が増えています。これも環境に対する一つの柔軟性であると感じますね。

【minneさんサイトイメージ図】

ーその柔軟性はこれからも続くと思われますか?

もちろん続くと思います。これから先、AIが進化して「機械でデザインを作れます、製造の工程も全てできます」となったら、「人間は何もしなくていいじゃないか」という人もいるかもしれません。
でも!結局全てできるのはたぶんもっとずっと先で、クリエイションの部分こそ人間の創造的な仕事です。技術の幅が広がることでもっともっと表現の幅も作品の多様性も広がっていくので、これからも柔軟性は続いていくと考えています。

ーこれからハンドメイドの多様性が広がっていく中でminneさんからはどのようなアプローチをしていきたいですか?

minneの中では食べ物であったり、家具を売っている方がいらっしゃって、おうち時間が増えた影響もあり、それを買ってくださるお客様も大変多くなりました。ネクタイやアクセサリーなど身に着ける物もminne的なライフスタイルですが、「家の中でもminneスタイルは楽しめるんだ」ということをまだ伝えきれていないとも感じますので、もっとそれを積極的に伝えていきたいですね。

minneさんの具体的なコンテンツについて

ーminneには「minneとものづくりと」というコンテンツがあると思うのですが、どのような経緯で始められたのでしょうか。

【minneとものづくりと 実際の記事が見たい方はこちらから。】

元々「minne mag.」という名前で始めたもので、2016年の6月に「minneとものづくりと」に変わりました。minneの中でも特集などはありましたが、それだけでは不十分だという感覚がありました。お客様と作品との出会いはいろんなところにあると思うので、作家さんのアトリエなど製作の「裏側」をお伝えすることだったりも、世界を広げていくには必要だろうと考え、それを形にしています。

ー私(ライター自身)はminneとものづくりとの中でも特に「編集部のひきだし」が好きなのですが、何かエピソードなどあれば教えてください。

【編集部のひきだし 実際の記事が見たい方はこちらから。】

minneスタッフが登場する「編集部のひきだし」や「わたしのお買い物」のような記事のために、日頃からminneのスタッフはどの作品をどのように紹介しようか考えているんです。スタッフは1400万点作品の中から、自分が特に欲しいと思った作品を選び、それを使ってみて感想を書いているので、参考にしていただけたらうれしいです。。

ーそんな風にスタッフの方が考えているということはminneに働く皆さんもハンドメイドがお好きな方がやはり多いのでしょうか。

多いですね。私たちもお気に入りの作品を身につけている日はスタッフ同士で見せ合ったりしているんです。イベントや作品の情報交換をしたり、社内のコミュニケーションにもなっていると思います。

ー作家さんやお客様との関わりでのエピソードを教えてください。

運営していると、作家さんのキラキラしたところだけではない場面にふれることもあります。大変な部分、というか。
たくさんのファンがいる人気作家でも、活動に対しご家族からあまり理解や支援を得られていなかったり、悩んでいる方々もいます。
そのような方のエピソードの中で、私はとても印象的なものが一つあります。

ーそれは具体的にどんなものでしょうか。

「minneハンドメイドアワード」というイベントの授賞式で、大阪から来て受賞された作家さんがこんなお話をされました。
「家を朝出る時に息子から『今日ママは旅行でしょ』と言われましたが、賞をいただけたことで『ママは仕事に行ってきたんだよ』と言える気がします」と。

先ほどもお話しましたが、人気の作家さんでもあっても、あくまで「趣味の活動でしょ」と見られ肩身の狭い思いをされてらっしゃる方々もいます。そんな中で私たちのプラットフォームを通じて、事業として拡大したり夢をかなえたり、胸を張って堂々と輝く方を見れることは、私たちがユーザーのみなさんと一緒に成長して「ものづくりの可能性」を広げられているのを実感し、とてもうれしくなります。

ーこれから対面のイベントは行いたいですか?

これから先もどこかでやりたいとは思っています。また、イベントだけではなくて他の活動も楽しみにしていただきたいです。
11月には、手芸販売専門店「クラフトハートトーカイ」を運営する藤久株式会社さんとの業務提携を発表いたしました。そのように、お互いの強みを活かして作家活動の支援をしたり、結果的にものづくりの可能性が広がるようなアライアンスは今後も実施していきます。

【▶︎ハンドメイドマーケット「minne byGMOペパボ」を運営するGMOペパボと手芸販売専門店「クラフトハートトーカイ」を運営する藤久が業務提携 ~オンラインとオフラインを相互活用し、作家・ブランドの活動を支援~】

運営するにあたって

ー運営のやりがいは何でしょうか。

2020年minneでは約149億円の流通額がありました。ただこれは、単純に数字としての意味だけではありません。
私たちも企業なので売上は当然意識しておりますが、売上とは世の中に価値を提供できたことの結果です。なにか商品を作ったりサービスを提供していても、誰もそこに価値を感じて購入・利用しなければ、売上はゼロです。
ですので、サービス運営者としては場の運営を通じて世の中に価値を提供できること、またマーケットという特性上、売り手/買い手双方で2倍の価値が生まれているということに、やりがいを感じます。

ー先ほど「売上は社会に価値をもたらすこと」というお話をされていましたが、具体的にどのような価値を提供されていると思いますか?

これはユーザーのみなさまに逆に聞いてみたいところではありますね。この質問には私もユーザーとしてお答えしたいと思います。
minneに販売されているのはほとんど型番(製品の正式な名前。カタログなどで記載されている)のない作品で、他では出会えないものが多いんです。
私は以前、minneでねずみのぬいぐるみを購入しました。作家さんは岩手の方だったのですが、届いたときにその小さなねずみが岩手の植物を抱えていて、「きたよ、岩手なまりは許してね」というメッセージも添えられていました。私は東京、作家さんは岩手という空間のへだたりはありながらも、minneの先にいる私を想像して心づかいしてくださった、それがとてもうれしかったです。
また、私がこの場でもそのお話をしているように、モノとしての作品だけでなく、それらを通じて連鎖し広がる体験の価値が、minneにはあると考えています。

これから、大学生へのメッセージ

ーこれからの予定、目標などがあれば教えてください。

minneは事業運営におけるミッションを次のように掲げています。

「ものづくりの可能性を広げ、誰もが創造的になれる世界をつくる」

minneは現在ハンドメイドマーケットとして作品売買をサポートしていますが、「ものづくりの可能性」としてはまだまだ広大な領域があると考えています。
もちろんマーケット自体でも、素材・道具の進化や社会環境の変化に合わせ、販売できるカテゴリーや作家・ブランドのみなさんの事業を拡大できるチャンスがまだまだあると考えています。

クリエイティブな作品にふれてワクワクしたり、ふとその奥に広がるブランドストーリーを知って誰かに話してみたくなったり、一つひとつの作品との出会いや創造的な体験から文化は育ちます。
なのでマーケット事業者としては、ハンドメイドの価値をもっともっと高め、伝え、そうした文化を作っていきたいと考えています。

ー最後に大学生にメッセージをお願いします。

大学生だけではなく社会人でも役に立つマインドがあり、それは「ownership」という考え方です。「当事者意識」とも言い換えられますが、自分事で何でもやったほうが絶対楽しいよ、という。すべての出来事に対して自分が「owner」(所有者)である感覚を持つことです。
「当事者」の反対は「傍観者」です、見ているだけの人。見ているだけでは何も起きない。人生は限られているのだから、好きを見つけるために動く。もし、好きを見つけたのなら、それをどんどん人に話してみると、周囲からも関連した情報やチャンスが集まってきます。ぜひownershipを持って世界を見ながら、好きなこと・やりたいことを発信してみてください。

編集後記
今回はminneさんにインタビューをさせて頂きました。私が個人的に利用させて頂いているサービスであり、今回お話を聞いてとてもわくわくしました。利用者の一人として、こんな素敵な思いを持ってお仕事をされていることを知る事が出来て光栄です。
私自身がminneさんを利用して購入したものはいくつかあるのですが、その中でも最近購入したものを並べて写真を撮って見ました。私はアクセサリーを買う事が多いのですが、スマホケースや特別なノートも購入させて頂いています。私にとってハンドメイドには「物語」があるように感じます。それを作っている誰かの手がちゃんとある。そんなイメージは作品を通して、何か、誰かを思っている感覚に繋がっているなと思います。
ハンドメイドの魅力は人それぞれ感じるものが違うと思います。自分なりの魅力を見つけ、ハンドメイドライフをぜひ楽しんで頂きたいです。
 

minneさんの情報はこちらから

 
今回の記事はここまでです。
minneさんの十周年記念サイトが以下よりご覧になれますので、ぜひご覧ください。十周年を記念して特別で素敵な画像になっています。サイトを見て頂く事で、たくさんのハンドメイド作品が誰かの手によって生み出され、それが私達にもつながっていくんだということを体感して頂けると思います!
 
minneさん十周年記念
またminneさんのサイトや公式SNSアカウントもこちらに掲載していますので、ぜひ気になる方はサイトに訪れたり、アカウントをフォローしてみてください。
 
minneさんサイト・公式SNSアカウント一覧
 
ガクセイ基地には他にもたくさんのインタビュー記事があります。気になる方は関連記事の項目からぜひご覧になってみてください。
 

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